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2003年05月31日(土) チューブラーベルズ 2003

 マイク・オールドフィールドの「チューブラーベルズ 2003」が出たという話を聞き、タワー・レコードに行ってみる。
 とりあえず輸入盤が一枚だけあったのだが、表に「コピー・プロテクト」なるでかいシールが貼ってあった。CCCDだったら嫌だなぁ、という事で買わなかったのである。
 基本的に作者の権利を侵害するつもりはないのだが、CCCD等の仕様ではPCでの再生時は音が悪くなるし、そもそも音質を悪くするコピーガードという考え方には大反対だ。

 私がLD当時のパイオニアに関して絶賛するのは、「ソフトを再生するのに余分な雑音が発生するのを極力避けるためには、コピーガード信号などは不必要」という姿勢があったからだ。まさにユーザーの事を第一に考え、いかに綺麗な画像を見せるかにこだわっていた仕様だったのだ。
 現在こういう考え方をしているメーカーは、残念ながらない。
 メーカーはコピーされると売上げが減ると言うが、実際はコピーの可否は関係ない。一万円近くしたLDソフトのコピー騒ぎが社会問題になった事はないが、コピーガードされた1500円のDVDソフトは、コピープロテクト破りが大繁盛である。
 普及率の問題もあるが、世間とはそういうものだ。

 でも「チューブラーベルズ 2003」は聴きたいなぁ。まあオリジナルのオルガン部分をオーケストラにしたという、いってみればリマスター物なのだが、やはりずっと聴き続けているのだから、いずれ聴かなければならないだろう。困ったな。

 ついでなので店内を見て回ったが、ファウストのリマスター盤があった。透明ジャケットという、なかなか凝った作りだ(元は透明レコードだったのだが)。「ファウスト」と「ソー・ファー」の両方があり、ちょっと欲しいと思ったがとりあえずパス。好きなんだけどね。
 あといずれはアイアン・メイデンの「プリズナー」が入ったアルバムを買わなければならないのだが、今日は見つからなかった。もちろんこの曲は、あの「プリズナーbU」にインスパイアされて作った曲である(らしい)。

 DVDコーナーにも欲しいのが沢山ある。意外だったのは「魔女伝説ヴィー」が出ていた事だ。全然違う題名になっていたが…(あまりに違っていたので題名は忘れてしまった、いや覚えられなかった)。「コレクター」もリメイクではないオリジナルのが出ていた。
 6月にはツェッペリンのライヴDVDが出るし、大変だなぁ。

 そして隣の書店にキーボード・マガジンを探しに行ったがないので、他の雑誌を立ち読みする。
 ホビージャパンはガンプラがメインになってから買わなくなって随分経つが、時々サンダーバード等の作例が載るので「流し読み」程度はしている。
 今月はサンダーバード2号が載っていたので立ち読みしたが、この作例ではコンテナの固定に市販のフェライト磁石を利用している。こうする事でコンテナと本体の隙間を広くとり、擦過による塗装のはがれを防止するのであるが、やはり弱いらしい。
 ハセガワのウルトラホーク1号に使用している磁石は工業用の特殊な物らしく、かなり強力なのだが、本当はこいういう物を利用したかったと書いてあった。多分スピーカー等に使用している物と同じような物なのだろうが、確かにこういう強力な磁石は入手が簡単ではない(特に田舎では)。

 そしてワイルド7は、今日もなかった…。



2003年05月30日(金) 会社のグチばっか

 ワイルド7が本当にない。かなり不安。

 ところで会社では先週から、帰宅時にパソのコンセントを抜けとのたまう。10%の節電効果、なんだそうな。そしてちゃんとチェック係までいる。
 しかし本体とディスプレイの両方を抜くのは、結構大変なのだ。もともとそんな事は考えずにセッティングしてあるのだから当然である。パソのコンセントなんて、そう簡単に抜けては困るからとても抜きにくく、そうなると大抵の人はプラグ部ではなくコードを引っ張って抜くから、いずれ壊れる機械が続出であろう。
 こういうのを安全かつ確実にやってもらうなら、スイッチ付きのコンセントにすればいいのに「金がかかるからダメ」なんだと。素晴らしいね。

 良く言われる「家電製品のコンセントを抜いて10%もの節電効果がある」というのは、リモコンを多用していた場合であって、会社の機械には当てはまらない。そもそも会社では、その効果を確認する方法もないのにどうする気なんだろう(フロア全体は総使用量しか判らない)。

 別に節電をしたいならそれはそれで構わない。だからもっと簡単に出来るように色々改善しろといっているのだ。それにもっと効果のある事が他にあるだろうに。
 大体こういう事が本当に必要な「会社にほとんどいないのに機械をつけっぱなしにしている年寄り」には全然注意せず、日中機械を多用している人間に節電しろとは、どういう訳だ?

 まあホスト・コンピューターを管理しているセクションは「ホストに負荷がかかるから、端末を使えないようにしています」って平気で言っている。つまり日中仕事が出来ない状況を、わざわざ作っている。これが彼らの節約なのだそうな。ホスト・コンピューターって何のためにあるんだろうねぇ…。

 いずれこの会社の人間は、目的と手段が簡単にひっくり返る奴が多い。究極の節約は仕事をしない事だと誰かが言い出すんじゃないかと期待しちゃうね。
 これが会社でいう節約運動の本質なのだ。

 本当に会社ではグチばっかりだよ。ああくだらん。



2003年05月29日(木) 自分勝手が楽だよな

 会社の決算絡みで、一部訂正事項が発生した。もう完全に締め切っていた状態での発覚なので、今回はとりあえず修正はしない事になった。
 しかしこれに絡んで文句を言われたが、そこまで面倒は見ていられない。そもそも今の部署に移ってから、誰からも決算時のチェックについては教えてもらっていない。ほとんど自力でまとめてきたのだ。しかも銀行側のミスなのに、文句を言われても困る。

 そもそも決算時にはみんな自分の仕事だけを進めて、チェックなんかは他人にやらせようとする。そりゃその人だけならなんとでもなるが、一人から受けると実際には三十倍になる。こちらは支店や関係会社、銀行その他と100社近いチェック内容を十日でやっているのだ。もちろん通常の月末月初の作業もある。ヒマ人の相手をしている余裕はない。
 しかしヒマな奴ほど高給取りというのも腹立たしい事ではある。有能ならともかく、人の邪魔ばかりする。困ったものだ。
 もはや会社は、人生勉強に関しては何の役にも立たない所だ。

 そんな気分で。
 夕方本屋に行き、「ゲッターロボ・アーク」の2巻を買う。ついでにディックの「ユービック・スクリーンプレイ」を見つけたので、こちらも買う。
 今回は「ゴジラ」のスコアが載っているというキーボード・マガジンは置いてないし、「ワイルド7」の9巻も未入荷だった。これはちょっと不安になる。

 ところで。
 オキャさんからメールが来たが、その中にCDには1Hzの重低音の記録が可能なのだと書いてあった。これが事実だとすると凄い事なのだが、問題はCDプレイヤーがそれを再生してくれるのかどうか、である。アンプやスピーカーについては、スペックが書いてあるから必要ならそれが使えるが、CDプレイヤーがそもそも想定していない可聴域以外の音をどう扱っているのか、気にした事すらなかった。

 やはりいろいろな人との出会いというのは、本当に勉強になる。どこかの会社とは大違いだ。



2003年05月28日(水) マイノリティ・リポートを観た

 借りてきた「マイノリティ・リポート」を観る。
 トム・クルーズというのがディックの世界観には合わない(と私が勝手に思っている)ので、結局劇場では見なかったのだが、DVDで観る限り、少なくともVFXでの効果にはそれほど感動的なものがなかったため、別に悔しくはなかった。

 どうもドリームワークスがやっている割には、今までに公開されたSF映画におけるイメージの、ある意味パワーアップ的な事しかやっていないので、どうにも「新しさ」が感じられないのだ。
 犯人を割り出すコンピューター操作にしても、多分ああいうのが現実になればもっと簡単な操作で行えるだろうという予想がつくので、どうしてもオーバーアクションである。もちろんこれは、映像を観た人に特別な説明をせずとも理解させる、という意味ではとても正しい方法ではあると思うが、やはり不自然さの方が鼻についてしまう。

 また、パックパックでの飛行については、もう吊りがチープすぎて悲しくなってしまう。多分吊りに関するテクニシャンがいないのだろう。昨今はCGIに頼りすぎている弊害なのだろうか。吊り独特の効果を出せるはずの地面を滑りながらの飛行は、実にもったいないと思う。

 それでもあれだけの巨大な制作費で作ったのだから、脚本としてはまあ普通の出来だろう。大部分の観客はまあまあ納得はしたと思う。
 でもディックの原作なのだから、ユニークな映像を創造するか、あるいはおもいっきりチープにしてアイデアだけで勝負するか、どちらかに偏っても良かったのではないだろうか。

