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2004年03月31日(水) 主翼端は白

 一昨日、コナミのスカイダイバーは何も変わっていないと書いたが、良く見るとスカイ1の主翼端が白になっている。実はこれも修正されていたという訳だ。これでは他のがどうだったのか、とても気になってしまうではないか。なんと恐ろしい。
 いずれ、スカイ1の写真は撮りなおさないといけないな。

 とか言ってたら「青春のオールナイト・ニッポン」が出たらしい。かなり出来がいいらしいので、いくつか欲しいところだが、まだみかけない。さて、どこにあるのだろう。

 ところで最近、「高木ブーの年齢」というキーで検索して、この日記にやって来る人が数名いた。やはりみんな気になっていたんだろうなぁ。でもそういうキーで来た人は、ここを読んでどう思うのだろう。それも気になる。

 そして実は全国的に月末である。しかも年度末である。これから修羅場が始まるのであった…。それでもみんな基本的にはヒマなのだろう。やはりこの時期は会社にいるのがバカバカしくなるのだ。
 さらに輪をかけて、アホな連中に振り回される。何と言うか、次の人間の事をまったく考えていないのである。自分でミスをした事がどれだけ周囲に迷惑をかけているのか、まったく理解していない。
 早めに連絡してよこせば何とかなったのに、結局手遅れになってしまい、そこからさらに修正作業に手間暇取られる。これにどれだけ無駄な時間がかかった事か。

 そもそもこの会社は「次行程はお客様」と教えているが、それは間違いである。「お客様」と明記したものだから、社員は違うと勝手に解釈しているのだ。その程度の知能のヤツが多いのである。だから全然悪びれた様子もない。
 バカにはバカなりの教え方があるのだ。

 そんな会社では、今日で退職するという人が朝礼で挨拶していたのだが、後で「我々は年金でゆったりと暮らせるが、若い君らは大変だな」とニコニコしながら言っていた。
 まあ実際その通りなのだが、基本的に尊敬できる訳でもない連中の暮らしの面倒を見るというのはどうにも納得できないものがある。なぜなら我々はいい暮らしを体験していないからだ。働けば働くだけ儲かるという体験などした事がないし、現在は働く事で色々と磨り減る事の方が多い。
 だから年金を払わないという心理は良く判る。いずれ破綻するのは目に見えているのだし、そもそも現状で破綻しないと本気で考えている役人や政治家はいないのだ。もしいたら、そいつは勉強不足かおめでたい楽天家のどちらかだ。
 困った国だよ、まったく。

 と、だんだん愚痴モードに突入してしまうのであった…。


2004年03月30日(火) 何故、今キャンディーズ?

 いよいよ年度末なのに、仕事が何も進まない。ちとヤバイかも。

 昨夜は「キラーズ」の第二オーディオ・コメンタリー、「DVD初の欠席裁判」を聞く。これは各短編の監督だけを抜いた形で、批判しあうというものだ。
 もちろんブースの外にはいるらしいが、それでもなかなか面白い話が聞けた。そして相変わらず押井本人のツッコミは素晴らしい。正論なのである。しかもそこまで言っていいのか、と言う内容はやはり楽しい。特に編集や撮影のミスなどは、なかなか発見があるものだ。言われるまで気付かないようなのは、本当に勉強になる。
 おかげで1時半を過ぎてしまったが。

 ところでキャンディーズの11枚組CDが出る。予約締め切りは4月4日なので、もうこれは頼めなとい諦めるしかない。なにせ25,000円である。
 ただ、「LPサイズ全オリジナルアルバム完全復刻カラーブックレット(144ページ)」という部分には猛烈に興味をそそられる。ここは、どうせ似ていないフイギュアや2曲「しか」入っていないDVDなんかを付けるより、もっと価格を下げるべきだろう。20,000円を切ればもっと買う人は増えるだろうに。

 そしてせっかくドリフのDVDが売れているのだから、キャンディーズが出ていた頃の全員集合を出して欲しいと思うが、やはり版権の問題があるのだろうか。これは是非とも出してほしいものだ。

 さて、文部省が教科書検定の緩和をして、全教科に指導要領を超す内容を認めるのだという。要は小学校の教科書が以前のように戻るのを認めた「だけ」なのである。
 そもそも文部省は、一番記憶力と理解力が優れている小学校の時代に勉強の量を減らすという前代未聞の悪行をした訳で、その時期に学習した子供たちが哀れである(もちろんうちの子もだ)。
 子供にゆとりを、と言うが、できない子供が増えたのは先生の質の問題であり、管理者の問題である。子供の学習能力自体が落ちている訳ではないのだ。学習させなければ、脳の発達がなされないというだけなのである。
 こうコロコロと学習要綱が変わるようでは、本来できる子供もバカになるだけで、国の将来を考えると、もったいない話だ。


2004年03月29日(月) 気になるなぁ

 昨日テレビでやった「砂の器」最終回を見逃した。元々まったく見ていなかったのではあるが、やはり「犯人の動機となった病」が気になるではないか。もし原作通りだったら褒めてやるけど、まあありえないだろう。逃げをうった病気がなんだったのか、それだけに興味があるのだ。

 そして昨日NHK教育でやった「ひょっこりひょうたん島」には呆れてしまう。なにせ19:30から始まって、終了はなんと23時である。それで一気に最終回まで放映したのだが、一体何を考えているのだろう。普通子供が見ている番組だろうに、ついにNHKは教育もおバカになってしまったのだろうか。
 いくら番組改変期とは言え、限度というものがあるだろうに。

 さて、今年になってスペース1999のイーグルを出したミラクルハウスから、今度はなんと「UFO」「スカイダイバー」「インターセプター」のセットが出るという。現状ではどこまでが合金製か良く判らないが、スカイダイバーには大いなる期待をかけてしまう。
 そしてさらに「レスキュー・イーグル」まで出るようだ。これは参ったなぁ。どう考えてもすぐに売り切れそうだが、金が続かないぞ。
 とりあえずスカイダイバーが入ったセットの方は、予約しとこうかな。

 そんな事を考えながら、コナミの再版分スカイ1を見ていたら、実は初版と微妙に色合いが違うのに気付いた。主翼に下反角がついた事で満足していたので、今まで気付かなかったのである。
 まずノーズの赤いラインが細くなっており、またノーズの黒も色合いが異なっている。そして胴体下部のエア・インテーク(?)は、黒だったのが銀になっている。また主翼端が銀から白に変わっている。こうしてみると結構手間暇かけて修正しているようだ。あまりに気になったので、町中でもう一つスカイダイバーを買ってみたが、こちらは以前とまったく変わらない。残念。
 ちなみにスカイ1は全体の色も心なしか違うようだが、これはずっと飾っていたから、褪色した結果かも知れないので、良く判らない。
 いずれにせよ、こういう事をするからコナミは良心的だともいえるし、余計なお世話とも言える。まあ少なくとも、これだけ違うというのはアナウンスするべきだったのではないだろうか。そうすればもう少し買ったかも知れないのだ(おいおい…)。


2004年03月28日(日) ようやくタイヤ交換

 昨日走った高速では、まだまだ路面に塩が付着しており、車もそれなりに白くなっていたので、洗車場で洗ってみたが落ちない。洗っても、塩が、塩が落ちない…、ってマクベスじゃあないんだから。
 ちなみにこの地区のガス・ステーションでは車体下回りの洗浄ができる所がない。少なくとも私は知らない。他地区ならそういうシステムがあちこちにあるというのに…。こういうのを消費者不在の商売というのだよ。

 できない事は仕方がないのであきらめ、タイヤをノーマルに交換する。30分ほどで終了したが、腰が疲れた。ガスを詰めに行くついでに空気圧も調整し、後は一週間程したら増し締めをすればいいだけである。こうして見ると、タイヤを交換しないでいい地域の人が羨ましい。

 午後はCDを聴きながら色々と行うが、音楽に集中してしまうと手が止まる。まあそんなものだ。劇場版パトレイバー2のサントラなんか、本当に手が止まってしまう。いずれ車用に川井作品のコンピCDを作らなければと思いつつ、なかなかまとまらないが。

 先日届いた「キラーズ」のメイキングやオーディオ・コメンタリーが面白い。こういうロー・バジェットの短編というのは、実はメイキングの方が圧倒的に面白いのである。
 その中の押井監督作品「.50 Woman」では、RAIモデル500というバケモノが登場する。いわゆるアンチ・マテリアル・ライフルである。この短編は、ライフルとコンピニの食べ物を主役に置くために、ニュー・ハーフをセッティングするという、まあ反則技の連続である。だからこそ面白いのだが。
 そしてこのライフルの描写がまた素晴らしい。やはりこのバケモノを自然に扱うためには男性が必要なのだが、力強さが表現できる女性ならいいという訳でこういうキャスティングを行ったのである。私としては正解だと思うのだが、一般的な評価はどうだったんだろう。

 ところで日本では「ゴルゴ13」の影響があるからか、セミ・オートマチックの精密射撃に違和感はないようだ。むしろなぜボルト・アクションの狙撃銃が存在するのか、理解はされていないのが実情である。まあ当然と言えば当然ではある。だが「.50 Woman」のような状況での狙撃では、ボルト・アクションでなければいけない。
 実は狙撃をした場合、一発目と二発目以降には微妙な誤差が生じる(グルーピングではなくCCBね)。その上セミ・オートマチックのシステム上も一発目には誤差が生じる。これらの要素が重なって、一撃必殺の場合、ボルト・アクションの方が信頼性が高くなるのである。これはセミ・オートマチックとリヴォルヴァーの違いなどという単純な問題ではなく、一発目の精度の問題なのだ。そういうのが判っていると、狙撃というシークエンスの緊張感が、より楽しめるのである。
 でも日本国内でアンチ・マテリアル・ライフルを狙撃に使用するって、やはり無理があるとは思うけれど、だからこそ映倫からの指摘もなんとか切り抜けられたのだから、まあ結果オーライなのであろう(鈴木プロデューサーの実名がやばいという指摘なのだそうだ)。

 知らなかったが、劇画家の佐藤まさあき氏が3/11、犬の散歩中に心不全で死去していたそうだ。享年66歳との事。
 またゴールデン・ハーフのルナも3/9にガンで死去だそうである。こちらは公式には51歳のはずだが54歳と発表されている。まあ芸能界には良くある話だが、意外と若かったのだと驚いた。
 そろそろ芸能関係者の訃報も良く知った人が増えてきた。それだけ私も年をとったという事であろう。


2004年03月27日(土) 風が強い

 弘前へ行く。
 とにかく一日中風が強く、高速では車がかなりぶれる。飛ばすにはあまりにも危険だと思わせる程に強かったのだ。
 途中、安比の近くでは一瞬だが雪が降る。本当に一瞬だったのだが、驚いてしまった。まだタイヤはスタッドレスなので、別に問題はないのだが、やはり外気温7度で降る雪というのはなかなか違和感があるものだ。

 そして義母はほとんど動けないようだが、とりあえず子どんぐりに反応していたので、ちょっとだけ安心。もちろん予断は許さないのだが。
 弘前の改築した家の中を見せてもらう。屋根裏部屋には子どんぐりがいたく感動していた。
 やはり最近の建材は、昔のような薬臭さがかなり薄れているので、体にはいいのだが、なんだか不思議な感じがする。これは長年の経験から来ている事なので仕方がない。

 しかし弘前もどんどん変わっている。これでは町中を歩いても本当にオロオロするだけだ。
 紀伊国屋書店では押井フェアをやっており、ネットで注文してある本が全て置いてある。こちらは連絡待ちなので買えないのである。
 だが「押井守全仕事増補改訂版」「イノセンス押井守の世界PERSONA増補改訂版」は中を見て、結局買ってしまった。どちらも前のヴァージョンは持っているが、増補改訂版と名乗るだけあって、悔しいが買わざるを得ない作りになっている。困った物だ。
 おかげで欲しい本があったが買えなかったではないか。あ、模型屋に寄るのを忘れていたぞ。

 帰宅すると、テレビでいかりや長介追悼番組として「8時だヨ!全員集合」を流していた。何気なく見ていたが、子どんぐりがウケるウケる。もう笑い転げていると言っていい。実はこいつ、笑いに免疫がないのか?