 いずれにせよ、制作費をかけすぎると回収に頭が行ってしまうのが昨今の特徴である。事情は判るが、映画なんだからもう少し独創的な絵が欲しいと思う。



2003年05月27日(火) サウンドスケープ

 オキャさんから郵便がとどく。
 これは「美術手帖」にオキャさんが紹介されているという話を聞き、本屋で見かけなかったのでそのコピーをお願いしていたのだ。そもそもどういう内容かも知らずにお願いしたのだから、随分と図々しい話ではある。

 ざっと記事を読むとサウンドスケープを追及しているようで、ジョン・ケージを例に取るまでもなく、環境音を利用したサウンドの創造である(最初は「2001年宇宙の旅」を連想してしまった)。
 このサウンドスケープというジャンル、実は結構キワモノだと思っていたのだが、ここまできちんと発達していたとは、まったく知らなかった。当然ジョン・ケージの考え方とかを知ってはいても、それ以降の継承者を知らずにいたのだ。
 記事には「角田俊也」名で載っており、さらに「WrK」というチームでの活動もしているという。
 なんかかなりすごい人である。

 しかしこの評論というものは、比較的興味がある内容なのに、自分が無知だという事実を付きつけられてしまうというのが多い。まあ評論とはそういう物なのだろう。巽さんのもそうだし。

 そして同封されていたCD、コピーまでしてくれて申し訳ないなぁ、と思ってよく見たら、記事の中で紹介されているオリジナルの商品版ではないか。自分の作品なのだからてっきりコピーだと思ったので、驚いてしまった。
 しかもこの評論では、非常にユニークでもあるらしい。掲示板の書き込みを読んでいた時にも只者ではないと感じていたが、もしかしてロオク本舗の人たちって、恐ろしく凄い人ばかりなのか?(いや実際そうなんだが)。

 で、聴いてみて判ったのだが、これはコピーではだめなのだ。音を聞く事という行為自体がサウンドの一部をなすのだから、とりあえずある程度は作者の意図する音が出ないといけない。
 本来は再生するための機械もそれなりの物を用意する必要があるのかも知れないし、そもそもスピーカーで聴くか、ヘッドホンで聴くかという問題もある。また聴いている時の生活雑音をどうするかという問題もある。
 だが最終的には、リスナーの耳で再生される状態が十人十色という状態を楽しむのもまた良いのではないだろうか。再生結果や感じるものが人によって全く違い、そしてこれがサウンドスケープのサウンドスケープたる所以なのかもしれない。

 とにかく聴いていて、実験音楽にありがちな退屈するようなものとは違っていた。もちろん人によるだろうが、少なくとも私には色々な意味で楽しめた。

 なにはともあれ、面白い試みであり、こういうジャンルを推し進めている人が結構いるという事自体が勉強になった。



2003年05月26日(月) 地震だぁ

 夕方、6時半頃に地震である。意外と強く、しかも長く揺れたので、また本や食器の散乱か、と少し焦る。
 いくつか落ちたものはあるが、幸い物理的被害はほとんどない。ガスが少しの間止まった程度か。
 夕飯の準備中であり、これは中止せざるをえない訳で、さっさとスーパーへ買い物に行き、簡単な夕食となる。まあ電気や水道が無事なので、とりあえず不便はない。

 ネット上の掲示板では、今のところ無事の報告だけである。とりあえず大きな被害を受けた人はいないらしいが、大きな被害を受けてたら、ネットに書き込みなんて出来んわな。
 今回は携帯がすぐに繋がらなくなり、続いてPHSもだめになったそうな。もちろん普通の電話もすぐに繋がらなくなったが…。
 やはりこれだけ台数が多いと、携帯は緊急時には役に立たないという事か。

 今回の繋がり具合を見ていると、現状ではPCを使用したネット上の「DATECON FINAL会議室」や自分の所の掲示板の方が、はるかに役に立ちそうである。意外と切断されなかったのだ。
 いずれ連絡方法等について、何か考えておく必要はあるのだが、実際問題としてどうしたらいいものやら。

 そして震源は宮城県沖らしいが、さてこれが例の宮城沖地震と同じパターンにならねば良いのだが…。



2003年05月25日(日) サンダーバード・ザ・ムービー

 噂が出ては消え去るという繰り返しの「映画版サンダーバード」だが、とりあえず今回は動く事は動いているようで、ネット上には予告らしきものを含めいろいろな情報がアップされ始めている。

 その中で、5分程の製作側中心の予告を見た。基本はCGIによる製作途中の映像で、デザインボードが中心だったり、BGMにマトリックスの音楽なんかを使っているところが、いかにもまだ本格稼動していないというのを物語っている。それでも、あきらかに製作途中ではあるが、様々なメカが紹介されていた。
 そもそも、これがこのまま採用されているのかすら不明ではあるが、現時点ではこれしかない訳だから、この映像内容をチェックしてみた。

 メカ・デザインは、1号と3号は昔の物をアレンジしただけ、という感じであれでは中途半端だ。基本的に昔のテレビ版でもメカ的にはムリがあるのだから、完全な新設計にすべきだろう。
 さらにジェット・モグラジェット・ブルドーザーはとてもダサい。現実にありそうなメカを強調する余り、肝心のかっこ良さが微塵もない(そもそもモグラは、あのままでは地中に潜れそうもないのだが、どこで分離するんだろう)。
 肝心の2号だが、どこかで見たような形だと思ったら、マンボウである。マンボウが空を飛んでいるのだ。あ〜あ。

 そして、もう雑誌にも紹介されているペネロープ号ことFAB-1は、やはりかっこ悪い。どうもVWのビートルが丸くなったのを参考にしているらしいのだが、あまりにダサい。
 しかも驚いた事に、ペネロープ号があの形なのに「空を飛ぶ」のだ。ジョー90じゃああるまいし、何を考えているんだか。さらに困った事に、システム的にはジョー90のマックスカーそのままである。

 はっきり言うが、子供向けというのは難しいのだ。「子供だまし」では、子供向けのいい作品は作れないのである。判っているのかなぁ。
 まあこういった事は、実際に作品が完成した時に納得できる形になっていればそれでいいのだが、どうにも怪しい。結局作らなければ良かった、なんて事にならなければ良いのだが…。



2003年05月24日(土) 小学校最後の運動会

 今日は子どんぐりの運動会。
 朝はちと寒いくらいだった上に頭が痛いとかで、食事もほとんど手付かず。これで大丈夫なのだろうか。と思って見ていたら、最初の障害物競走では運が味方して一位、次の200メートル競争ではダントツで一位、あれれ?
 その後、出る団体競技はすべて勝って、結局紅組の勝ちとなる。なかなか意外であった。
 しかし3時過ぎに帰宅して、友達が遊びにきたら「運動会で疲れたから、遊べない」って…。少し軟弱だぞ、子どんぐり。

 帰宅後しばらくしたら、アマゾンから「山村浩二作品集」のDVDが届いた。
 これはアカデミー短編部門でノミネートされた「頭山」が入っているし、NHKのおかあさんといっしょでやっていた「パクシ」なんかも入っている。まあかなり独特な絵作りの人である。

 ただ「頭山」を見る限り、こういう絵柄に慣れているせいもあるが、なぜアカデミーの候補になったのだろうと疑問に思ってしまった。
 これについて考えると、多分欧米の観客には珍しかったのだと思われる。元々この人の作風はかなり不条理だし、クレイ・アニメとしてもユニークなのは事実である。だからアカデミーで「千と千尋の神隠し」が受賞しなければ、これが短編部門で受賞した可能性はある。
 こうしてみると、「ジブリのせいで有名になり損ねた不遇の作品」なのかも知れない。こういう賞レースは、作品の出来のほかに、時の運もあるのだから。

 そう言えば、1984年に公開された押井の「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」も、同年に公開された「風の谷のナウシカ」のせいでかすんでしまっている。
 当時のキネ旬の年間ベストでは、たしかナウシカが7位でビューティフル・ドリーマーが12位だったはずだ。そのくらい映画関係者にも評価されていたのだが、やはりアニメ黎明期においてベスト10に入るか入らないかというのは、まさに運命の分かれ目だったのだろう。 
 その後しばらく押井が苦労したのは有名な話だ。
 
 やはりこういう賞レースは、有能なプロデューサーがいないとダメなのであろう。



2003年05月23日(金) 太田裕美のコンサート…

 相変わらず、会社ではみんな自分の都合しか考えないで仕事をしている。いちいち気にしていると腹が立つばかりなので、もう気にしないようにしたいのだが、やはりイライラする。

 太田裕美八戸、弘前、大磯の三箇所でライヴ、もといコンサートを行うのだが、なぜにこの三箇所なんだろう。全国横断コンサートとかいうのなら判るが、かなり不思議だ。
 そしてふろヰ道の大将軍は、彼女の大ファンなんだそうな。もし余裕があれば行きたいとまで言っている。確かに来てもらえれば、こちらとしても久々にちゃんと会えるので、楽しいのだが。
 まあ私は「9月の雨」から「さらばシベリア鉄道」まで聞いてはいたが、熱烈なファンからすればファンとは言えないだろう。なにせ「木綿のハンカチーフ」が好きではないのだ。
 でもこれだけそばに来る事などもうないだろうから、できれば行きたいとは思う(八戸公会堂って、カンサスの来日時、唯一中止になったところなんだよなぁ)。