 結局ドリフが番組を作らなかったのは、やはり観客の求める笑いの質が変わったせいである。タモリは元々の資質が素晴らしいから判るが、さんまがウケるというのではもう「笑いを作る」という作業をテレビ側がしなくなるのも当然だろう(個人的にはさんまの笑いは嫌いである)。
 ドリフの笑いは、ああ見えて実はかなり大変な手間暇をかけているのである。楽をしたいテレビマンには絶対に作れない、そういう作品なのだ。

 やっぱり安いうちに、\9,800のDVDセットを買っとけば良かったかな。


2004年03月26日(金) キラーズ届く

 年度末だというのに、4月の始めに行う準備が進まない。困ったものである。
 そんな中、会社の歓送迎会である。まあそれなりに終わったから、良しとしよう。
 今回は久々に少し飲んだのだが、結局ワインだけである。その中で十和田のアップルワインなる物、これは飲んだ瞬間にリンゴの香りがして面白いには面白いのだが、かなり甘いので、少ししか飲めない。結局ワインは白の辛口でないとダメであろう。

 さて、今日で久米宏のニュースステーションが終わりである。いろいろと物議をかもした番組だったが、やはり一般にニュースを、番組として定着させた功績は大きい。
 見ようと思っていたが、「キラーズ」と「イノセンスの情景」が届いたのでこちらを観始めたら、これが予想以上に面白く、ついつい最後まで観てしまい、気がついたらとっくの昔に終わっていた。

 で、その「キラーズ」は、GUNが出てくればスタイルは問わないというGUN-CONの目玉作品であり、「Pay Off」(監督:きうちかずひろ)、「CANDY」(監督:大川俊道)、「PERFECT PARTNER」(監督:辻本貴則)「KILLER IDOL」(監督:河田秀二)「.50 Woman(ハーフウーマン)」(監督:押井守)という短編集である。
 最初の2作は、ほとんどストーリーは見当がつくし、実際その通りであまり面白くはなかったのだが、「PERFECT PARTNER」はキャラクターで引っぱるという手法が上手く機能しており、ストーリーはバレバレだが楽しめる作品に仕上がっている。ただし、短編だからこそ楽しめると言えるが。
 「KILLER IDOL」は、バカバカしい作品は大好きであるという人にはそこそこウケるであろう作りだ。主役の殺し屋がリヴォルヴァーを使用しているという点はいただけないが、とにかく日本人好みの笑いと言えるだろう。

 そして注目の押井作品「.50 Woman(ハーフウーマン)」は、これがあったから「イノセンス」は無事に完成したと言ってもいい。これのおかげで「アヴァロン」の時のような食事シーンがないのである。
 とにかく「.50 Woman」は押井監督の負の部分が全開である。私はこういう負の部分も含めて押井作品のファンなのである。最近はそういう人が少ないらしいが、押井作品のファンを名乗るなら観ておいた方がいいだろう。喜ぶにしても呆れるにしても、だ。まあ呆れる人の方が多いとは思うが。
 ちなみに主役の唯というのは、「男」である。でもこれを見ると、押井監督の意図は間違っていないと確信できる。まあ多分二度と使えない手だとは思うのだが…。
 二種類のオーディオ・コメンタリーが楽しみである。

 「イノセンスの情景」は、言ってみればミュージック・クリップである。
 ただし、まったくキャラクターが出てこない(人形を除く)という、極めて特異な作品なのだが、その音楽の良さと相まって、なかなか感動的な作品に仕上がっている。これはいいシステムで観たい作品だ。


2004年03月25日(木) 仕事が片付かない

 年度末がせまり、どんどん仕事が溜まっていく。それでなくともこれから一ヶ月は忙しくなるというのに…。4月に入ったらどんな修羅場になる事やら。

 会社ではちょっとトラブルがある。確かにこちらの考え違いではあるのだが、どうも怒り方が大人気ない。やはりああいうのでないと、偉くなれない会社というのもなんだかなぁ。
 その後、他の人と話していて、会社で金銭的にいい思いをしていないと、現状の業績悪化状態では会社に愛着が持てないのだと気がついた。いい思いをしていると、その再来を夢見る事ができるし、そういう話をしていれば自慢話にもなる。
 かたや色々と動かされて、まったくいい目を見た事がない人間では、悪くなったそもそもの問題点がはっきりと見えているから「なぜそれを直そうとしない」という不満の方が大きくなってしまう。結果、会社への愛着は湧かないのだ。
 つまり現状をきちんと把握できる人ほど、会社に絶望するのである。

 さて、発注していた「イノセンスの情景」の発送案内が届いた。明日来るか明後日になるのかは不明だが。
 この時同時に「キラーズ」のDVDと「劇場版パトレイバー2」のリニューアル版サントラも発注したので、それも届く訳だ。大変である。
 しかしこの「キラーズ」に入っている押井監督作品は、「千と千尋の行方不明』という映画の悪徳プロデューサー」を狙撃するというストーリーなのだが、なんと映倫からチェックが入ったのだという。「現実の作品から個人がすぐに連想でき、しかも悪徳としているのがまずい」のだという。映倫とはこういう細かい事もチェックしているとは知らなかった。さすがの押井監督も、まさかそういうチェックが入るとは思ってもいなかったそうである。それはそうだろう。ちなみにその悪徳プロデューサーは、鈴木氏本人が演じている。もちろん役割を納得の上で、だ。

 ところで「サンダーバードPODビークルVol.2」は細かい。そしてどんどんメカが小さくなる。
 多分マスプロダクションの製品としては、今回の1号が世界最小なのではないだろうか。実に恐ろしい世界である。そのうち米粒大のメカとか、フル可動のトレーシー・アイランドとか出たりして。
 コナミはどこまで行くのだろうか。できればコナミにメーサー殺獣光線車や轟天号、黒鮫号を出して欲しかった。そもそもバンダイの東宝メカ・シリーズはこちらに入荷すらしなかったのである。というか、そもそもおもちゃ屋がトイ×らスしかないので、入荷しない物の方が多いのである。
 他のおもちゃ屋? 駆逐されたに決まっている。

 しかしITCメカに囲まれる日が実際に来るなんて、今でも信じられない感じがする。


2004年03月24日(水) コンプリート!

 昨夜はあまり走り回らずに「サンダーバードPODビークルVol.2」を発見する。
 ただし一軒目は7つしかなく、そうそうに諦める。二軒目にはなんと20個あったのだが、触ってみると明らかに順序がおかしい。仕方がないのであたりをつけ、11個買う。少しダブったがコンプリートできたので、まずは一安心である(あかいメガネさんのアドバイスがなかったら、20個全部買っていたかもしれない)。
 そして走行距離は、20キロもなかった。一昨日とはえらい違いである。
 次は5月に発売予定の「マイティジャック」が待っている。これは成田亨氏がデザインした物だけが出るという、またもマニア相手の商売なので、まずはコンプリート狙いであろう。

 昼に15000ヒット記念用にある物を模型屋まで買いに行ったのだが、そこで「ナポレオンズへの道」という\300のマジック用品があったので、ついでに二つ買う。
 流石にナポレオンズを名乗っているだけあって、物自体は出来がいい。これで\300というのは、ある意味お買い得であろう。きちんと練習すればちょっとしたテーブルマジックとして使えるだけのクオリティはある。
 でもなぜこれが模型屋にあったのだろう。しかも市内では他に見かけた事がないのである。ちょっと不思議だ。

 さて、現在発注しているがまだ届かないDVD「イノセンスの情景 Animated Clips」だが、これにはシークレット・トラックがあるという。こういうのって困るんだよなぁ。もし見つけられなかったら、その分は金の無駄ではないか。たぶんこれも鈴木の陰謀なのか?
 とりあえずその出し方が某所に書いてあったので、いずれ使うからメモ代わりに記しておく。
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 再生開始時に出てくる「Production I.G」のロゴでDVDプレイヤーの決定キーを押す、もしくは本編再生終了後(途中停止してはいけない)、メニュー画面でしばらく放置するとシークレットトラック「DOG BOX」が再生される。
 また「DOG BOX」のシーンで、犬(ガブリエル)の顔を手で引っ張る場面が出てくるが、そこで再生ボタンを押すと「Follow Me(Instrumental Version)」が再生される。
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 という事だ。前から言っているが、映像作品は基本的にゲームではなく、必要な所は必要な時に見られなければ意味がない。そもそも「一度見たらそれでいい」という輩にとって、DVDなどオーバースペックなのである。まさに豚に真珠というものだ。
 だいたい、見たい箇所を瞬時に出せるのがビデオテープとの違いなのだから、それをわざわざ時間がかかるようにするなど、論外である。こういうバカバカしい事はさっさと止めて欲しいものだ。

 さて、私の部署では年度末だというのに、無駄な引継作業で大騒ぎである。詳細を書くとどんどん長くなりそうだし、あまりのアホさ加減に腹が立つだけなので書かないが、どうも他の部署の連中には、この大変さがまったく判っていないようだ。せめて二週間前にアナウンスがあればもう少し何とかなったものを…。
 相変わらず行き当たりバッタリ、秘密が好きな会社である。


2004年03月23日(火) まだ見つからない

 昨夜は再び「サンダーバードPODビークルVol.2」を探して彷徨う。だが置いてあるコンビニはついに見つからなかった。国道沿いのコンビニを片っ端から見ていたら、50キロほど走っていたので、あわてて帰る。結局100キロほど走ってしまった訳である。
 しかし何故どこにもないんだぁ!

 昼休みにNレコードに行く。
 もう70%オフになっており、さすがにDVDはこれという物は残っていない。音楽物がほとんどなくなっていたのは失敗であった。
 CDは洋盤にまだ色々といいものが残っている。とりあえず「アニマルズ/ピンク・フロイド」と「アイオミ/トニー・アイオミ」を買う。前者はまだ残っていたのが不思議なくらいだ。私は大好きなのだが。後者は3年ほど悩んでいたのだが、この価格ならハズレでもいいかという事で。
 しかしこの時、一生懸命洋盤を見ている女の子二人組がいたが、会話から察するに洋盤をまったく聞いた事がないようだ。単に安いから買うというつもりらしい。なんだかなぁ。まあいいけどさ。

 会社では、偉い人の奥さんが亡くなったという事で、みな大騒ぎである。しかし仕事を放っておいていいのかね。この会社はそんな状況ではないだろうに。
 で、その葬儀の事を知らせるため、会社の帰りに白亜神家に寄る。その時先日あげたおもちゃなどのお返しという事でケーキをもらう。
 帰宅すると目ざとい子どんぐりが、「おかえ…、なにそれ」ときた。夕食後に食べたが、「甘さが軽くてとても美味しい」と生意気なセリフを吐く。まあそれなりに成長しているという事なのであろう。まあTOPSのケーキなので、実際非常に美味しいのであったが。

 ちょうどその頃、NHKで違法コピーに関する番組をやっていた。
 しかしこれを見ていると、違法コピーといっても新作の事ばかり話題にしている。確かに「アルマゲドン」だの「パイレーツ・オブ・カリビアン」なんてのをコピーしてるようなのは論外である。何故買わないと攻められても仕方がない。まあ買う価値はないが…。

 だが何度も言うが、コピーがダメというなら、メーカーは廃盤にしない義務を負うべきだ。私が欲しい作品は、廃盤あるいはそもそも未発売で入手できないものが多い。仮にそういうのをコピーして、それが何故犯罪なのだ?
 私は適法な価格で出せば買うと言っているのに。メーカーが出さないだけだ。出していないのにコピーをするなというのは明らかにおかしい。
 また海外の音楽ビデオは、まず国内で出ない。もともと正規盤にすらなっていないライヴには名作も多いが、まさにこういうものを未来へ残す役割を荷っているのがブートである。出せば買う奴がいるのに何故メーカーは出さないんだか。ブート屋に売っている物は皆高価だが、すぐに売り切れるのである。それほど人気があるのは何故なのか、良く考えてもらいたいものだ。

 ちなみに不思議と、正規盤よりブートの方がいい作品が多い。だがこれは良く考えれば不思議でも何でもなく、正規盤は映像が「いかにきれいか」だけを追及して内容は二の次だからだ。ブートはその内容の凄さが判っている奴が出すから、たとえ映像が悪かったり音が悪くても、迫力のあるいい作品が多い。判る奴には判るのである。

 結局音楽にしても映画にしても、ソフトが売れないのは「現在の音楽業界に、音楽を理解している人間がいない」とか「映画を金儲けのためだけに考えている」のが問題なのである。
 これでは売れなくなるのは当たり前なのだ。その辺が今日のNHKではまるで判っていない。多分これからも違法コピーが減る事はないだろう。
 つきつめれば「これこれの映像が観たい、聴きたい」という純粋な観客と、とにかく「コピーしたい」という本末転倒な奴か「ひまつぶし」だけの奴か、どれかなのだが、これらのニーズのうち前二つは、かなり大きな原動力である。目的は正反対なのだが…。


2004年03月22日(月) 大変だよ、これは

 そろそろ年度末も迫り、慌しくなってきた。
 というのに、いきなり同じ部署の人が異動である。一体会社は何を考えているのだろう、って何も考えていないからできるのである。本当に大変だという事が判っていたらできる訳がない。
 しかしせめてもっと早くに判っていれば、色々とできる事はあったのだが、いかんせん時間がなさすぎる。こちらだって物理的に忙しくなってくるのだから、4月中は「わし、知らんけんね」と言わざるを得ないのである。

 まあ今回の異動に関しては、会社がどういうつもりなのか充分判っている。ここに書くのもアホらしいくらいだ。いずれ、私は自分の仕事で精一杯な時期に入るから、なるようにしかならないだろう。
 でも結局実働部隊が有能だから、なんとかなってしまうのだろう。それをみてまた人員削減に走るのが管理職というものだ。

 昨夜は「サンダーバードPODビークルVol.2」を探して夜中にコンビニを回ったが、とりあえずどこにもなかった。今日も夜中に回ってみる予定だ。10個パックで置いてさえあれば、今回は容易にコンプできるはずなのである。
 しかし「悪魔くん」があったのには驚いた。メフィストや百目がいい出来である。今回サンダーバードがなければ、全部買っていたところなのだが。実は子供の頃、実写の悪魔くんが大好きだったのである。

 で、ネットでちょっと調べ物をしていたら、通販のASTRO ZOMBIESではTシャツだけではなく、CDも扱っていると判明。なんと「謎の円盤UFO」(ただし1枚物)や「スペース1999」のファースト・シーズン、セカンド・シーズンのサントラが、CD-Rではあるが売っていた。これは欲しいものだ。
 「スペース1999」のファースト・シーズンは当時LPで買ったが、セカンド・シーズンは気が付いたら売り切れていたのだ。とにかくこれ、番組の内容はともかく、音楽が意外といいのである。

 ちなみに売り切れていたが、「UFO」の2枚組や「エアウルフ」もあった。これも欲しかったなぁ。なぜか日本では、こういうテレビのオリジナルのサントラが出ないのである。ばか売れすれば出す事もあるのかも知れないが、「エアウルフ」などは日本で作ったスコア物だったので、買ったはいいが、かなりがっかりしたものである。
 ただしこれ、クレジットされていないが音を作ったのは「川井憲次」なのである。かなり後で知り、驚いたものだ。別の意味で貴重品である。


2004年03月21日(日) 高木ブーの年齢?

 引き続き、子どんぐりの荷物の片づけ等を行う。またも大量のゴミが出て、結局一日潰れてしまう。片付いたという意味では有意義なのだが、気が休まらなかったという意味では無意味であった。

 昨夜、いかりや長介氏の訃報がネット上に走っていた。ガンが転移したそうである。
 いろいろなサイトで、まだ早いとかもったいないという書き込みがある。まあ現在の芸能界では、72歳という年齢がまだもったいないと言える年ではあるが、やはり先日、若くしてガンで死んだ友人がいるので「いいじゃん、そこまで生きたんだから」と思ってしまう。

 そういう覚めた目で見ていたので、高木ブーの年齢が、ネットの記事で皆違っているのに気がついた。1つ違うのならまだ判るが、6つ違うのがある。調べてみると本当は1933年3月8日なのだが、いかりや長介と年齢差がないという理由で、公表しているのは1939年3月8日になっているのだそうだ。芸能界というのも、いろいろあるものだ。
 ちなみにドリフターズに在籍した各人の生年月日だが、生年順にすると、
  荒井注…………1928.07.30
  いかりや長介…1931.11.01
  高木ブー………1933.03.08
  仲本工事………1941.07.05
  加藤茶…………1943.03.01
  志村けん………1950.02.20

という順になり、実は荒井注が一番年上だったのだ。ただし1963年頃、小野やすしのクーデター脱退時に残ったメンバーは、当時リーダーだったいかりやと加藤だけであり、その後のドリフターズの実質的オリジナル・メンバーは彼等二人という事になる。

 いずれ彼等の作った「8時だヨ!全員集合」は、調べていくとなかなか面白い事実が多いのも確かである。かなり真面目に、しかも子供たちのために作っていた事が判り、意外と驚いたりもする。
 PTAからワースト番組と名指しされ糾弾されていたが、実はかなり子供たちの事を考えながら、ギャグはギャグ、躾は躾ときちんと分けて考えており、それがあのラストの「宿題やったか、歯磨けよ」というセリフになっていたのである。
 つまり彼等は子供の人格をきちんと理解して、「ギャグでやったからマネをする」という短絡的な考えはせず、いくら子供でも番組と生活は別だと認識できるはずだと考えて、観客としてきちんと扱っていたのである。この辺はテレビのディレクターも含めて、偉いと思う。

 1970年は「8時だヨ!全員集合」の裏番組である「謎の円盤UFO」に熱中していたので、まったく見ていなかったが、キャンディーズが出ていた頃には、とりあえず見ていたので、本を読む事で色々と当時の情景が浮かび、これはこれで楽しいものである。

 ところで。
 八戸漁港周辺では、車両や家電製品の不法投棄がなくならないという。いくら片づけても同じ場所にまた集積され、税金で処理しているのだが、とにかくなくならないのである。
 八戸は県内でも早くからゴミの回収を有料にし、大型家電などは\500という回収処理代を取るようになったのだが、私はこの時「八戸の人間は金に関して意地汚いから、不法投棄が増える」と断言した。そして現在、県の調査でもそれは裏付けられている。
 だが会社でそういうことを言うと、みな「八戸の人間はいい人ばかりだから、そんな事は絶対ない」と根拠のない反論がくる(そして県外の人は同調するのだが)。では何故不法投棄が増え続けているのだろう。やはりイナカではゴミ回収の有料化など行うべきではない。基本的にいわゆる農村社会(もちろん漁民も含まれるが、要は都市型社会ではない地区の事である)では、まだまだゴミ処理に金がかかるという事が理解できない。捨てる事にどれだけ金がかかるかは認識の外なのである。だから不法投棄も、おそらく罪悪感などないと思われる。そしてこれが一番問題なのである。

 だが実は、イナカにおいてはゴミの処理がタダの方が、きちんと行われるものなのである。この辺は妙な社会意識が働くせいか、金より労力という事で、マメにきれいにしてしまう。結局1円でも金が絡んでしまうと、とたんに意地汚くなるのがイナカの特徴なのである。
 一言で言えば、「金でカタをつける」という事が嫌いなのである。


2004年03月20日(土) 部屋の掃除

 今日は朝から子どんぐりの部屋の大掃除である。不要になった物を捨てていったのだが、結局は一日仕事になってしまった。なにせ赤ちゃんの時の物まであるのだから、時間がかかるのも当然と言えば当然か。
 それでもおかげで、かなりさっぱりしてきた。おもちゃ類はほとんどが汚れていたので捨てて、一部きれいな物は白亜神家にあげたのであった。でもポケモン系は一つも捨てなかった子どんぐりであった。

 買い物に出たどんぐり2号が、コンビニで「エイリアンVol.2」が2個あったと買ってきた。ほとんど揃ったから別にいいのに、と思いながら開けるとドロップシップが出て、ほらダブリだともう1個開けると、これがなんとA.P.C.であった。
 これでエイリアンは映画の1作目と2作目のモデルはすべて揃った訳である。どうもこの人は残り物から福を得るのが得意なようだ。

 そんな平和な生活をしていたら、民主党の菅直人代表が、「テロを起こす人の動機など原因そのものを少なくしていく、なくしていくことがないと、軍事力だけで封じ込めることは不可能ではないか」と講演で述べたという。
 この認識は半分正しく半分間違っている。まあ異様にレベルの低い発言が多いこの人にしては、まだマトモな方か、と妙な感心の仕方をしてしまった。
 後半の、「軍事力だけでテロを封じ込むことは不可能」なのは当たり前である。そんな事はどこの軍隊も充分に判っている。だからこそイラクでもアメリカは警察機能の充実に腐心しているのである。
 警察組織が充分に機能しなければテロを少なくしていく事は出来ないのであり(なぜか日本では、そこのところを報道で伝えるメディアがほとんどないのが不思議だが)、どこの世界に軍事力だけでテロを根絶できると考えている政治家がいるというのだ。あ、日本にはいるのか。

 そして、テロというのは戦争以前からあり、根底には宗教観が潜んでいる事もあり、原因をなくす事など不可能なのだ。世界中の人類が一つにまとまるなど、それこそ十字軍のように異教をすべて叩き潰さない限りありえないし、世界を一つの宗教にしてしまうなど、実際問題として不可能なのである。

 さて、昨日から三沢ではF2がスクランブル待機任務についた。実は現在、国内でF2が実践配備されているのはここ三沢基地だけである(遠目には、F16とF2の区別はつかないなぁ)。
 しかし基地周辺の市民は「アフターバーナーを使うと騒音拡大に繋がるのでは」と心配しているというのだが、どうもこの主旨が判らない。
 そもそもF2のエンジンはノーマル状態ではF4等より静かだという事は市民にも知らされている。自衛隊はそういうアナウンスはまめにしているのだ。そしてアフターバーナーを使用しても騒音は現状と変わらないのである。つまり性能は上がったが騒音は変わらないのであり、結果として以前よりは静かになっているのである。したがって騒音が拡大するという根拠が判らない。

 そもそも三沢の騒音のほとんどは米軍機によるものだ。自衛隊はその性質上、低空でのアフターバーナー使用は離陸時しかない。
 米軍というのは、常に実戦を念頭に置いた訓練をしており、F16での低空侵入、爆撃、高速離脱を基本としている。だから市街地低空での爆音が大きく、また墜落事故も多いのである(これは航空関係者にとっては常識である)。
 三沢市民もそれは判っているのだが、米軍に文句を言ったところで始まらないのも充分判っているからこそ、自衛隊に文句をつけているのであろう。だがその論拠がずれていると、結局国側からは相手にされなくなるのだ。

 これは原発関係の国側の説明などと同じである。明らかに反原発側をなめた説明しかしていない。実際、「放射線は自然の物と人工の物は違う」と言い張る農民を説得するなど、まず不可能だから、当然煙に巻くしか手段はなくなるのだ。
 経歴や主義主張が異なる相手に対して、「話せば判る」というのは幻想でしかない。そんな物は会社でも充分実感できる事だ。


2004年03月19日(金) テロテロ坊主

 イスラム過激派「アブ・ハフス・アル・マスリ旅団」が次のテロの標的国として日本も挙げているとかで、各メディアは騒いでいるようだ。
 もちろんこの段階でまったく警戒しないのはただのバカだが、実際問題として必要以上に厳重な警戒をする必要はない。なぜなら日本国内では、人種の問題と宗教の問題からアルカイダ系の活動が難しいからだ。同じ宗教の連中が沢山いないと、テロ活動の隠れ蓑が形成できず、すぐに露呈してしまうのである。

 一言で言えば、ただの威しである。彼等にとってやりやすい場所でしかテロは出来ないのが現状なのである。アメリカはおろかイギリスすら攻撃するだけの力がない彼等は、だからこそスペインを選んだのである。

 こんな状況では青森県三沢基地で陸自が共同警戒訓練をしたというのも、米軍にしてみればありがた迷惑だったと思う。本当に警備状況のグレードが上がれば、米軍は容赦なく発砲するが、日本国内においては恐らく最後まで陸自は発砲できないだろうからだ。テロに対して発砲を躊躇しては防止は不可能だ。たとえそれが間違いであっても発砲する、軍の行動とはそういうものなのである。

 つまり、日本においてはいくら警察が警戒しても意味がないのである。事前に海外のテロ組織を警察が挙げる事は出来ないし、事後ではただの対処療法でしかない。日本の警察がテロと普通の犯罪を同一に扱っている限り、防ぐ事は絶対に不可能だ。
 警察にできるのは、テロ活動が沈静化した後の根絶と予防だけなのである。