 余談だが、私はステージ101西玲子のファンだったが、彼女のシングルでは太田裕美も一緒に歌っている。当時はもちろんデビュー前だから知らなかったが、今聞き返すと明らかに太田裕美の声が聞こえる。
 そして最近復刻されたCDには「西玲子太田裕美」って…。ちょっと違うんでないかい。

 さて、明日は子どんぐりの、小学校最後の運動会だ。来年は中学だと思うと、光陰屋の如し、を実感してしまう。
 そして一ヶ月の基準である「映画秘宝」を買い、最近ようやく本屋で見かけるようになった「ストレンジディズ」も買う。なんと今回は、巽さんが「狂気」について書いているではないか。
 やはり例の本を出して以降、世間一般の認知度も上がったからそちらの仕事も入るようになったのだろう。いい事だ。



2003年05月22日(木) 今日は「サラマンダー」

 今日は会社で色々と疲れてしまった。皆頼むから、思いつきで仕事をするのは止めてくれ。

 という訳で、現実逃避のため「サラマンダー」を観に行く。遠いので、最終にしか間に合わないのだが、これが20時50分からである。ま、おかげで\1,000で観られるけど。

 しかしこの「サラマンダー」といい「リベリオン」といい、なかなかいいB級映画が続いた(どちらも主役がクリスチャン・ベイルというのは、何かの符合か?)。
 これらは今までとは違う何かをしよう、という熱意が感じられるのだ。突っ込み所は多いが、別に破綻している訳ではなく、製作上これは仕方がないという部分も判るし、結局「新しい何か」をするためにストーリーを作っているようなものかもしれない。
 「サラマンダー」では、現代に竜を甦らせ、しかもファンタジーにしないという事をやりたかったのだろう。これが日本だと怪獣映画になるのだが、残念ながら海外には怪獣映画というジャンルは存在しない(あるのはモンスター映画である)。だからリアリズムを追及しないと、現代に竜を登場させるのは難しいのだ。
 そういう意味では、かなり頑張っている。

 ただし、これを観た人は必ず比較するであろう「ドラゴンスレイヤー」の方が、竜のインパクトは強かった。モデル・アニメーションで良くあれだけの表現が出来たと当時はとても感心したものだ。
 昨今のドラゴンはほとんどがCGIだが、やはりヴィジョンが半端である。そういう意味では、やはり「サラマンダー」は、色々な部分でチャレンジしている映画だ。
 そして映像も、カメラと照明の腕がいいのだろう。特にラストのカットはとてもきれいだった。

 なお、予告では「ソラリス」「ミニミニ大作戦」もやっていたので、少し待てば観られるという事が判った。
 ただこれらの作品は、制作費がそれなりに大きいので、もしかしたらつまらないかもしれない。というのも、制作費を回収するためには、あまり冒険はできなくなるのだ。結果として、「無難なストーリー、派手なアクション」に落ち着いてしまう可能性が大きくなる。
 そういう意味で、現在はB級映画の方がブレークスルー的作品を作る余地が大きいという事だ。



2003年05月21日(水) レーダー=電子レンジ…

 まこさんのところに、「プロコルハルム vs 四人囃子」というライヴの話題が載っていた。しかしどういう組み合わせじゃ。
 まあ元々四人囃子は、プロコルハルムの曲の一部を利用する等からファンであるらしいのだが、まさか一緒にライヴをやるとは。本当に、考えた事すらない組み合わせなので、とても意外であった。
 ちなみに10月31日(金)、新宿厚生年金会館だそうな。面白そうだなぁ…。

 そしてこれに対して、久々にまさあきさんも書き込んでいたが、DATECON FINALの方には入院していたと書いていた。なんと右目の網膜剥離だったそうで、手術はとりあえず成功らしいので一安心である。これでボクサー生活は廃業であろう(ボクサーじゃないってば)。
 まさあきさんも病気が続いて、大変である。

 話は変わって。
 今日の新聞のニュースに、ホンダが自動的にブレーキを作動させるシステムを積むと言う記事が載っていた。作動させるためのセンサーはレーダーだとの事。現在でもトヨタに、レーダーによる追突警報システムを載せているのがあるから、技術的には特に問題がないのだろう。

 しかし、である。みんなレーダーってなんだか知っているのだろうか。電波である。電磁波である(ああっ、こう書くと怪しげなカルト団体みたいだ…)。単純に言ってしまえば、電子レンジから出ているものと同じであり、これを収束して前方に放射しているのだ。
 もちろん強弱や距離の問題もあるが、ホンダは100m先を感知させるというから、そう弱いものでもないように思う。これで前を走る車や歩行者に害はないのか、非常に心配だ。

 もちろん取り越し苦労ならいいのだが、なまじ戦闘機などのレーダーを知っているから、怖いのだ。ちなみに戦闘機の5m前に人を立たせてレーダーを作動させると、確実に死ぬくらい強い。
 ホンダがどの程度のレーダー波を使うのかは不明だが、例えばペースメーカーを使っている人が前を走っていた場合、本当に大丈夫なんだろうか。
 メーカーはそういう情報も公開すべきだろう。

 と書いてて、パトカーの積んでるレーダーと同じかもしれないと思いついた。もちろん官憲の装備は原則的に性能は非公開だが、いずれにせよあれは常時作動させている訳ではないし、違反者に対して使用しているだけだが、ホンダやトヨタのは、無差別だから、やっぱり怖いぞ。



2003年05月20日(火) チャートインの記録

 中島みゆきの「地上の星」が、オリコンのシングルチャートで100位以内チャートイン148週という新記録を達成したという。
 まあこんなのはどうでもいい事ではある。なぜならこれは例の「プロジェクトX」のメイン・テーマとして使われているから、この曲独力の成果ではないからだ。もちろん、この曲にある程度の魅力がある事は認めるが。

 例えばピンク・フロイドのバカ売れアルバム「狂気」は、ビルボードで741週(つまり14年以上)に渡ってランク・インしてギネス記録として認定されている。これはほとんどアルバム自体の魅力で売れているのであって、日本のようにテレビで使ったから売れる、というのとは根本的に異なる。売れるべくして売れているのだ。
 その証拠に時々またランクインする、というのも恐ろしい。

 逆にいうと、現在の日本ではメディアと協力しないとまったく売れない、と言う困った状況にあるのだ。いい物が売れるとは限らないし、つまらなくても売れる時は売れる。
 1980年以前の日本のリスナーは、いい物を探し当てる独特の嗅覚を持っていたし、またいい物はすぐに認めるという柔軟性もあった。それが現在はどうだろう。

 やはりあの頃のロックは、「売れている物=いい物」という図式が成り立っていた、いい時代だっと言える。少なくとも1975年までは。
 それ以後は産業ロックの台頭で、いいとは限らないものが売れるようになっていった。アルバムの中にキャッチーな曲が一曲あれば売れる、というのは、アルバム志向の強い私には耐えられなかったのだ…。これはグチだな。

 例えばエイジアがデビューした時、色々な批判があったが、私は「あれだけプログレ界の大物が揃って作ったアルバムが、こんなに単調でいいのか」というスタンスで批判した。
 つまり、曲自体はポップであっても構わない。デビュー当時はもうプログレが売れる時代ではなかったのだ。しかしアルバムのどこを切っても同じと言う、金太郎飴状態なのが耐えられなかった。
 もう少しアルバムとしての形を成して欲しかったのである。
 まあビートルズの「アビーロード」が、ポップなアルバムとしては究極の形だと今でも思っている。



2003年05月19日(月) 読み返すと恥かしいぞ

 昨日の日記を読み返すと、前半と後半のギャップが凄いと感じる。ありていに言ってバカみたいだぞ、自分。ニセ科学の話だけで止めとけば良かったと反省。
 しかしいずれにせよ「水からの伝言」をベースとした教育というのは、早急に止めさせるべき類のものだろう。

 そして今日は結局学校を休んだ子どんぐりであるが、夕方には調子は戻ったようだった。ところが風呂に入る前に体温を測ったら37.6度…。
 さて、明日はどうなる?