 ちなみに米軍は、三沢基地をかなり重要な拠点としており、世界中どこでもひとたび敵対行為が起こればここからF-16を飛ばすと明言している。
 まあそういう事情を考えると、もし某国がアメリカと戦争行為に入り、早い時期に米軍に対する報復をすると考えた場合、三沢は絶好の餌食である。米国本土と違ってアジア大陸の沿岸部からミサイルが発射された場合、迎撃はほぼ不可能なのだ。日米が考えているミサイル防衛網は、あくまでアメリカの本土が対象である場合に有効であって、日本に向けて発射されたら迎撃する時間などないに等しい。つまりまったく役に立たないのである。

 まあこれはアルカイダとは関係ないが、いずれ戦後60年近いというのに未だに占領されている日本の宿命みたいなものであろう。


2004年03月18日(木) イノセンスを少々

 夕方、ある資料のデータがおかしいのに気付いた。最終的な帳尻は合っていたので今まで気付かなかったのだ。とりあえず遡って5か月分のデータを直す。
 しかしこれ、決算が来れば当然判るが、私では期中に気付く事がないと思われる類の数値で、良く判ったものである。昨日の今日なので、彼女が行く前に最後のチェックをしていったのかな、なんて思ったりもする。

 いきなり話は変わって。
 エキサイトのニュースで『「ふぉろみ〜」でおなじみの映画「イノセンス」。うっかり見に行って「予告と全然内容が違う!」と愕然とした人も多いかと思います。』というのがあった。
 一体首都圏ではどういう展開をしているのだろう。田舎にいるとこの辺の温度差がさっぱり判らない。まあ仕方がないのか。
 そう言えば、一般的な人は映画が小難しいと思うと「判らないからもう一度行く」というのと「判らないからもう見ない」という二派に分かれるらしい。小難しくても、映画は映画なのである。「映画を観る」という感覚はないのかね。
 やはり始めに観た時に得た感触が、その人の素直な感想なのである。

 「イノセンス」に絡んでだが、会社のある女性が、たまたまテレビに出ていた押井監督を見たと言う。しかも初めてである。
 作品は私が以前からパトレイバーだのアヴァロンだのを貸していたので、かなりレベルの高い監督だという認識は持っていたようだが、テレビを見た第一印象は「誰? このオッサン」だったそうである。そりゃそうだろう。私なんぞは20年以上前から知っているから全然違和感はないが、世界的に影響力のある監督というイメージからは程遠いよなぁ。
 彼女はあんなハイレベルの作品を作っているのだから、なんとなく宮崎駿あたりを勝手に連想していたらしい。まあ漫画家といえば手塚治虫、アニメ作家なら宮崎駿というのが結構一般的なイメージではあるだろう。
 それが髪はボウボウ、シャツは犬のイラスト、ジーパン、サンダルというほとんどオッサンスタイルの上、ボソボソと喋り、しかも喋りだしたら止まらないのである。驚くのも無理はない。ちなみに最近の押井監督はあれでも小奇麗になった方である。少し痩せたし。
 まあアニメの現場で長い人とは、こんなものである。最近の若いスタッフは知らないが。

 そう言えば、「イノセンス」を唐沢俊一氏がかなり褒めている。珍しいと思ったが、やはり「ハードボイルドの定番」としての面白さを上げていた。
 一部を紹介すると『ただし、その面白さというのは何に起因するかというと、私個人の非常に好む世界であるところのB級ハードボイルドものの世界を、非常に原則に忠実に映像化してくれた、ということによって、である。この満足感はアニメ作家・押井守の、いわゆるアルチザンとしての巧さに対する満足であり、決して押井マニアの褒め称えるところの芸術性に対するものでもなければ観念性に対するものでもない。ハードボイルド刑事もののストーリィの描き方としては、ルーティンというよりも、むしろ先行作品群のパスティッシュではないかと思えるほど、“どこかで見たような設定”ばかりを散りばめてある。』という、まさにその通りなのである。これは私も基本的に同意する。

 ただし『決して押井マニアの褒め称えるところの芸術性に対するものでもなければ観念性に対するものでもない。』という部分には引っかかる。別に彼は芸術作品を作ろうとした事など一度もないはずだ(「天使のたまご」は単なる暴走である)。彼の「作家性」なら確かに随所に現れているが、ある程度の実力がある人なら、ジャンルを問わず現れるもので、それがその人のカラーなのである。
 観念性も、そんなものは商業ベースにとって何の役にも立たないという事が骨身にしみて判っているのだから、観客を引っぱるという目的以外で必要以上に無理をする必要はないのである。
 それとも、世の押井マニアと言われる連中は、彼に芸術性を求めているとでも言うのだろうか。そうだとしたら、それは明らかに間違いである。押井監督という立場では、彼なりのエンターテナー作品を作っているだけなのである。まあ少しは、私小説ならぬ私映画という側面がある事は否定できないが、やはり娯楽作品を作っているのだ。
 ただしその対象が、ほんのちょっとだけ、中心線からずれてはいるが。

 やはりこういうところで、押井監督と唐沢氏という二人は、物の見方や考え方が違っているというのが良く判る。別にどちらが正しいとか言うのではなく、それだけ独自のカラーを持っているというだけの事だ。
 ちなみに唐沢氏は「アヴァロン」の評価が著しく低いらしいが、これとても銃器や兵器に対する愛着(もちろん機械として、である)の有無がその評価を分けるのである。多分唐沢氏は機械に対する愛着は低いのだと思う。それは仕方がない事だ。

 そう言えば最近、メカフェチという言葉を聞かなくなったなぁ。


2004年03月17日(水) お通夜

 会社を早めに出て、隣の市まで走る。U子さんのお通夜である。
 遺影は、いかにも彼女らしい非常にいい笑顔だった。あれを見ていると今にも話し掛けてきそうなくらいいい写真である。どうも亡くなったという実感がわかない。

 亡くなったU子さんと同期だった女性など4人を乗せて行ったのだが、やはり母親は彼女達の姿を見て娘とダブってしまったようで、それだけで涙をこぼしていた。やはり当初は同じ年代の女性が行く事に対する懸念もあったのである。
 だが話をすると、我々の事は良く聞いていたという事で、会えて良かったと言われたのは救いである。母親には、映画や音楽の話をしてとても楽しかったと話していたようである。

 やはりU子さんも我々に会いたがっていたようだが、薬や放射線治療の影響が出た姿を見せたくないという心理もあったようで、本当に哀れである。無理にでも会いに行けば良かったと後悔する事しきりである。
 しかしやはり彼女は強い人で、末期の病床でもまったく弱音を吐かなかったとの事だ。会社での姿が家庭でも同じだったのだ。しかも死にかけているというのに親を気遣う強さを保っていたのだから、凄い人だ。
 流石に最後は強い薬のために意識が朦朧として、その時点で初めて甘える言葉を出したという。やはり惜しい人を亡くしたと思う。

 そしてこういう場合のお決まりの「死ぬ順序が違うのに」というセリフも親から出たが、やはり子どもを亡くした親とはそういうものだろう。仕事も優秀だったし、趣味も多方面に渡っていた人なので、やはり「どうして彼女が先に死んじゃったんだろう」という気持ちは誰もが同じなのだ。

 とにかく、私にとって貴重な友人が一人消えてしまった訳である。

 しかし30分以上の正座も久々で、ちょっと足が痛かった…。


2004年03月16日(火) 元同僚の訃報

 朝、会社で総務の女性にいきなり袖を引っ張られる。なにか悪い事をした記憶もないが、と思っていたらいきなり新聞を見せられた。いわゆる死亡欄である。

 そこには数年前に会社を辞めた元同僚の名前があった。女性でまだ30代である。
 実はガンの治療のため会社を辞め、一時は良くなりかかっていたのだが、再発したらしい。辞めてからも時々会っていたのだが、去年はもう出歩く体力すらなくなっていたようだ。電話では気丈だったのだが…。

 明日は隣の市で行われる通夜に行く予定である。

 しかしこうして若い人が死んでいくのに、高齢化に拍車がかかる日本というのも、憤りを感じてしまう。小学生の子供が残されてしまったのがなんとも哀れである。


2004年03月15日(月) D70って、すごいなぁ

 アサヒカメラ増刊の「Nikon D70のすべて」を買う。
 やはりこのカメラは、本当に「写真を撮る」事を目標にしたエントリーカメラだとつくづく感じる。写真を撮るための機能は、ほとんど妥協していない。一通り読んで私が残念と思ったのは「視野率が95%」だという点だけと言ってもいい。ただし価格を考えれば視野率は仕方がないのだし、あとはメーカーの考え方の違いやデジタル一眼自体の問題なので、まずはとても出来のいいカメラと言える。

 ただしニコンキャプチャー4が別売というのは、いかがなものか。RAWソフト用だからすべての人に必要という訳ではないが、機能的にはとてつもなく凄い事ができるのだ。別売だと後からはなかなか買いにくいとは思うので(\15,000だ)、やはりこれは同梱をするべきなのではないだろうか。

 いずれ現在売られているデジカメの99パーセントは「写真を撮る」事に関しては落第で、ちゃんとしたデジタル一眼レフはまだまだ高い。EOS Kiss DIGITALは価格は安いが、カメラとしての完成度が今ひとつだし、そういう中での今回の発売はかなり衝撃的といえる。
 しかし底面を見ると IN THAILANDの文字がくっきりと付いている。低価格の秘密はこれか。
 ちなみに現在使用中のEOS-55も、挙動不審なのである。だからこれだけデジタル一眼を研究中なのである。別に伊達や酔狂ではないのだ(充分酔狂?)。

 会社の人から、コナミの「謎の円盤UFO」再版分を置いてあるサンクスがあるとの情報を得た。前回はローソンだったが、販売経路が完全に変わったようだ。
 ただし、前回置いてあったローソンは二軒だけだったし、今回もすべてのサンクスにある訳ではないのは検証済みだ。要は「売っている店」を捜さなければならないのである。だがこれで、来週のサンダーバードPOD-2を置く店の見当がついたのは朗報である。やはり会社でも騒いでみるもんだ。恥かしいけどな。

 さて、その会社では事務系の人がどんどん辞めている。まあ会社側が事務の仕事を軽視していれば当然か。そもそも規律の締め付けが小学生並みになったりして、どうにも管理職や上層部の頭の程度を疑う。管理の締め付けをすれば自分の成績が上がる連中が騒いでいる訳だが、それで肝心の仕事の効率を落してどうする気なのだろう。モチベーションがなくなれば、当然業績は悪くなるのだ。
 はっきり言って、旧日本軍の「足を靴に合わせろ」的な発想をしているのである。多分不祥事が続く公務員の上層部も、きっとこんなレベルなのだろう。

 それとは無関係に、こちらの「イノセンス」は、もう日中二回だけの上映になっている。これでは社会人は夕方のすら観に行く事ができない。こんなので本当に300万人の動員なんてできるのだろうか。相変わらず押井映画は、地方をなめた展開をしている訳だ(押井監督には関係ない部分だ)。
 多少でも配給元に期待していた私がバカだったという事だ。


2004年03月14日(日) CDプレイヤーも…

 またも雪がちらつく。風もそこそこあるのでやはり寒い。やっぱりこの地区はまだまだ冬なのである。

 現在アンプと接続して使用中のCDプレイヤーも、どうやらご臨終のようである。本当に次から次へと続くものだ。
 ただしこの機械はさすがに20年近く使っているから、仕方がないという気もする。1985年に買ったのだから、CDが登場してそう間もない、ほとんど初期のモデルである。今聞いても音はそう悪くない訳で、かなり酷使してきた。最近はピックアップやトレイの動きがおかしくなっており、CDを物理的に壊しても困るから、これだけ使ったのだしそろそろ引退してもらってもバチは当たるまい。

 実際問題として、SACDやDVD-audioの再生も必要になりつつあるので、ユニバーサル・プレイヤーも検討する時期にきているのだろう。パイオニアは「DV-600A-S」を\29,800というとんでもない価格で出している。どの程度の再現力があるのか不明だが、現時点ではこういうのもいいかもしれない。
 少なくとも「チューブラー・ベルズ」のDVD-Aヴァージョンは、マイク本人が直接関与しているので、是非とも聴いてみたいのである。これだけのためにDVD-A再生機を用意しても、それだけの価値はあるのだが。

 この時ついでなので、LDでエイジアのモスクワ・ライヴなんぞを見る。まだこの頃のジョン・ウェットンはかっこいいのである。カール・パーマーも非常にパワフルで、音楽的には軽めではあるけれど、実に楽しいライヴになっている(と思う)。
 最近のウエットンは、ベンチャーズ状態の来日とライヴ盤発売を続けていたが、これはなんとかして欲しいぞ。

 午後、「SIGHT」の19号に押井と渋谷の対談が載っているという事なので、捜しに行くも見当たらない。ロッキン・オン社の本って、そんなに地方での発売が遅かったか? いや出荷量が減っているのかもしれない。
 そんなこんなでプラプラしていたら「銃器使用マニュアル」という本を見つける。これは銃そのものだけではなく、その周辺事情を記している本だ。
 訳者の前書きに、「銃口から出た弾がどういう結果を及ぼすのかを知って欲しい」という事が書いてあり、これはなかなか信頼できそうだと感じる。こういうスタンスで銃を見られる一般社会人は、日本どころかアメリカにだって多くはないのが実情なのだ。

 しかしこの本、弾丸の説明に付いている死体の写真が凄い。過去の映画で見たのは誇張でも何でもなく、事実そのものだったのが良く判る。あれは気の弱い人には勧められないが、銃が導く結果についての厳然たる事実は、知らないよりは知っていた方が絶対にいい。
 つまり銃に必要なのは「ストッピング・パワー」であり、これは「いかに少ない弾丸で」「大きなダメージを」「正確に」「かつ瞬間的に与えるか」という事で、当然ながら不幸な遺体は無残な状況になる。
 ただしこれは「キリング・パワー」とは違う。警察や一般兵が使う武器は、殺すためにあるのではない。相手を短時間のうちに行動不能にするのが目的だ。決して殺すために特化している訳ではなく、いちいち殺していたら、現場で効率が悪くなるのだ。

 ただし殺さないのは人道的な目的ではない。警察は「他の人間に被害が広がる前に逮捕する」、軍隊は「相手の戦闘能力を奪う事で、負傷兵のカバーのために相手は行動ができなくなる」と、目的は違うが要求は殺さない事で一致している。
 そういう現実があるので、最近の進化したブレットを見ると。本当に撃たれたくはないと思う。あれでは怪我がなおったところで不具は間違いない。

 しかしショットガン用12番ゲージに、12本の矢が内蔵された物があるのには驚いた。どういう目的で使うのだろう。また体内で飛び散らないように、キューブ上の散弾も使用されるという。いや、世の中知らない事がまだまだ多い。

 そして銃と言えば防弾チョッキだが、もちろんあれもグレードがあるが、実は数発被弾すると、大抵の素材では全体の強度が落ちるのだそうだ。それはケブラー繊維でも同じで、要は弾のエネルギーを全体に分散するため、どうしても引っぱられて強度が落ちてくるのだという。
 だがより強力なスペクトラ・シールドというものがあり、これは現在の繊維の中では一番高性能で、数発被弾した位では強度は落ちず、また非常に軽いらしい。ただし当然価格も張る。唯一の弱点は火だが、それは銃撃戦においては問題ではないからいいのだそうだ。
 というような楽しい内容だが、\2,300と高価だったので買えなかった。いずれは買いたい本である。ただし今回のはハードカバー版だが、以前は軽装版だったらしい。内容が全く同じなら軽装版でもいいのだが(特にあの写真)。

 そして子どんぐりの机の蛍光管が入荷したという電話があったので(特殊なサイズの蛍光管なのだ)、そこへ行くついでに書籍コーナーを覗いたら、そこにはしっかり「SIGHT」があった。
 今回は押井のロング・インタビューという形式だったが、さらにデヴッド・ボウイの特集も載っていたので、迷わず購入。なんだか得した気分である。

 ふと思いついて、ヤフーのネット・オークションで「エリス中尉」を検索したら70件以上出ていて、これがすべてコナミのミニスカ姿の物である。これはもう全員が、単に儲けようという意図で出している訳で、こういう連中には本当に困ってしまう。これでは本当に欲しい人が店を捜しても入手できない事態が起こる訳で、やはりどこかおかしい。
 本来のオークションという意図からすれば、もうヤフーは意味をなさないと言っていいだろう。そのほとんどが転売なので、結局ヤクザの地上げ、チケットのダフ屋と何ら変わるところはない。
 こんな事を言っている私は、負け犬の遠吠え、なのかねぇ。


2004年03月13日(土) またまた雪だ

晴れていたと思ったら、風が強くなり、雪まで降ってきた。何処が小春日和なんだか。ひたすら寒いぞっ。

 そんな中、ビデオを修理専門店に持っていく。
 ここはまず、見積もり代として\1,050取られるのだ。確かにこれでは修理に出す人が少なくなる訳だ。さて、はたして予定価格内で修理できるだろうか。
 しかしチェック用に入れたテープが「ホワイトアウトのメイキング」というのが驚いた。個人的には続きが見たかったぞ。

 ついでにこの時、隣の電気屋を覗いたのだが、デジカメコーナーの予約にNikonのD70があった。かなり価格は安いが、初期ロットはちょっと不安であろう。
 しかし電気屋に、デジカメとはいえ一眼のNikonカメラが置いてあるとは、時代は変わったものである。多分今回はEOS-Kissを戦略的に打ち負かそうというのだから、あえて電気店、量販店に出したのだろうが、数年前には考えられない事態だ。
 でもこの勝負、写真を撮る立場の人間からみれば、D70の圧勝であろう。なにせEOSユーザーの私ですら、全システムを捨てても欲しいと思う位、「写真を撮る」カメラとしては完成されているのだ。

 カメラといえばセイコーエプソンが、デジタルカメラ「R-D1」を発売するのだが、これがなんとすべてマニュアルのデジカメなのである。「レンジファインダー」方式でピントも手動なら、距離あわせも自分で行う、本当に昔のタイプのカメラである。

 ただ、610万画素はともかくとして、価格が30万程度というのは高くないだろうか。
 確かに「カメラ」を趣味にする人ならいいかもしれないが、「写真」を趣味にする人にはあまりアピールしないような気がする。特にこういうカメラは高齢者が買いそうだが、そういう人は目が弱っているケースも多いだろうからピント合わせが大変なのではないだろうか。
 かく言う私も昔から目が悪かったから、マニュアルの一眼レフは初めから諦めていたのだが、ミノルタ、キャノンが実用レベルのAFを出してくれた事で、ようやくEOS650を購入して写真を撮れるようになったのである。
 その後はEOS630、EOS55と買い換えていったが、やはり一眼レフのAFというのは、私のような人間でも楽しく写真が撮れるのだから、とても素晴らしいシステムだと思う。
 セイコーエプソンは月産1万台を計画しているというが、企画倒れにならなければいいが。いや、皮肉でもなんでもなく、デジタルの世界は失敗すると同じ企画が二度と立ち上がらない可能性が極めて高いので、こういう発想自体は潰さないで欲しいと願うのだ。

 夕方、「SF JAPAN」と「アニメージュ」を買う。
 どちらも「イノセンス」がらみである。あ、どちらも徳間か。とくに前者は押井と山田正紀の対談が載っている。この二人、どうもウマが合うらしい。
 しかし「神狩り2」はどうなっているんだぁぁぁ。

 「アニメージュ」はイノセンス関係以外では、本当に読むところがない。やはりガキ相手の雑誌というスタンスになってしまったのだろうか。鈴木氏が編集長をしていた頃は、もう少しまともだったはずなのだが。
 あ、それを言うなら「ニュータイプ」も同じか。

 やはり日本のアニメーション作品自体が、オリジナリティのある作品を作れない時代になってしまったからなのだろうか。
 何だかんだ言っても「ヤマト」や「ガンダム」は時代を作ったのだ。それは認めなければならない事実であり、以後そういう作品は、ない。あの「エヴァンゲリオン」も、社会現象は作ったが、アニメとしてのオリジナリティは限りなくゼロなのである。そういう意味では現在のアニメ界を象徴している作品である。
 だから押井は、方法論、技術論の手の内を次々とさらしているので、若い連中はそれを貪欲に吸収して勉強すればいいのだ。参考書は提示されているのだから、あとは何をやりたいかと言う明確なヴィジョンだけなのだが…。


2004年03月12日(金) 新・エリス中尉

 快晴である。でも相変わらず風が強い。冬でこれだけ強いと体感で4度くらいは低い。そもそも道路の水たまりが凍っているではないか。冬は嫌いではないが、この町の風の強さだけは、いつまでも馴染めない。

 昨夜は待望の「ジャガーノート」(1974)を見た訳である。例の「赤を切るか青を切るか」の原点映画だ。しかし緊迫感溢れるのに、やはりレスター監督だけあって妙にユーモラスだ。
 そしてこの頃のリチャード・ハリスは、やはりいい。「カサンドラクロス」や「ワイルドギース」など、どれもいい味を出している。あの容貌なので脇役になりにくかったとは思うが、天本英世的な雰囲気もある。
 そしてこの頃のアンソニー・ホプキンスは、まさに名脇役だ。「八点鐘がなる時」は主役なのに今ひとつだったが、「ジャガーノート」では生き生きとしている。
 まあ当時からB級扱いされている映画だが、B級なりに面白いのである。いまのハリウッド映画に慣れきった人には勧めにくいが、私の中では名作のひとつなのである。

 ところで。
 カネボウのゴタゴタをニュースで見た時、どうにも解せなかったのは、なぜ経営陣があそこまで労組の言う事を聞くのか(しかも非論理的だ)であった。
 しかし経営陣の中に、伊藤淳二という労組上がりの実力者がいるというのを聞き、納得できたのである。労組の味方では確かに論理的なリストラなどできる訳がない。今回のゴタゴタは、結局カネボウのすべての連中のオゴリが招いたもので、会社の風土に問題があったという点で、なんら同情できない。やはりなまじ名門となった企業が落ちぶれると、末路はみな同じなのが哀れである。

 しかし長谷川慶太郎が「今の市場経済の時代に『共同体』というのは成り立たない」と言っているが、田舎においてはまさにそのとおりである。だから一つの企業が潰れると、連鎖倒産が凄まじい勢いで起こるのだ(そういう意味では、運命共同体か)。
 ウチの会社も、地域経済の繁栄などといつまでもふざけた事を言って、他企業の株を買ったり出資したり、全然関係ない業種のバックアップに金だけを出したりと、それはもうやばい活動を続けている。これは社長が商工会議所のお偉いさんになっているからなのだが、普段の仕事でも、常にコネクションを重視していたから、いまだに価格での競争に勝てない。そしてそんな状況で価格競争する愚かさに気付く頃には、もう手遅れになっている事だろう。

 だいぶ前に私も「価格を下げるのだったら、地域だのコネだのから脱却しなければ駄目だ」と言ったら、「この辺ではそういう訳にはいかない。運命共同体なのだ」と言われ、以後は無視された経験がある。その結果がこれだもんな。その時の連中はとっくに退職して悠悠自適、そのツケを我々に押し付けていったのである。はっきり言うが、我々はバカがやった後始末をしているだけなのだ。儲かる訳がない。
 と怒っていても仕方がないか。

 アオシマの新製品に、「1/110イーグル・トランスポーター」というのが載っていた。察するに旧イマイの金型を流用した物であろうが、問題はどこまで改修されているかである。倒産直前のモデルのままでは、特に欲しいとは思わない。なにせ1/72イーグルという、マスプロ製品としては空前絶後の傑作があるのだから。
 だがもしあのパイプフレームの再現に挑戦したとすれば、それは高く評価する。ここはアオシマが何処までやるのかを暖かく見守りたい。

 そしてあかいメガネさんに頼んでいた荷物が届いた。
 コナミのエイリアンVol.2から「ウォーリア」「クイーン」「ドロップシップ」「パワーローダー」「スラコ」、そして謎の円盤UFOの再版分から「スカイ1」と「エリス中尉」である。
 どちらもこちらでは全然見かけなかったもので、エイリアンは前作の出来も良く、欲しかったのである。