 と、それなりの事を書いた後で、懲りずに玩具の話である。
 ホームページに載せるため、実家から持って来たスタンガンの写真を数枚撮ってみる。これは「スペース1999」に出てきた携帯武器なのだが、放映当時、水鉄砲として売られていた物だ。ただし版権は無視していたのではないだろうか。
 さすがに二十数年前のものだけあって、接着剤の変質や表面の変色があるが、それを補って余りあるのがその形状である。なかなかバランスの良い玩具で、大きさもいいサイズである。もし版権無視のパチモンだとしたら、大傑作と言える。

 なんて期待を持たせると、実際の写真を見たらがっかりするかも知れないが…。ちなみにバックは先日買ったコルク板を利用した。



2003年05月18日(日) ニセ科学なもの

 まこさんの本業絡みのリンク先を見ていたが、最近のニセ科学の横行は目に余るものがあるようだ。自分自身が信じるだけでなく人に押し付けるというのは、まあ定石ではあるが、これが教師という立場を利用して子供たちに教えているのは明らかに異常事態だ。
 最近話題の「雪の結晶」「やさしい水」等は、インチキの最たるものなのに、なぜ教師たるものが信じてしまうかな。マイナスイオンのようにメーカーの策略による攻勢といい、自分の立場を利用してインチキな物を人に勧めてしまう、というより押し付けてしまうのは、本当に困る(そういう意味でSONY内部にあったESP研究所に配属になった社員は、信じていない限り、本当に困っただろう)。

 これらについては「TOSS 水 結晶」で検索をかけると鬼のように引っかかるが、逆に真面目なところが探せないほど変なものばかりである。最近の検索では、こういったいかがわしいものの数があまりに多すぎて困ってしまう。どうやったらまともなページが引っかかるのだろう…。

 それはともかく、例えば怪しげな事象について、本来は読んだり聞いた時点で「何か変だ」という漠然とした感じがする訳なのだが、まったく科学的思考力(科学的学力ではない)のない人はそういう疑問を抱かないらしい。
 ニセ科学とつながりやすい、新興宗教を信じるという行為も、物には限度というものがあるだろうに、やはり暴走してしまう人が多い。
 そして一度信じてしまうと、絶対にそれを疑う事をしなくなる、あるいはできなくなるのも共通する特徴だ。

 以前は「自分で信じているだけなら別に構わないけどね」というスタンスを私もとっていたが、もうそういう事を言っていられる段階ではないような気がする。現に学校の教師が子供に怪しげな事を教えているのだ。しかも本人は本気で信じているから善意なのだ。まったく冗談ではない。
 このままこんな人たちが増えてしまっては、科学的思考力という物は廃れてしまうのかもしれないし、それが子供たちへと伝播していくと、日本の社会はどうなるのだ。
 「そんな物を信じるな」と言えれば言いたいところだが、一度信じてしまった人を論理で説得するのは、多分不可能なのである。

 以前、まこさんの掲示板に『親戚が「永久機関を発明したので特許を取り、世の中に役立てたいので協力してくれ」と言っているが、どう説得したらいいのか』というのがあった。
 こういう人は善意で動いているので、「永久機関は不可能だ」という説得はまず不可能なのだ。ちなみに私は「企業の経済原理から、永久に作動するものは採用されない」という内容のアイデアを出したが…。

 しかしこうなると、もはや事前の啓蒙しかないというのも困ったものだが、まこさんを含む一部の人たちはそれをやっているし、また前途ある若者を潰さないために、自分の時間を潰してまで説得作業している人もいる。
 こういう作業は、自分のためには時間の無駄であるのだが、皆、その無駄を覚悟で頑張っているのが現実なのだ。

 やはり人間はどんどんバカになっているのか、はたまた元々バカなだけで、それがネットの普及で表面化してきただけなのか…。
 と憤ってしまうのであったが、やはり私は社会的に何の影響力もないので、日記に書く程度の事しかできない。
 そして今日もフラフラと平和な日々を送っているのであった(こうなると、バカみたいだと思うけどね)。

 で、平和な私であるが、今日は空をバックにした食玩の写真を撮る予定だったのだが、意外と風が強く安定しないため断念する。この町は、年がら年中風が吹いているような町だから、こういう時は困ってしまう。
 食玩は小さく軽い、というのが裏目に出てしまい、風が吹くと飛んでしまうし、棒で固定したのは揺れてしまう。いっその事、どこかの山にでも行った方がいいのかもしれない。

 あと、昨日から「サラマンダー」が始まったが、パンフに押井の対談が載っているらしい。最近出番が多いように思う。いずれ観に行く予定だから、パンフも買わざるを得ないという訳だ。
 なんてのを調べていたら、「ミニミニ大作戦」はこの近辺では上映しない事が判明した。さて、どうしたもんかなぁ。
 劇場的に良さそうなところというと、弘前か北上か…。こういう映画は大きな画面で観ないと意味がない訳で、貧弱なところで観るくらいなら、レンタル待ちした方がいいという場合もある。
 しかしこうなると、「ソラリス」も怪しい。というか来ない可能性のほうが高いという事になる訳だ。悲しいなぁ。



2003年05月17日(土) コップの中の平和

 「エース特濃Vol.2」をようやく見つける。まあ例によってほとんどつまらない雑誌ではあるが、押井守原作の「RAINY DOGS 紅い足痕」のためだ。仕方がない。

 今回のこの作品では、主人公の都々目紅一がやたらと情けない。「紅い眼鏡」ではなく明らかに「ケルベロス・地獄の番犬」を意識した作りになっている。これはこれでなかなか面白い。日本を脱出して、どうやって生活し、なぜ日本に戻る気になったのか、その辺まで続いてくれるといいのだが。もしそこまでいくと面白い作品になるぞ。
 ただし、打ち切りが先か、雑誌の休刊が先か、それが問題であろう。

 ちなみにこの雑誌には「甲賀忍法帖・改」なるものも載っているのだが、同じ原作でも、先日買った「バシリスク」の方がはるかにマシだなぁ。この雑誌を見ていると、どうも今の漫画家は「人に見せる」という事が良く判っていないのではないだろうか、と思ってしまう。
 で、ついつい「ワイルド7」なんぞを読み返してしまうのだな。

 午後は食玩撮影用の小物を探しに100円ショップへ行く。
 まさかここでS一家と会うとは思わなかったので、ちょっとびっくり。世界妖怪会議の件で少しだけ立ち話をする(こういう書き方をすると、まるで関係者みたいだ)。

 買い物は、食玩固定用の粘土と30センチ四方の薄いコルク板、ついでに子どんぐりの自転車用に変速機部分を保護するためのパーツを買う。
 このパーツは14サイズのスパナを使うので家の中をチェックしたが、見事に13サイズばかり出てくる。ようやく小屋の中から一本出てきたが、一般に14サイズと言うのは少ないのだろうか(ちなみに、私の家に工具の類はたくさんある)。

 こうして相変わらず平和な日々を送っているのであるが、世間は平和ではなかった。
 台湾の医者が日本にSARSを持ち込んだ可能性があるという。どうもこの医者は医者としての意識が乏しかったのではないだろうか。常識的に考えて、あまりまともとは思えない行動だ。それとも日本に対する生体自爆攻撃か?

 そして「りそな銀行」は国の管理を受けるという。これは表現は穏やかだが、一般の会社にすれば「倒産」という意味と同じである。本当はもっとストレートな責任を取らせるべき問題なのだが、銀行には政府も甘いのだ。経営陣の退任という事は、多額の退職金を受け取るのであろう。
 ま、相変わらず銀行の経営体質は改善されていない、という傍証となっている訳だ。

 さて、こうなると自分の会社は今後どうなっていくのか、それも心配だよなぁ。



2003年05月16日(金) いろいろな心配事

 そろそろ子供にもパソコンを触らせた方がいいのだが、とりあえず「カナ入力」と「ローマ字入力」のどちらを教えるかで迷ってしまう。
 これを決めておかないと、今後の操作に支障をきたすであろうし、もしかしたら一生の問題になるかも知れないのだ。

 ローマ字に疎い子どんぐりの場合、カナ入力の方が判りやすいであろうし、配列などはあっという間に覚えるであろう。
 キー配列が4列あるというのも、別にさしたる問題ではない。ローマ字入力は3列と言っても、キーの打数が多くなるので、結局同じなのだ。
 ローマ字入力の利点は、腕一本で何の支障もなく打てる点にある。やはりシフトキーというのは、怪我をしたりして腕一本になった時、非常に打ちにくいのだ。ローマ字入力だと、腕一本どころか指一本でもリズミカルに打てる。

 そしてブラインド・タッチ用ソフトは、なぜかほとんどがローマ字入力「のみ」対応になっている。これは不思議である。そんなに「カナ入力」の要望は低いのか?
 さて、他の人たちは子供に教える時、どうしているのだろう。

 ところで、角川の雑誌「エース特濃Vol.2」に、押井守原作、杉浦守画のコミック「RAINY DOGS 紅い足痕」が連載された。という訳で探しているのだが、本屋にない。某掲示板でも、かなり苦労して入手したとか言う事が書いてある。
 噂ではVol.1の返品がものすごく、今回の発行部数はかなり少なくなったとかで、それではますます地方にこない可能性がある。大丈夫なんだろうか。

 大丈夫か、で先ほど思い出したが、むつ市で7/26〜7/27に「世界妖怪会議」が開催されると、2〜3日前のニュースにあった。
 これは、むつグランドホテルを会場に「妖怪幸福学−妖怪は人を幸せにするか?」についてのパネル・ディスカッションを行い、パネリストは水木しげる(漫画家・妖怪研究家)、荒俣宏(作家・博物学者)、京極夏彦(作家・意匠家)、多田克己(妖怪研究家)、佐野史郎(俳優)らを予定しているとの事だ。
 佐野史郎はともかく、その他のトークには非常に興味がある。生の京極、荒俣両氏のトークは是非見たいものだ。特に生きている水木しげるに会えるのも、これが最後のチャンス…、あわわわ。

 しかし噂では、この会場になったホテルは不便な場所で、しかも駐車場がとても狭いらしい。いいのか、そんな事で。むつなんて不便な所に電車で行く奴なんて、そうそういないぞ。
 当日大混乱にならなければいいが、本当に大丈夫なのか。
 私としては是非行きたいが、そういう意味でとても不安である。場所が場所だけに、ちょっとした事で三沢の航空祭開催時なみの混雑になるのは確実なのだが。



2003年05月15日(木) 高嶺の花??