 謎の円盤UFOについては、前回30個買ってコンプしているのだが、今回のエリス中尉は全くの新作なのである。ひとまわり以上小さいのだが、顔も修正されかなりいい雰囲気である。この顔ならノーマルのコスチュームでも欲しくなる。とにかくITCシリーズはここまでコンプしているのだから、やはり外せない。
 そして知らない人にとっては「何故今回もスカイ1?」という事になるが、実は再版分として出たスカイ1は主翼に下反角が付くよう修正されているのである。前回は原型師がきちんと作ったのに、中国側で勝手に直してしまったらしく、恐らく修正が間に合わなかったのだろう。それがいたく残念だった。
 今回は強制的に直したためか、主翼と胴体に若干の隙間があるが(これのせいで大々的なアナウンスをしなかったのかもしれない)、しかし待望のスタイルとなった訳で、これはやはりコナミを評価したい。おかげで散財だが…。
 見つけてくれたあかいメガネさんには大感謝である。

 だがいずれ今後の事もあるので、少し足を延ばして隣の県まで捜索の旅をしてみようと思う。入荷しなければ仕方がないのだから。


2004年03月11日(木) まだまだ冬である

 天気予報では晴れのはずなのに朝から土砂降りの雨である。昼前に止んだと思ったら風がどんどん強くなり、晴れているのに異様に寒い。何が四月上旬の暖かさだ。それは絶対に嘘だ。
 夕方から雪がちらつき始め、夜に子どんぐりの学生服を引き取りに出たが、車が雪で白くなっている。積もらなければいいけど。

 さて、唐沢氏の日記を読んでいたら、なんでも東大でアニメのプロデューサーを養成するとの事で、講師陣にはジブリの鈴木氏や押井守の名前が上がっているという。岡田の時も驚いたが、なんだか凄い時代になったものである。

 しかし唐沢氏の日記を読む限り、どうも押井のプロデューサー能力を過小評価しているとしか思えない。唐沢氏がどういう仕事をしているか考えると、これはちょっと意外である。それとも押井が嫌いなのか? 
 まあ彼の取り巻き連中は、人間としてどうかというのが多いのは認める。「押井マニア」と呼ばれる人種は、あくまで「押井のみのマニア」で、非常に守備範囲が狭い上に、思い上がっている人間が多いのは事実だ。これは押井ファンサイトとしては恐らく日本最大であろう「野良犬の塒」を見ていると、実に良く判る。守備範囲が広く(というか常識的)、かつ冷静なファンは一握りしかいない。
 信じられない事だが、押井作品を分析するのに、作品トータルで見ている人間など、ほとんどいないのである。あの独特の講釈にのみ反応している。まさにトリビアを喜んでいるだけなのである。

 唐沢氏の論点は「規格の埒外にある作品を、どう規格の枠組みの中で商品化して、流通させるかというのがプロデューサーに課せられた使命である。この才能は、(もちろん元が無ければどうしようもないが)きちんとした流通システムや経済の基本を学ばねば身につかないものだ。日本がアニメ立国を本当に目指しているのなら、まず必要とすべきはアニメーターとか演出家とかの育成ではなく(そんなものは無駄以外の何物でもない)、野にある遺賢を見つけだし、流通に乗っけ、ヒットメーカーに仕立て上げる伯楽の育成なのである。」というものだ。

 まあ唐沢氏は元々芸能関係の仕事もしていたから、「ヒット」がいかに重要かという事は身にしみて判っている故の反応なのだろうが、これでは現在のハリウッド・プロデューサーとなんら変わらない。つまり突き詰めれば、最終的に必要なのは才能ではなくなるのである。結果として才能のある監督を伸ばすという事が困難になってしまう。私は古い人間だから、この辺の考え方はどうにも相容れないと感じる。第一こうして作られている現在の映画は皆つまらないではないか。

 そして私は日記でも再三書いているが、過去、押井監督作品は納期・予算が守られなかった事は一度もない。彼はスタッフを集め、彼等に指示を与え、納期と予算を守るためには自分の芸術性すら捨てる事もあるのだ。つまり映像作品は「売れて初めて価値がある」事を充分理解しているのである。
 現場で暴走できる実写では、時々とんでもない事をするが(ケルベロス参照)、アニメは初期設計の段階できちんと管理されているし、実は売れるためには何が必要かを常に考えているのである。もちろん自分のやりたい事もしっかりやるのだが。
 「最終的にはある程度ヒットさせなければ駄目だ」と常に言っているのである。監督としてここまでプロデューサー的思考を実践している人は少ないのが実情だ。

 そしてもっと凄いのは、音響や音楽まできちんと管理している事だ。川井という類希な相棒を得たという運はあるが、作曲から録音まで徹底して自分も付き合う監督などそうそういない。宮崎駿だって、信頼しているからだろうが、音楽は久石に任せっぱなしだ。
 私は押井監督の凄さは「プロデューサーとしての能力」と「音楽と音響も自分の作品と考えている」点にあると思う。それ以外の才能は捜せばいくらでもいるが、映像クリエイターとしてここまでやれる人材はそうそう見つからないだろう。

 この件はもっと色々考えて丁寧に書くべき事で、今回のように30分程で書きなぐって日記に載せるような内容ではないが、まあ備忘という意味で書いておくのも、これまた楽しいものである。

 さて、これから「ジャガーノート」を見るとしよう。リチャード・ハリスが嬉々として爆弾処理をするシーンは、いかにもレスター監督作品である。彼の作品の中ではシリアスな方だが、やはりどこかユーモラスなのである。


2004年03月10日(水) 田舎は宣伝の圏外か

 「イノセンス」に関して、どうも今回の宣伝は首都圏中心のようだ。あちこちの掲示板に書かれている内容からすると、本当に田舎はまさに圏外である。
 劇場でインタビューブックが売られているというが、こちらのシネコンではキャラクターグッズすらないのである。また今回上映館を拡大したあおりで、田舎に来るフィルムの質が良くないようだ。フィルムの質は、上映する劇場の数が増えるほど、孫テープ曾孫テープと劣化した物が増えていくのである。
 いずれDVDは出るのだろうが、DVDのフォーマットでは潰れて見えなくなる部分があると押井本人も認めているから、やはり設備のいい施設で見たいものである。

 あ、これだけは忘れないうちに書いておこう。
 「イノセンス」のエンドロールは、アランフェスをジャズ調にアレンジしたヴォーカル曲だが、あれは合わなかったと思う。むしろ傀儡唄を使うべきだったのではないだろうか。
 それでは前作の「攻殻機動隊」と変わらないと思われるかもしれないが、それでもいいのである。そのくらいあの作品世界には合っているのだ。ジャズ・ヴォーカルはあくまで劇中のラジオやステージだけでいいのである。

 押井の本が入荷したと連絡があったので、昼休みに引き取ってくる。
 また「ジャガーノート」のDVDも入荷の連絡があったので、ついでに引き取ってくる。しかしこの作品のソフト化は、本当に首を長くして待っていたのだ。これでリチャード・レスター監督の主だった作品は揃った事になる。こうなると「スーパーマン2」はどうしようか悩んでしまう。いや、これ自体は決して嫌いではないのだが。

 で、入荷した押井の本だが、まずは「イノセンス創作ノート」。
 やはり押井監督としての創作の経過はなかなか面白い。実にプロフェッショナルなのである。
 そして優秀な人との対談も、本当に面白い。結局優秀な者同士(マニア同士とも言う)の対談は、やはり密度が高い分、緊張感があって良い。

 もう一冊は「これが僕の回答である。1995−2004」。
 押井の著作を読んでいて何が面白いかといって、自分と考え方が似ていて、それを明確な言葉にしてくれる点が楽しいのである。
 結局この人の思想は、右でもなく左でもない。自分の意見がしっかりしていれば、そうなるのは当然で、偏った思想からは何も生み出さないのである。

 いずれどちらもじっくりと読めそうな本である。こうなると週末はやる事が沢山あるなぁ。早く仕事が終わってしまえばいいのに、などと年度末処理でパタパタしているのに悠長なのであった。
 やはりこれは会社の管理職レベルの連中が、あまりにマヌケだからだ。がんばっても仕方がないという雰囲気になってしまっている。そもそも能力以前に人間としてどうかと思う奴ばかりなのだ。

 そして今日の「トリビアの泉」は、異様にレベルが低い。もはや常識レベルの物ばかりである。あれではタモリも困ってしまうのではないだろうか。視聴率を取るためには仕方がないのかもしれないが、仮にも唐沢氏がスーパーバイザーなのである。なんとかして欲しいものだ(彼が言っても聞かない、というのは良く判ってはいるが)。
 どうも子どんぐりと見ていると、対象は小学生ではないのか、と思ってしまう…。


2004年03月09日(火) イノセンスを観てきた

 昨夜は夜中にかけて再び市内のコンビニ回りをしたが、結局収穫なし。本気でコナミ製品がない。これはやばいですぞ。しかしとあるロ×ソンにはホビ×ジャ×ンが置いてあり、非常に驚いてしまった。模型雑誌がコンビニにねぇ…。

 会社で同僚の女性に、「イノセンスって、アニメだったんですね」って言われてしまった。そんなもんかい青森での知名度は。この人も映画に関してはそこそこ知っているのだが…。鈴木君、女性客の動員って、本当に大丈夫か?
 そもそも最初の動員はどの程度だったのだろう。気になるところだ。

 という訳で、20:30からの「イノセンス」を観て来たのであった。
 驚いた事に、平日最終の時間なのに、ほぼ半分が埋まっていた。この時間でこれはとても混んでいると言える。しかも女性客が半分…、あ、アニオタっぽいのが多いなぁ(いや、行動と格好を見れば、見当はつく)。
 なかにはマニアな外人もいた。日本人とカタコトの日本語を混ぜて会話していたが、妙にマニアックなのである。
 やはり一般客動員と言うのは難しいのではないだろうか。

 肝心の内容だが、今回のは本当に「押井守集大成」であった。もう「ビューティフル・ドリーマー」から「アヴァロン」まで、色々とパワーアップそれた過去のシーンが多用されている。あの人形との戦いは、もろ「パトレイバー」の方舟の戦いではないか。危なく笑うところだった。
 今回は、SF者にとってはあまり苦労しない演出だが、SFに不自由な一般人にはちと展開がきついかもしれない。なにせ原作の高密度を映像でやっているのだ。
 ただ高密度とはいえ、必死になればなんとか画面についていけるのである。予告で「スチームボーイ」を流していたのだが、そちらの方が画面を追えなかった。こういうところが押井演出のうまいところなのかもしれない。動きの幅の制御が巧みなのだ(しかしスチームボーイって、ナディアアトランティスか…)。

 音に関しては、川井の音楽は想像以上に画面にマッチしている。流石だ。
 そしてスカイウォーカーのサウンドも素晴らしい。特にあのトランクを閉める音には驚いた。当然銃撃シーンもいい。流石に音楽や効果音でも手を拭かない押井監督だけの事はある。ここまで音にこだわれるのは、日本では彼だけだろう。

 しかしこれ、お子様には見せられない内容だ。映像的にはともかく、犯罪の発端や原因を子供には説明しにくいのである。どういう事かは、大人なら見れば判る。

 結局、物語のパターンは「獣たちの夜」である。これが気に入った人なら文句なく楽しめるのは間違いない。そういう演出なのである。
 まあなにも考えなくても、ハードボイルド物として充分楽しめるのだが、難しく考えるとかえって理解できなくなるかもしれない。
 事実、終わって出る時に後のカップルは「なんだか難しい内容だったなぁ」という、とても楽しい会話をしていたのであった。こういうのを「押井の思うつぼ」というのである。

 いずれソフトが出たら買うが、問題は東宝とジブリが絡んでいるので、複数のパッケージングが出ると予想されるのが困るのである。バンダイのように、普及版とマニア向けの「二つで充分ですよ」。


2004年03月08日(月) UFOが来ない

 昨夜は、念のため「謎の円盤UFO」の再版分を探しに放浪してみたが、ロ×ソンやミ×スト×プには全く置いていなかった。棚のスペースを見ても、ほとんど望み薄である。これは本当にヤバイ状況に思える。
 で、昼休みや夕方に、とにかく置いてありそうな場所に行ってみたが、やはりない。何故かエイリアンのパート2が2個だけあったが、これでは何が入っているのか見当もつかないので、とりあえずパス(10個あれば大体の見当が付くデータをもらっているのだ)。
 本当に最近はコナミの製品を見かけなくなってしまった。この町は一体どうなってしまったのだろう…、なんてオーバーな事でもないが、私にとっては一大事なのである。

 昨日の夜から腕や腰が痛かったが、今朝も痛い。これを打っている時点でもまだ痛い。やはり雪かきとビデオの設置を、同時にやったというのがまずかったのだろう。
 筋肉痛はすぐに来るが、以前と違うのはすぐに直らなくなったという事だ。困ったものである。こういうところで年を感じるのだなぁ。

 さて、例の鳥ウィルス事件に絡んで、浅田農産会長夫妻が自殺したという。
 相変わらず日本人は責任を追及されると自殺してそれを逃れようとする。冗談ではない。食物という人の命に係わる物を仕事としておきながら、あとのウィルス騒ぎは放っておいて、自分だけさっさと自殺かい。将来の日本を荷う子供たちの事は全然気にしていない訳だ。まったく身勝手な奴等である。自殺して許されるとでも考えているのかも知れないが、それは人をバカにした考えだ。

 死んで責任を取るというのは、事件が終息に向かってからの事だ。現状で自殺されては、ウィルスの広がりを調べる事に支障が出てくるし、なにより「捜査の手が伸びたから自殺した。自治体が殺したようなものだ」というとんでもなく飛躍した論理を展開する奴も出てくるかもしれず、そうすると非常に調査がやりにくくなる。
 現在の日本において事件の時に自殺するのは、ただの証拠隠しでしかない場合が多い。仮に本人にその気がなくとも、結果としてそうなるのである。

 BSEも鳥インフルエンザも、結局は人間が蔓延させてしまった事になる訳だ。一握りの愚かな人間のために…。 
 しかし今回の事件は、雪印の時と何も変わっていない。つまり相変わらず食品関係者の意識は消費者不在なのである。そしてこれも氷山の一角という事なのではないだろうか。


2004年03月07日(日) 数時間で20センチ

 朝からドンドン雪が積もる。
 やばいので、車を空き地近くの路上へと移動したが、午後は予想通り屋根から大量の雪が落ちていた。しかし相変わらず全く何の対応もしない家主もひたすらアホウだ。あれでもし小さい子が直撃を食らったら、間違いなく首の骨が折れるが、多分死人が出ても「ここは駐車場だから関係ない」と言い張るつもりなのだろう。その屋根のついたアパートもそいつの所有物なのだが、やはり田舎の金持ちはひたすらバカなのである。
 多分裁判になってもまったく状況は理解できないだろう。そう言い切れるのも、そういう実例をいくつか見ているからだ。「金=権力」だと勘違いしている奴等が異様に多いのである。

 そういう些細な事とは別に、政治はきな臭い発言が続いている。
 先日、超党派の会合とは言え、民主党の西村慎悟衆院議員が「お国のために命を投げ出しても構わない日本人を作る」という発言をしていたのだが、実はこれを報道した新聞は朝日だけで、他の新聞には全く載っていなかったのだという。産経は当然だし読売もまあ沈黙するだろうが、毎日すら載せなかったとはどうした事だろう。 
 実はこの発言は教育基本法改正についての発言で、「お国のために命を投げ出す事をいとわない機構、つまり国民の軍隊が明確に意識されなければならない。この中で国民教育が復活していく」という極めて恐ろしい内容なのである。
 こういう内容を報道しないという事は、軍国主義へ向けての危ない兆候と言える。つまりほとんどの新聞が、それを支持しているという事になるからだ。
 あとは政府が農家への保護政策を打ち出して、結果として子供を沢山作らせる事になったら、これは本当にヤバイが、まあそれだけの財源もないだろうし、そこまで根性の入った議員もいないだろう。とりあえず雰囲気と勢いだけなのだ。
 もっとも日本は、その雰囲気だけで危ない方向へ向いてしまうから、それはそれで怖いのだが。

 しかしこの西村という人は、その究極の姿が北朝鮮だという事が判って発言しているのだろうか。戦前の日本なら、おそらく世界で最も成功した社会主義国家として、そういう事も可能だったかも知れないが、連合軍に負けて占領され、「アメリカが言うところの民主主義」を受け入れてしまった段階で、それは通常の社会形態では実現不可能になってしまったのである。実現しようとすれば、それは独裁政権の国家しかありえないし、そんな事になれば、資源のない国は全世界を敵に回さざるを得なくなる。それが現在の国際社会という現実なのである。

 しかしこの発言をしたのが、政府のイラク派遣に反対している政党の議員だというのが滑稽である。なにが派兵反対なんだか。所詮自民党に対して反対しているだけであり、これが「本当の姿」なのである。言ってみれば旧社会党と同じスタンスであり、もしも間違って政権を取っても、やる事は自民党と同じになるだろうという事だ。
 まあ選挙の時も、政策は自民党と何も変わらなかったのだし、こんなものだろう。日本において、ほとんどの政治家はナショナリズムの塊なのである。

 今日は先日購入したビデオをセットしたが、まず部屋の片づけから始めたので、結局一日仕事になってしまった。壊れたビデオも、ゴミに出せるのは金曜なので、それまで部屋の中に置いたままとなる。邪魔だのう。雪かきもやったから体中痛いのであった。
 そんな訳で、今日は「イノセンス」を観にいけなかった。「デスペラード2」や「ペイ・チェック」も観たいのだが、すべて平日の夜というパターンになりそうだ。


2004年03月06日(土) 雪は降る〜♪

 朝から雪が降り始める。こういう日は会社に行きたくないなぁ。

 昼に少し抜け出して、子どんぐりの学生服を買いに行く。少々大きめだが、この時期の成長は良く判らないから仕方がない。
 しかしこれも高い買い物だ。成長期なのだから、もっと価格が安いか融通性のある物にするべきだろう。これではウチのような貧乏人では義務教育を受ける事すら難しくなるぞ。
 でもジャージで授業と言うのも絶対に嫌だ。あんなのでは緊張感のカケラもないので、ルーズになるだけである(金がないくせに、こういう所にはこだわるのであった)。

 で、この時ついでにビデオデッキも買う。今回はS-VHSとGコード予約が出来る物を捜したら、別に性能にはこだわっていないのだが、結局\25,000くらいの物になってしまった。まあ店側も、そろそろビデオデッキは儲けにならないのだろう。置いてある種類も数も少なくなっている。いずれベータと同じ道を辿ったりして…。
 とにかく量販店では、DVD+HDレコーダーをメインで売ろうとしている。これはウチの利用状況を見ると、まさにぴったりの商品なのだが、やはりまだ高い。しごく残念なり。
 そして外に出ると雪が積もり始めているのであった。

 さて世の中は、政治家の学歴詐称や給与詐欺だの、鶏インフルエンザを意図的にばらまいた養鶏場だのと、どうにも知能レベルが低いとしか言いようのない事件が多い。どうしてこうすぐにばれるような事をするのか、理解に苦しんでしまう。
 給与詐欺など、新人議員だというならともかく(それだって充分おバカだが)、ベテランで重要職にもついたような議員が、辻本元議員が逮捕された後も行い続けていたというのもなんだかなぁ、である。逮捕の発端も、名前を使われた人がたまたま新聞を見たら議員秘書として載っていたのに驚き、それが噂として広がったというのだからお粗末だ。
 どうも最近の日本は、何もかもがマヌケになっているとしか思えない。1970年頃に「一億総白痴化」という言葉があり、その時はあまりピンとこなかったが、実は現在にこそぴったりの言葉なのではないのだろうか。

 明日もかなり天気が悪いらしく、これでは予定していた20000ヒットの商品を探しに行けないではないか。せっかく徐々に投票してもらっているのに、商品が発表できないのは悔しい。いくつか候補はあるのだが、やはりいかにも地元というバカバカしい物が望ましいところである。
 それにまっちゃんには15000ヒット記念を送らなければならないし、できれば明日は外に出たいが、雪が少し積もると道路が鬼のように混むのだな、ここは。雪国のくせに…。

 そして夜になっても、風雪がおさまる気配はない。明日の朝が恐ろしいなぁ。という訳で、車は駐車場から近くの道路へと移動しておいたのであった。


2004年03月05日(金) まだまだ寒い

 今日も風が強く、寒い。なんでも明日は20センチくらいの積雪が予想されるとか。そうなると会社に行きたくないなぁ。

 午後、会社を抜け出し子どんぐりの学校へ行く。6年生の最後として学芸会のようなものをするのである。
 ストーリーは、機械の星があって…、いや別に銀河鉄道999という訳ではないのだが、もうその発端からして想像がつくように、人間は優しさ思いやりが必要という教育的な話なのだ。原作がなんでも八戸の元校長だとかで、なるほど、優しさの押し売り的内容はそのせいか。
 しかしSF仕立てにすると、どうして一般的な人はああ酷い設定になるのだろう。「アンドロ大王」とか、笑う以前に背筋が…。
 ま、生徒たちはみな真面目だし、それなりに上手だったから、まあ小学校最後の記念と言う事で、よしとするしかないな。ちなみに子どんぐりはニュースを読むという設定だが、照明が落ちて赤のスポットライトとなるため、暗くて全然写真に取れなかった。出たのも一瞬だったしな。これはちと残念であった。

 さて、いまだにコナミのエイリアン・パート2が見つからない。来週は「謎の円盤UFO」の再販版が出る予定だが、どうもこのままでは入荷しない可能性が高い。これは困ったぞ。
 そもそも最近は市内のコンビニに、コナミの製品が入荷していないのだが、一体どうしたというのだろう。ローソン、ミニストップ、サークルK、サンクスと全滅である。ちなみにサークルKは店自体がどんどんなくなっているが…。
 やはり買おうとしているのに入荷しないのは、非常に困るという以前に悔しいではないか。所詮青森の県南は、田舎としてあらゆるメディアから除外されているのだろうか。

 そう言えば「イノセンス」関連商品も、本すら入荷していないもんなぁ。今日は会社で「イノセンスっていつから上映ですか」と訊かれたりもした。この町では、宣伝すら行われていないのである。ジブリの力も、閉鎖的なこの町までは及ばないと言う訳だ。

 閉鎖的と言えば、津軽地区の石油販売業者が八戸に進出するというので、石油業者が大騒ぎしている。実は青森県のガソリン価格は、津軽より八戸がリッター当り10円前後高いのである。
 これは津軽は自由競争をしているが、八戸はカルテルがあるので、みな一律料金になっているからだ。この町では誰も消費者の事など考えないのである。
 実は以前、関係者同志が話しているのを偶然聞いたが、「自由競争などもうけにならない。料金は一律で決めた方がいいのだ」という内容だった。そしてそれが延々と続いているのである。結局今さら安く売ろうとしてもそれだけのノウハウがないから、やろうとしても出来ないし、やったら潰れるだけだ。それは自分たちが蒔いた種なのである。
 ほかの業種も似たり寄ったりで、大型店が来て初めて、いかに自分たちが殿様商売をしていたかを思い知った訳で、やはり判ったところで、すぐには変わらないのである。
 結局、消費者の事を考えた事がないのだ。考えていたのは「仲間内の客」だけである。そう、この町の特徴は、仲間「だけ」には優しいのである。

 ちなみに優しいというのは、接客だけではなく、町の作りや案内などのハード面でも同じである。自分たちが知っているから皆知っているはずだ、という実に不親切なスタンスが非常に多い。これはなんとかして欲しいものだ。若者が定着しないのは当然としても、このままでは年寄りすら定着しないぞ。

 と、「イノセンス」を聴きながら愚痴るのであった。ちなみにこのアルバム、昨夜は3回聴いてしまった。 
 何度も聴いていると、きわめて「オマドーン」的だと感じたりする。特にあのアタック音を和太鼓で出すというのが、極めてかっこいい。これは「オマドーン」のネブワース・ライヴのラストのようである。
 こうなると「イノセンス」の録音状況を映像で見たいものである。川井氏本人叩いているというから、当然録画などしていないのだろうが、やはり見てみたいものである。


2004年03月04日(木) イノセンスのサントラ

 今日は子どんぐりの誕生日。なんと12歳である。そこで早めに帰宅して、欲しがっていたゲームボーイ・アドバンスのソフトを買いに出る。
 ついでに何箇所かCDショップを回るも、「イノセンス」がない。発売日は昨日だというのに新×堂にすら置いていないとは、これだけジブリがバックアップしているはずなのに、どういう訳だ?
 本当はタワー・レコードに行きたいところだが遠すぎるので、食後に市内の少し遠くの店まで車を走らせる。そこには予想通り1枚だけあったので、即購入。