 押井守監督作品の「.50Woman」が、2003年6月14日よりテアトル池袋にて公開なのだそうだ。あ〜あ、また劇場で観られないのか。結局はDVDを買わされるという訳だ。ま、いいけどね。

 そしてこのサントラは、一般店舗での販売は行わず、上映館か東宝のオンライン・ショップのみで入手可能らしい。そんなケチな事はしないで欲しいなぁ。
 欲しい物を素直に買えるようにするのがメーカーの義務だろう。オークション狙いのバカとかは相手にする必要はないのだ。そもそもオークションで高値を呼んだって、メーカー自身は儲からないのに。
 あ、高値にしておいて、自分とこの在庫を出すのか?(東○だしなぁ)。

 高値といえば、国書刊行会からは、スタニスワフ・レム・コレクションが出るそうな。最初がソラリスの新訳なのだが、2,400円というのはいくら新訳でも躊躇するところだ。
 そもそも国書刊行会の本というのは、古本屋へ落ちた時に適正価格になるよう設定されているので、新刊で買うのはいつも躊躇われる。こういうのは裏を知らなければ無理してでも買うんだろうけど。

 しかしこのご時世にレムの選集を出すという事は、やはりかなりの冒険であろう。「ソラリス」がリメイクで公開された事が追い風になるかも知れないが、やはり対象は生粋のSFファンである事は間違いない。以後のラインナップもなかなか魅力的ではあるし。
 そういう意味では応援したくなるのだが、やはり価格の問題がある。さて、困ったね。



2003年05月14日(水) 井上一夫の訃報があった

 昨日、井上一夫の訃報を書くのを忘れていた。12日肝硬変による死去で、80歳との事だ。
 最近では007の新訳を出したりしていたが、やはり私にとっては「87分署シリーズ」である。前作から完全に他の人が訳していたから、いよいよか、という感じはしていたが、やはりもうこの人の訳で87分署を読めないのは、ちょっと悲しいものがある。

 でもエド・マクベインは最後の2作の執筆がとっくに終わっているのだから、井上一夫に訳させて一緒に金庫に保管しておけば良かったのに。
 そしていよいよ出版という時には、他の人の訳も出すのだ。これで倍とまではいかなくても1.5倍は売れるぞ。両方買う人も多いだろうからだ。
 というのは、多分ハヤカワも考えてはいただろうけれど、口には出せなかったろうな。

 なんて平和な事を考えていたら、例のパナウェーブに対してついに警察が動いた、とのニュースが流れた…、のだが、これがまた例によっての別件である。あんなのでは、世間に対して「ほら、私たちも捜査はしてますよ」というポーズで終わる可能性もある。本当に今の警察って頼りにならないよなぁ。
 仮に本気で捜査するための名目だとしても、本来の目的に関しての証拠がなにも挙がらなければ、それで終わってしまう脆さがあるのだが、本当に大丈夫なんだろうな。

 ところで「パナウェーブの報道をやめろ」との脅迫状が香川の新聞社に届き、内容どおり防災行政無線の中継用鉄塔のボルトが外されてあったという。次は倒すと書いてあるという事は、少し前からネット上で話題になっていた通り、やはり以前の鉄塔を倒したのもこいつらだったという訳だ。結局悪質な集団だと言っているようなものである。
 なんでこんなに判りやすい行動をとるかねぇ。

 で、そのパナウェーブの教祖は、彗星が地球にぶつかって云々と話しているとか。なるほど、だから映画秘秘宝の掲示板にはこんな内容の書き込みがあったのか。
 「予言の成就のためには、彗星が地球に激突しなければならない」→「彗星が来た時に、地球側で対策をたてられないようにする必要がある」→「南極のロケット基地など論外である」→「タマちゃんをつかまえてマグマに改造し、ロケット基地建設を妨害する」→「かくして地球の軌道修正は不可能となり、妖星ゴラスは地球に激突する
 ああ、ええ話や。



2003年05月13日(火) 今年も親睦会

 そろそろ日曜の「ふろヰ道」ライヴについて、掲示板にいろいろとあがっている。
 バンド側としては細かいところでの反省点はあるようだが、少なくとも第二期スタートとしては大成功、と理解してよさそうだ。ますますパワフルになっているようで、まるでクリムゾンのようである。
 しかし本当に行けなかったのが残念だ。決算期というそれでなくとも書き込みのパワーが落ちている時に、こうしたイベントが開催されて参加できないというのは、徐々に距離が離れていくような気がしてしまう。
 結局はすべて自分の責任なのだが。

 そんな中、今年も会社の親睦会を率いてしまった訳だが(やる人がいないんだな)、なんと今年は役員の引退劇がある。
 実は会社創立以来、初の出来事であり、結構全社で大騒ぎになっている(まだ非公式なんで、おおっぴらには騒げないが)。
 私のところの親睦会としても、90人以上いるので時期や場所で悩んでしまう。実は会社のすぐ近くに手ごろなホテルがあるのだが、70人が限界であり、90人が楽に入れてしかも近場となると、なかなかない。ちょっと離れるがバスを出してもらうしかないか。
 結局今回も、貧乏くじを引いてしまったという訳だ。

 しかし今年こそは社内旅行を実施したい。現在の案は、函館か東京であるが肝心の予算があまりない。
 近場の方が金がかかるというのも、不思議と言えば不思議だが…。さて、どうなる事やら。



2003年05月12日(月) 無題

 病気で療養中のAさんと、久々に電話で話をした。
 電話口では以前と変わらず元気に感じるが、やはり体力的にはきついらしい。というか、むしろ精神的にかなりきついであろう事は容易に想像できる。話していて、言葉が途切れる事もある。「やっぱり、元気が一番」という言葉が、本当に重い。まだ若いのだ。

 こういう状態では、安易に「ガンバレ」なんて言葉は出せないし、また言うべきではないと実感する。
 自分が直接関与できない状況では、ガンバレという言葉に意味なんてないのだ。



2003年05月11日(日) ステアが大きすぎる

 車が換わって、もう一ヶ月以上経過した。まあ以前のよりエンジンが非力なのは排気量の違いだから仕方がないが、坂道ではなかなか感覚がつかめない。

 それはともかく、エアパッグ付きは初めて所有した訳だが、その関係かどうもステアの径が大きいのが気になる。つまり、大きすぎるため運転しにくいのだ。あと二周り程径が小さいと扱いやすいと思う。
 そもそもこれだけ大きいと、いざという時に動かしにくいと思うのだが、一般の人はなんとも思わないのだろうか。慣れの問題ではなく、物理的に大きすぎる。大型車輌じゃあないんだから。
 一応純正でmomoの本皮なのだが、あまりに使いにくければ、momoの別のステアと換装するという事も必要かもしれない。

 基本的に私は、一般車輌にエアバッグは不要だと思っている(車内の構造、作動時の条件及び道路状況等から)ので、これを装備する事で運転に支障が出るようでは本末転倒だろう。
 そもそもシートポジションとステアリングの位置関係を、誰も指導していないではないか。こういう状況で、いざ作動した時、本当に有効に作用するのか誰も疑問に思わないのだろうか。
 シートの位置によっては顔面に怪我をしたり、あるいは遠すぎて有効に作用しないという事もありうるだろう。また段差によるショックの誤作動もゼロではない。実際、会社でそういう事例も聞いているし、そもそも100%信頼できる機械など、この世に存在しないのだ。
 価格は同じでもいいから、未装備というオプションがあってもいいと思うぞ。

 で、そんな車の中でブラック・サバスの「リユニオン」などを久々に聴いていたりする(5連装のCDチェンジャーって、やはり便利だ。CDには悪そうだけど)。
 これは買った時からそうだが、やはり今ひとつ面白くない。どうもオジー・オズボーンのヴォーカルが好きではないというのもあるが、ライヴで昔の曲だけをやったところで意味がないというのもある。昔の曲を聴くなら、リユニオン、つまり再結成ではなく、オリジナルのアルバムを聴いた方がいい。サバスはそれだけのアルバムを作ってきたのだ。

 やはりプロたるもの、常に新しい事を見せて欲しいと思う。少なくとも新しい事に向かっているという姿勢があればいいのだ。それがあれば成功しようが失敗しようが、ファンとしては納得できる。
 ただし、セールスとして失敗したら次が出せないという問題があるのは充分判ってはいるが…。