 帰宅後、まずは川井本人のライナーノーツを読むが、相変わらず面白い。
 ライナーでは専門的な事はほんの少ししか書かないので、その後がとても気になってしまうのだが、曲をどう作っているかの概要は判るので、やはり凄い事をしているのが判る仕組みになっている。
 傀儡謡(クグツウタと読む)などは「攻殻機動隊」での唄をパワーアップしているのだが、単純にパワーアップしているだけではないので、本当は分解能の優れた良いオーディオ・システムで聴きたいところである。
 いずれこの映画は、音響システムが整ったところで観るべきものなのだ。

 曲のフレーズに関して、この人の引出しは決して多いとは言えないが、奥行きが異常に深いのだ。そしてデジタルとアナログの長所短所を良くわきまえているからこそ、面白い音作りとなるのである。もっとも昨今の単純な音作りをしている邦楽に慣れた人間には、その凄さは判るまい。
 とにかく噂では、このCD自体非常に音が良い作りなのだそうで、本当に良いシステムで聴いてみたいものである。

 ただ前作の「攻殻機動隊」を聴いた時、そのインパクトは凄まじかったのだが、今回はその延長線上なので、インパクトはあまりない。非常にいい音楽というところで停まってしまっているのが、少し物足りないのである。
 もっとも今回は、前作を知らない人がメインのターゲットになっているので、初めて聴く人にとってはインパクトは大きいだろう(と思う)。いずれ今まで押井作品を観たことがない人を相手にしているのだから、音楽的にはこれで正解なのである。だから今回、ジャズ風のヴォーカル曲も多いのである。
 ラストはアランフェスだが

 さて、ホームページのカウンターは15000ヒットを越えたが、まっちゃん@80(なんちゅーHN)が「20000ヒットが出る予想日を当てる」というゲームを提案してくれた。これはちょっと面白いかも。
 カウントを開始したのが「2001年11月17日」、10000ヒットが「2003年5月14日(あかいメガネさん)」、15000ヒットが「2004年3月3日(まっちゃん)」である。このペースなら年内には行きそうなので、ルールや商品を決めなければ。
 しかしもうHPを開いてから、2年以上経過した訳だが、その割には中身がない。もっとも開いたおかげで色々な人と知り合えているのだから、やはり我が家にとっては有用だと言える。

 さて、週末は子どんぐりの学生服とビデオ・デッキを買わなければならない。ラジカセも欲しいとかほざいているし、腕時計も買わずばなるまい。あ〜あ、大変だぁ。



2004年03月03日(水) 15000ヒット

 世の中は全国的に桃の節句である。だが外は異様に寒い。なにせ少しだが、久々に雪が積もったくらいだ。昨日の夜など、道路はツルツルで非常に怖かったのである。

 さて、注目の15000を踏んだのは「まっちゃん」だった。15001の残念賞は「海月屋茶房」さんである。いずれ粗品を進呈する予定だが、15000が「まっちゃん」になるとは思っていなかったので(根拠はないがそう思っていた)、進呈する品を変更する事とした。
 海月屋茶房さんは久々の書き込みだが、時々でもこうして書き込んでもらえると、うれしいものである。結局ネット社会と言っても、基本は人と人とのつながりなのである。まあ私も忙しさにかまけてメールを出すタイミングを逸してしまう事もあるが、地理的にハンデがある場所に住んでいるのだから、せめてネットではなるべく色々な人とコネクトを続けたいものだと思う。

 ところで今日、昨年中途で入社してきた女性社員から、「お子さん、もしかして×××君ですか?」と訊かれる。
 なんと隣のクラスの子の母親だったのである。知らなかったなぁ。まあ向こうは普通の名字なので、気がつかないのも仕方がない。その点、ウチは目立つぞ。なにせ県内に一件だ。子どんぐりには「何か悪い事をすれば、すぐばれるぞ」と言っているのであった。
 その子どんぐりも明日でいよいよ12歳である。光陰新幹線の如しである。あと数年すれば光陰戦闘機の如しになるんだろうな。
 そしてもう新幹線に子供料金で乗れないのかぁ…。

 ネットのニュースで「人間国宝の講談師、一龍斎貞水(64)の弟子で女流講談師の一龍斎春水(はるみ)(51)が、21日に真打ち昇進することになった」と言うのを見つけた。
 なんで気になったかというと、この人は「あの」麻上洋子その人なのである。こんな事をやっていたとは意外だったし、51という年も意外だった(あ、これは自分の年を考えれば、意外でもなんでもないか)。
 一般的にはヤマトの森雪で有名だが、実は声優という職業を世に定着させた張本人なのである。

 それまでは舞台俳優などがバイトで行っていたのだが(もちろんバイトと言えどもプライドがあるので、絶対に手は抜かない)、声優と言う専門職を確立してしまった事で、「学校を出て声優になる」という若者を生み出してしまい、結果として実力がない声優をも乱立させる元にもなってしまったのである。
 ま、良かれ悪しかれ、エポックメーキングな人ではあったのだ。

 そう言えば唐突だが、島津冴子って今は何してるんだろう(うる星やつらの「しのぶ」やダーティ・ペアの「ユリ」である)。
 と思って調べるとちゃんと公認ファンクラブなんかが見つかり、最近の本人の写真も載っているが、相変わらず綺麗である(この人は絶対ナルシストだと昔から思っている)。あまり大きな仕事はしていないようだが、舞台や声優などで活動しているようだ
 こういう時にネットは便利である、とつくづく思った今日この頃である。


2004年03月02日(火) また壊れた

 昨日は15000ヒットが今週中とか書いたが、さっき見たら14995を過ぎていた。これは今日明日中には越えそうである。自爆しなきゃいいけど。

 今日はビデオ・デッキが壊れた。本当に最近はよく物が壊れる。
 ビデオは2台あるのだが、一台はかなり前から調子が悪く、汚れに起因するとは思えないノイズが入るし、時々強制的に停まってしまう。修理に出すべきか悩んでいたのだ。なにせ買った当初は10万以上したし(その前に使っていたD725なんて30万だぞ…)。
 で、夜になって子どんぐりの鼻炎用の薬を買うついでに電気屋に寄ってみたのだが…、いやあビデオ・デッキってこんなに安いんだ。驚いちゃうね。
 三菱やナショナル、東芝などのデッキがBSチューナーやS-VHSでなければ\15,000以下なのである。まずはこの辺のどれかを買って、もう一台は修理に出してみよう。

 ついでにDVDレコーダーのコーナーを見ると、これまた安くなっている。80Gのハードディスク内蔵タイプでも7万しないのである。多分大都市ならもっともっと安いのだろうが、弱小地方都市ならこんなものだろう。
 そろそろこれも考える時期に来ているという事か。しかしDVD再生部分について、DVDオーディオが再生できるのか良く判らない。明記されていないと言う事は、再生できないのかもしれないが、それでは不便だ。
 買うにしても、もう少し調べてみないと判らない部分が多い。もちろん高いのを買えばあまり問題はないのだろうが、そんな金はないし、そもそもこういう製品は後からどんどん安くなるので、今高いのを買うメリットが見いだせないのだ。

 さて。
 ゴジラ映画が今度で50周年となるが、興行成績が悪いため、これで打ち止めとするそうだ。
 結局は観客を想定せず、いい加減に脚本を作ってきたツケが回ってきたという事だ。観客動員数が落ちるのも当たり前なのである。しかも最近は併映が「とっとこハム太郎」というのも、一体何を考えているんだか良く判らない状態だ。円谷に続いて東宝もおかしくなってしまったのだろう。

 そして今回は、なんとあの北村龍平を監督に迎えるのだと言う。大丈夫なのだろうか。どうも一抹の不安がある。しかも東宝の方針として怪獣オールスターにするらしいが、もうバカバカしい事おびただしい。

 ただ今回は単独での上映で、上映時間も20分延ばした1時間50分程度とするらしいが、なぜそれを初めからやらなかったのか。そもそもそこから理解に苦しむ。どの監督もこの時間の短さに苦労していたのだ。
 今回の発表で東宝側は「ゴジラ映画50年のノウハウをすべて注ぎ込む」と言っているが、「ノウハウのすべて」って、何なんだろう。それは破綻するという事にならないか?
 本来の特撮は新しい事にチャレンジするのが本筋のはずだ。いまさら過去の遺産だけで勝負しようというその姿勢が、もう東宝は腐っているとしか思えない。
 ま、どうせ今回も見に行く気はないので、どうでもいいのだが。

 やはり早い時期に「東宝特撮映画」を復活させるべきだったのだ。営業側が「ゴジラ」にこだわりすぎたのである。あんなもの、すぐに行き詰まるのが判っているのに止められなかったのだから、もはや東宝には戦略を立てる人間がいないのだろう。
 「特撮映画」という枠ならいくらでも発展性があるのだし、現に今のゴジラ映画には「ゴジラ映画」からではなく、「特撮映画」から派生した物が大量に出ているのだ。
 観客の足が遠のくのも、当然の結果なのである。

 私も昔はゴジラのファンだったからこそ、現在の東宝の制作姿勢が許せないのだ。もちろん当時から特撮映画シリーズの方が好きだったが、やはりゴジラの堕落は耐えられなかった。結局平成シリーズも昭和と同じ道を辿ってしまったのである。



2004年03月01日(月) アカデミー、ラズベリー

 ひぇー、もう3月、年度末だ。忙しくなるなぁ。

 会社の同僚(女性)で、新しく自宅にサウンドシステムを導入した人がいる。2003年11月の日記でも紹介した、旧ナカミチの社長が開発した「NIRO 1.1 STD」である(いいなぁ)。
 しかしこの時、とんでもない会話が交わされたのであった。

 「で、DVDソフトは何か持ってたっけ?」
 「一枚もない」
 「まずは店閉まいセールをやってるから、何か買ってきたら」
 「でも、見た事がないソフトを買うのは嫌だし」
 「じゃあ、前に見て気に入ったのを買えばいいでしょ」
 「でも、前に見たのを買うのも嫌だし」
 「????」

 いや、この時は本当にカルチャー・ショックだった。
 そう言えば一般の人はあまりソフトは買わない、という事を失念していたのである。この辺ではこれが当然の事なのだ。まあ良い家なら良いオーディオ・システムが欲しくなるのは感情として判るのだが、やはりそういう物を買えない私としては嫉妬の混ざった複雑な思いであった。
 そもそも私は、気に入った作品なら何十回でも見るし、気に入ったシーンだけなら何百回も見ているソフトもある。そういう目的で20年程前にビデオではなくLDを買ったのである。だから何となく世の中もそういう物だと思ってしまっていた私は、このジャンルに関しては頭が固いという訳である。

 まあこの例から判るように、DVDをいくら安くしたところで、結局それを買っているのはいつも同じ種類の人間だけなのだ。決して爆発的に新規の客が増える訳ではないのである。
 それはメーカーも充分判っているから、1960〜1970年代の名作や佳作は、みな価格が少し高めで、安いのは最新作で数が出るものか、旧作ではある程度市場に出回ってしまった物なのである。 
 今日は本当にいい勉強になったと思う。やはり私は少数派なのだ。

 ところで今日のアカデミー賞発表で、「ロード・オブ・ザ・リング」が堂々の11部門を制覇した(しかしニュースでラジー賞の発表までやるとは思わなかった)。これ自体は非常に素晴らしい事だ。これでウルトラ・スーパー・デラックス・オタッキーのピーター・ジャクソン監督としてはまさに世界を征服した感じだろう。なにせ彼の「乙女の祈り」以前の作品からは、とてもこんな作品を作るとは想像すらできないのだから。

 しかしこのおかげで実は「イノセンス」の興行成績に微妙な影が…。
 本来ヒット作に必要な「その時の雰囲気で映画を観る人達」が「ロード・オブ・ザ・リング」に流れるのは目に見えているからだ。三部作の最後という事実が、今まで見ていなかった人を他の映画に向かわせる事もあるが、やはりアカデミー受賞という効果は絶大なのである。
 まさにこれからが、鈴木プロデューサーの底力を発揮する最大の見せ場になってきたという事だ。雑誌やテレビでの攻勢がすごい事になりそうだなぁ…。

 さて、うちのホームページも、このペースなら今週中に15000ヒットとなる。今まで見捨てず見てくれている人に感謝、感謝。
 いずれもう少し内容を充実させなければ、と思いつつ月日は無常に流れて行くのであった。



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