 そういう意味で、イエスはメンバーチェンジで紆余曲折するものの、あまり停滞しているという感じがしないのはさすがと言える。もちろんある程度売れ線を狙っての活動ではあるが、結局は良くも悪くも商売がうまい、という事なのだろう。

 なんて偉そうに書いてるけど、結局昔のアルバムを多く聴くという事は、自分自身が停滞しかけているという証拠になっているのかもしれない。
 いや、いろいろ聴きたいけど、金がないから買えないんだよなぁ…。



2003年05月10日(土) 今日は「ふろヰ道」だなぁ

 今日の夜は、仙台で「ふろヰ道」の第二期デビューである(この日記をアップする頃には、もう打上げで大騒ぎ、かな)。
 第一期とは違う展開を狙っていると思われるので、本当はとても見に行きたかったのだが。コピーではなくオリジナルの展開をしている人というのは、やはり見ていて面白い(あ、これってプロを見ているのと同じ感覚か)。

 そしてロオク本舗関連の人たちが応援に大挙して繰り出したであろうから、そういう意味でも是非行きたかった。思えば東北アフロディーテ以来の付き合いである。この時、初めて会った人たちばかりなのに、そんな感じがしなかったのは不思議だったなぁ(遠い目)。

 やはり「本州のはずれという物理的問題+日本でビリ争いしているほどの低賃金」という二重苦ではなかなか仙台に行けないというのも、かなり困った状況だ。
 賃金は低水準のくせに、リストラだの賃金カットだのは都会並みというのは、経営陣の無能を公表しているだけであろう。

 そんな中「サンダーバードを作った男 ジェリー・アンダーソン自伝」を読んでいるのだが、かなり面白い。まあ特撮関係のネタについては、別に目新しいものはないし、そもそもそういう事にはあまり多くを割いていない。これについては不満だが、仕方がない。
 やはり作品自体の解説と、それらに関係した人物像の描写が多いのだが、なかなかクセのある人ばかりのようだし、金も絡んでいるから、場合によっては犯罪一歩手前であり(一般社会では犯罪かもしれない)、壮絶である。
 ただし、彼自身が色々と苦労したので、正確な人物評価かどうかは不明だ。一度どん底まで落ちた後に昔の仲間と会った話になると、そのほとんどが手厳しい。やっかみも入っているだろうし、昔あれだけ目をかけたのに今は相手にしてくれないという恨みもあるだろう。
 でもそういう部分を差し引いても、あながち嘘ではないだろうという感じはする。テレビや映画の世界とはそういうものだ。

 また「ゾンビ映画大辞典」も拾い読みしているが、こういう本を読んでいるとその作品を見たくなるのが困りものである。
 なぜなら現在では田舎のレンタルにゾンビ系はあまり置いてないし、そもそも作品自体が市場に出回っていない物も多い。ゾンビ系はそういう作品群だから仕方がないのだ。
 一応「ゾンビ」三部作は、LDですべて押さえてあるから、とりあえずはよしとするか。

 でも「バタリアン」が三作目まであったとは知らなかった。実は一作目の「バタリアン」は結構好きなのだ。ソフトが出れば買おうと思っているのだが、これがなかなか出ない。版権の問題でもあるのかね。
 どうせなら三作まとめてボックスにでもすれば、2,000ボックスくらいなら売れるだろう(怪しいかな)。

 ところで、例のアンマンでの毎日記者による爆発事件は続報があまり聞かれないが、先日の記事には『五味記者は「もうこれは使えない、使用済みだ」と言って、物体についている「ボタン」を押し、警備員に爆発物ではないことを説明しようとした。』と載っている。もしかしたらそれによって信管が作動状態になったのかもしれないが、しかし本当に想像力のかけらもない愚かな行為だ。

 そう言えば、昔友人が集まったりした時に良くやったのだが、モデルガンをテーブルの上に置いておくと、ほとんどの人(モデルガンが趣味の人以外)が引き金を引くのだ。それも何気なく。
 これは友人以外の一般の人でも同じだった。火薬を詰めておいたらさぞかし楽しい事態になった事だろう(もちろん、万が一自分に被害が及ぶと困るから実行しなかったが)。このように現在の日本人というのは、武器に対する認識が欠落しているのだ。
 でも、基本的に拳銃の自由所持が認められているアメリカ人でも事故の死者が多い事を考えると、人間というのは所詮そういうものなのかもしれないなぁ。

 結局は、武器でも車でも「事故が起きる」という事を想像できないのだろう。



2003年05月09日(金) ジェリー・アンダーソン自伝

 アマゾンから「サンダーバードを作った男 ジェリー・アンダーソン自伝」が届く。
 ざっと目を通しただけだが、意外と裏側の話も載っているようだ。実際日本では彼の仕事は色々紹介されているが、彼自身の姿を紹介した本は全くなかったはずだ。この辺が極東の限界だろう。

 内容は、「サンダーバード」はもちろん、「謎の円盤UFO」「プロテクター電光石火」等の作品が年代順に言及されており、私としてはむしろその辺が楽しい。
 仕事中のトラブルなんかも、ある程度載せているようだし、それなりに面白い本だと言えるが、某サンダーバード系掲示板には、誤訳や記述の間違いも多いから気をつけるように、なんて書いてあった。
 確かに昔聞いたのと話が違うというのも見受けられるが、そうなると我々一般人が日本で検証するのは難しい。原書にあたったところで、記述内容そのものについては確かめようがないのだから。

 それでも往年のファンなら読んで損はないと思う。問題はやはり価格だなぁ。これだけの価格になると、簡単には勧めにくいぞ。勧めるけど。



2003年05月08日(木) 寒いけど濃い日、か?

 朝はかなり涼しく、日中の風は凄かった。夕方は寒いし夜になっても風が強い。もうすぐ冬が来てもおかしくないなぁ…。

 という昼、「ゾンビ映画大事典」をようやくみつけて買う。置いてあったのはかなりマニアックな店だ。しかし\3,800とはかなり高いと思うが、アマゾンでも品切れ中という事なので仕方がないのだ。「後悔するくらいなら今買ってしまえ!」という格言があるではないか(ない?)。
 中身は書名の通りゾンビ映画の辞典であるが、あの表紙を見て、とりあえず手に取ってみるか目をそらすかで、その人の映画へのスタンスが判るのではないだろうか。

 会社から帰ると、タコシェから「空耳アワー辞典 10th Anniversary」が届いていた。こないだ中野に行った時、キャンセル待ち予約した物だ。
 ざっと読むと、多少はウチにもあるのが載っていたから、探して聴いてみなければ。
 しかし良くまとめたものだが、これこそが同人誌の同人誌たるところであろう。もっとも今ならネットでなんとかなりそうではあるが、著作権が絡んでしまうから音源を出せないとなると、どちらも同じである(もちろんどんな世界にも、抜け穴というものはあるが)。
 それに私は古い人間なので、やはり「本の体裁」の方が落ち着くし読みやすいのだ。

 その後、メールをチェックしたらアマゾンから「サンダーバードを作った男 ジェリー・アンダーソン自伝」を発送したとのメールが来ていた。これは代引手数料を入れるとほぼ\4,000である。高すぎるぞ〜、と泣きながら首を長くして待つのであった。

 「もしかして、今日はやたらとマニアック」、なのかな。

 ところで6月には「謎の円盤UFO COLLECTORS’BOX PART1 」が出るのだが、どうするかちと悩んでいる。
 もちろんLDで全話持っているから、デジタル・リマスターでなければ意味がない。これは当然としても、「広川太一郎&羽佐間道夫スペシャル対談(聞き手:とりみき 約15分)」というのはとても魅力的だ。「矢島正明/広川太一郎の音声解説 約25分」というのもポイントが高い。
 その上、今なら15%引きで予約受け付けしてるしなぁ…。



2003年05月07日(水) 映画秘宝でも白装束

 映画秘宝の掲示板に、例の白装束ネタが少しあった。
 やはり「人類はアザラシから進化した! その仮説を証明すべく彼らは…どこへいっていいのか分からず、巡礼姿で彷徨するのでした。」というのが秀逸だなぁ。

 あと「白い・・・こういう白い防護服みたいなのを着てるやつらがいっぱい出てくる映画ありましたよね・・・確か。洗濯が大変そうです。やっぱり「アリエール」使ってるんでしょうか。それともよく見えないけど、袖口が真っ黒に汚れてたりして。」というのも笑える。
 で、このあと「白い防護服」の出てくる映画が続くのであった(ちなみに「クレイジーズ」「クランスマン」「カサンドラクロス」「E.T.」「アウトブレイク」「アンドロメダ・・・」)。

 でもテレビや新聞などによると、あのカメラマンを追いかけていたパワーショベルの持ち主は八戸の人間なんだそうな。これもネット上では早くから言われていたが、よもや本当だとは。大体どういう繋がりなんだろう。
 そう言えばオウムの時もなぜか八戸で活動していたグループもあったし、北朝鮮の拉致事件でもこれに深く関与していた人間もいたという。何故そんな片田舎で、ここまでカルト的な活動をする奴がいるかな。普通田舎というのは、そういう外からの異物に対してガードが固いものなのだが。なにか特殊な背景でもあるのだろうか。

 ところで…。
 サンダーバード関係の某掲示板で、しばらく食玩の話題が続いていたら、いきなり「食玩の意味が判りません」という書き込みがあった。つまり食玩とはどういう物か、という事ではなく、なぜああいう物を集めるのか判らないので意義を教えてくれ、という事なのだ。
 前後の文章からするに、どうにも視野が狭いというか頭が固いようで、「ストレイカーは広川太一郎でなければ認めない」と断定して他を否定している(じゃあエド・ビショップ本人の声は否定するのか?)。多分本当に食玩という物の存在価値が判らないのだと思う。

 でも趣味の世界なのだ。判らなければ、別にそれで構わないではないか。それで人生困る事でもあるというのか(部下と話が通じない、というオヤジ根性でもあるまい)。本当に興味があるならまずは買ってみるか、あるいは掲示板を読んでいるだけでもいい。その上で批判したいなら堂々と批判すればいい。
 趣味の世界でその意義を問うというのは、無意味の極地である(ただし、そのジャンル内でお互いを否定しあうというのは、傍から見ていると楽しい面もあるが)。

 やはりネットの普及による悪い面というのは、そのジャンルに興味のない奴の乱入であろう。最低限の興味や知識がない奴の乱入とは、扱いに困るではないか。
 あ、こういうのは2chではそれこそ日常茶飯事なのかな。



2003年05月06日(火) また一軒、本屋が消えた

 休み明けの今日、普段マジメに仕事をしている人ほど仕事に熱が入っていない。まあ当然であろう。

 で、昼休みに町中の本屋に行ったら、「5月5日をもちまして閉店いたしました」という張り紙が…。そういう事は事前に判りやすく連絡しておくものだ。先週行った時にはそんな広報媒体は何もなかったぞ。まったく何を考えているのだ。不親切にも程がある。
 しかしこうなると、歩いて行ける範囲に本屋が二軒という状況になってしまった訳だ。つまり町中に二軒である。しかもその本屋だって、仙台で言えばブックオフにすら適わない、人がほとんど行かない個人経営の本屋程度である。終わってますな、この町の文化は。

 必ず買うのはネット発注としても、中を見てから決める本のチェック、あるいはなにげなく本を探すという「本との出会いの場」がないというのは、大いに問題だ。ま、その程度の田舎なのだから、仕方がないのかもしれない。

 という状況の中で昨日買った、「バカの壁」(by 養老猛司)読了。
 筆者初の口述筆記なのだそうで、確かに軽い。あっという間に読み終わったが、しかし中身は腐っても養老猛司である。なかなか考えさせられる内容であるところがえらい。
 イデアという概念から定冠詞と不定冠詞の差を説明したり、「人生の意味は外部にある」という考え方から共同体の意味を考察したりと、なかなか面白い。
 そして「バカは一元論である」という言い方もなかなかいい。なぜ一元論が楽なのかの説明もしている。「神」は人間が必要に迫られて作ったものであるという説明も筋が通っていて判りやすい(だから神の不在を補填するために天使が必要なのだ)。
 私が常日頃考えている事を、この人は言葉で明確に説明してくれるので、とても楽しませてくれるのだ。やはり頭がいい。

 この中で、竹内俊樹の『「オウム真理教事件完全解読』を紹介している。元々この筆者は考古学が専門で、過去のデータだけから実証するという手法により「なぜあれほどの若者がオウムの虜になったのか」を読み解いているという。これは読んでみる価値がありそうだ(できれば、発行当時の価格も載せておいて欲しいなぁ)。

 とにかく「バカの壁」は、非常に簡単に読めるがなかなか奥が深い本である。



2003年05月05日(月) 朝からミニミニ大作戦

 子どんぐりが風邪ぎみで,結局何もしない休みだった。なんで今頃風邪なんかひくかな。

 朝にテレビを眺めていたら、いきなり「ミニミニ大作戦」の文字が出たので、ようやくソフトが発売か、と思ったら映像が何か違う。よくよく見たらリメイク版ではないか。驚いたなぁ(たかがソフトの発売を、大々的に宣伝する訳ないもんね)。しかし6月に公開とは、全っ然知らなかった。

 元の1969年版は非常に好きなのだが、ずっとソフトが出なくて渇望している一本なのである。20年待ってるんだけど、なぜかソフト化されないのだ(あ、もちろんレンタル屋にあるビデオは別。私はテープでは絶対に買わない)。2002年11月22日にDVDで発売される予定だったが、結局中止になった(延期ではなく中止である)。非常に残念。
 しかし一体何が問題なのだろう。それがずっと気になっている。
 それでも今回のリメイクによって、旧作が発売される事を期待するのは私だけではあるまい。みんな待ってるんだよ〜。

 で、リメイク版の方はどうするかというと、この辺に来ればもちろん観に行く。これは旧作のソフト化を促すためにも必要だと思うからだ。
 ただし内容は、カー・アクション部分はそれなりに楽しめるかも知れないが、多分インパクトはないと思っている。なぜなら旧作の焼き直しでしかないだろうからだ。下水管の中を走り、ミニのストック置き場へ隠れ、屋根の上を走るなんて、当時のカーチェイスのセオリーにはなかったし、現在のカー・チェイスもこれらの応用でしかなく、そういう意味ではストレートにリメイクしてもらった方がいいのかもしれない。

 それにそもそも脚本に期待できないのだ。今のアメリカにおいては権力側が勝たなければならないから、旧作と同じ脚本では作れないだろうし、今さらあれを覆すだけの面白い脚本がハリウッドで作れるとも思えない。
 結局どういう展開にするのかという興味はあるので、まあカー・アクションがちゃんとしてれば合格点かな、という感じである。

 その後、「サンダーバードを作った男 ジェリー・アンダーソン自伝」がそろそろ出回っているというので本屋をチェックするも見当たらない。まあ予想通りではある。
 しかしこれ洋泉社なんだよね、あの映画秘宝の…。なんか意外な感じがするけれど、今の出版界でこんなのを出すのは洋泉社くらいしかないのかもしれない。

 で、スニーカーが出ていたので購入。「立喰師列伝」が最終回であった。やはり前回で立ち喰いのテロリストが出てしまったから、そろそろ終わりも近いと感じてはいたが、やはり終わってしまうと寂しいものがある。
 思うに、やんわりと打ち切りの打診があったのではないだろうか。スニーカーの読者である今時のガキにはあの内容は理解できないだろう。いや今時のガキをバカにしている訳ではなく、そういう内容なのだ。あれはある時代性を表現しているのであって、すべての世代が理解できる内容ではない。そういう意味でこの作品の歴史的背景を理解するのは「人狼」の比ではないのだが、よくあんな雑誌に連載が続いたものである。
 でもこれ、単行本になるかなぁ…。なったら二冊くらい買ってやるぞ。

 ところで、一昨日S家に行った時、アトールの「組曲・夢魔」はそれほど凄いとは感じなかったと言われたが、実際これは今聴くとそうかもしれないと思ってはいた。ある意味時代の産物と言えるからだ。
 そう思いつつ今日はアトールも聴いていたのだが、もしかしたら「ロックパズル」の方が馴染めたのかもしれないと思う。1970年代末期には、このアルバムは軽すぎると思っていたが、その後産業ロックの普及に伴い、むしろ「ロックパズル」にこそ普遍性があるのかもしれないと思うようになったのだ。
 このアルバムの最後を飾る8分にも及ぶ「パズル」は今聴いてもいい感じで、意外と燃えるのである。ただ、これも自分の思い込みかもしれないけど。

 という内容で、そろそろアップしようかなと思っていたら、テレビで「午後の紅茶」のCMを見てしまったのだが、これって昔サントリーのCMでサミー・デービス・Jr.がやっていたもののマネではないか。それ以上でもそれ以下でもない、本当にただのマネだ。
 一瞬「午後の紅茶」ってサントリーかと思ってしまったではないか。キリンももう少し考えるべきだ。訴えられても知らないぞ。



2003年05月04日(日) サラマンダーの宣伝番組

 テレビで「サラマンダー」の宣伝番組をやっていたので見てみる。
 まあ番組自体は良くあるパターンで、今まで得た以上の情報はない。しかもあれでは「ドラゴンスレイヤー」の現代版、と認識してしまうのではないだろうか。少なくとも、ドラゴンを合理的に見せるための工夫をもっと紹介すべきだろう。ちょっと中途半端だし、映画の内容がいまひとつ判りにくいと感じる。それとも簡単に説明できないような内容なのだろうか(そんなはずはないぞ)。
 私としては、典型的なB級映画として、とても期待しているのだ(でも今の映画って、どれも金がかかっているけどB級としか言いようがないなぁ)。

 ちなみに主役のクリスチャン・ベールは、「リベリオン」の主役であるプレストンをやった人だ。さすがは成長株、かなり雰囲気が違う役どころだなぁ。黙って見ていたら、同一人物と気づかないかもしれない。

 この番組の直前には「あずみ」の番宣もやっており、最後の10分だけ見てしまった。
 しかし主役の子はヘタだ。まあ今の若手俳優は皆ああなのだろうが、周囲がベテランぞろいなのだからなおさら困る。いっその事、全員ヘタなのだけでやった方が主役も浮かなくていいのではないか、と考えてしまう。とにかく演技そのものがどうしようもなくヘタである。
 そして、当然だがアクション自体もヘタだというのが気になってしまう。どうにもさまにならないのだ。その意味では、アクションだけはがんばった「修羅雪姫」での釈由美子はえらいと思う。演技はヘタだったが。

 こうして見ると、押井の今度公開される「KILLERS .50 WOMAN」はいい切り口であろう。
 なにせ「女性がきちんと銃を扱っている映像を撮りたい」→「日本の女性ではさまにならない」→「映画では女性が扱っているように見えればいい」→「ニューハーフを使おう」である。
 普通ここまで豪快に飛躍はしないものだが、さすがは押井、ただのオタクではない。これが今後の映画界に何かを残すかどうか、みものである。


 ところで例の毎日新聞記者が持っていた爆発物の正体はまだ判らないようだ。円錐状という報道から爆弾の信管である可能性もあるが、一部でクラスター爆弾ではないかとの報道もある。ただその報道の仕方が「不発弾」と言うところにひっかかる。
 元々クラスター爆弾は、初めからすべて爆発しないようにセットされている。時限信管などを利用し、後から起爆装置が作動するようになる事で、道路や滑走路の再使用を遅らせるのが目的なのである(端的に言えば、地雷化する事が目的だ)。だからクラスター爆弾だとすれば、それは不発弾などではなく、初めから正常な爆弾だと考えるべき物なのである。

 そういう武器や兵器の基礎知識すらない人間が戦場に行っているのだ。いや、基礎知識は必要ないかもしれない。ただ、戦場に落ちているものを拾って持ち歩くなどというのは、ジャーナリストとしてやってはいけない事だという常識すらなかったのが問題だ。これは現在の日本のジャーナリストがどういう状態なのかを示唆している。
 しかしどうしてここまでバカなんだろう。まったく信じられない。

 結局、飛行機の中で爆発しなかっただけマシだったと言えるから、犠牲になった人は体を張って多数の人を助けたと言えるだろう。
 こうしてみると日本の空港の警備は大丈夫なのか、かなり不安になる。以前旅客機を乗っ取り、パイロットを殺害した犯人にしても、空港の警備の甘さを指摘してそれが改善されなかったから実行した訳で(それ自体はパラノイアだ)、指摘されながら改善しなかった空港側にも責任の半分はあるのだ。
 結局みんな平和ボケしているのだな、この国は。



2003年05月03日(土) 世の中、知らない事ばかり

 例の白装束の件でちょっと調べ物をしていたが、GLAには、あの平井和正が所属していたとの事だ(現在は不明)。知らなかったなぁ。だからSF関係の人はこの件についてやたらと詳しいのか。やはりまだまだ物を知らないと実感する。

 で、Googleで調べていたら、ちょっと面白いサイトが引っかかった。「新興宗教を考察するページ」で、これは新興宗教と呼ばれる教団をまとめてあり、作成途上だが意外と参考になる。

 そしてこれによると、足裏診断で有名だった「法の華」(詐欺で起訴され、法人も解散)は、現在「よろこび家族の和」と名前を変えて活動中だという。これまた知らなかった。まるで「オウム真理教」が「アーレフ」と名前を変えて活動中なのと同じだ。
 やはり詐欺まがいの勧誘から身を守るためにも、最低限の情報は知っておいた方がいい。

 そもそも日本の公的組織はこういう事に対して及び腰であり、大量の被害者でも出ない限り動かないのは過去の例を見ても判るし、オウムがアーレフと名前は変えてもいまだにやっている事は同じで、幹部達には反省の色さえないのも事実である。
 被害者にならないためにも、こうした教団の実体は知っておく必要がある。

 しかしこうして調べてみると芸能人も色々な教団の信者になっているようだが、信者と言われる人は、総じて目つきが同じだ。
 目を見て「この人は宗教にはまっているんじゃないだろうか」と感じた場合、それはほぼ正しいようである。これは日常、町中で勧誘している人等を見ても判る。本気で信じている人は、目がみな同じである。
 目は口ほどにものを言い、とは良く言ったものだ。

 と、一日中こんなのばかり調べていたから、CDもたくさん聴いたなぁ。主にプログレと呼ばれるジャンルの物ばかりだけど。
 そう言えばふろヰ道も、5/10に仙台でのライヴから第二期の活動が開始される。やはりこれは見たいよなぁ。第一期は最初から見た訳だが、やはり次第にパワーアップされていくのが判り、とても楽しかった。
 今回はバンドの方向性も少し変えていくらしく、まさにプログレッシヴな活動と言えるだろう。これはもう音楽の種類は関係ない。
 という訳で見に行きたいが、今回はちと無理であろう。悔しいぞ。

 ところで、昼にちょっと買い物に出た時、前から気になっていた食玩「figuax 横山光輝」を一個買う。
 これは鉄人等に加え、「伊賀の影丸」「闇の土鬼」「宇宙船レッドシャーク」もあり、私はレッドシャークが欲しかったのだ。しかし同時に「鉄人28号 太陽の使者版」というふざけたアイテムも入っていたので、躊躇していた。これはいらない物の筆頭である。
 で、とにかく一番軽いと思われる物を買ったら、予想通りレッドシャークだった。あとは「鉄人vsギャロン」が欲しいが、太陽の使者が出るのは絶対に嫌なので、もう買わない。
 という訳で、非常に惜しまれる食玩であろう。基本的には、横山光輝関連の物が好きなのになぁ。

 しかし…、仮にも食玩なのに、入っていた「粉末ラムネ」は非常にまずい。いくら食べ物がオマケだとはいえ、捨ててしまう程まずいラムネなんて初めてである。



2003年05月02日(金) どこがゴールデンウィーク

 今日の会社は休みの人が多い。月末月初の処理があるはずなのに、みんなヒマなんだな。
 こうしてみると人を減らす意味は充分あると言わざるを得ないのだが、いなくなるのは仕事が忙しい人だというのも不思議である。ヒマな人程給与が良くなっていく。これでも民間会社なのだが…。あ、だから二期続けて赤字なのか。

 夕方からS家へ行く。
 例によって例の如く、音楽話映画話に終始する。やはりこういう話は誰かと話さないと、自分の考えがうまくまとまっていかないようだ。言ってみれば、予習復習をしているようなものか。
 という訳で、ついつい長居をしてしまったのであった。

 しかし例の爆発物を持っていた毎日新聞の記者って、何を考えてるんだろね。戦場での武器の怖さがまったく判っていない、究極のバカだ。あれで良く戦場に記者として行けたものだ。

 戦場で怖いのは、実際の戦闘中よりその前後であるのは常識だが、特に戦闘の後というのは、何が起きるか、何が残っているのか、まったく油断はできないのだ。
 単純な不発弾、放棄された武器弾薬類、あるいは俗にいうブービートラップ等、落ちている物はすべて危険物と考えなければならないのに、これで世界中に日本人の平和ボケぶりが宣伝されてしまった訳だ。
 日本を敵視している国にすれば、付け入る要素が発見できて、さぞかし喜んだ事だろうなぁ…。

 しかし肝心の爆発した物体、手榴弾とも思えないが、一体何だったんだろう。



2003年05月01日(木) エンタープライズ買っちゃった

 今日から5月。早いものだ。もう一年の1/3が終わってしまった。あと6ヶ月もすると雪が降っているかも知れない。

 で、うっかり忘れていたが、もう月刊誌が出揃っているハズなので本屋へ行くも、ほとんど空振りであった。
 結局また休みにあちこち回らないと、立ち読みすら出来ない状況である。しかし老舗の「GUN」がどこにもないというのも変だと思うのだが、結局「コンバット・マガジン」より売れていないという事なのだろうか。
 というか、趣味を絞り込んでいる分、田舎での販売数が少ないのかもしれない。「コンバット・マガジン」はミリタリー記事も多いし、「アームズ・マガジン」に至っては、コスプレイヤーも視野に入れているようだ。

 そして「ゾンビ映画大事典」がどこにもない。あまりに分厚いから東京で買ってこなかったのだが、失敗だった。結構路線がマニアックなはずの某書店モドキにも置いていない。まったくどうなっているのだろう、この町は。

 などとブツブツいいながら模型屋をのぞいたら…、ありましたね、バンダイのエンタープライズが。しかも一個だけ。購入したけど\6,500と定価なんだな、これが…。消費税も取られるし、えらく高い買い物だ。

 高い割に意外と箱は小さく、中もAMTのプラモより小さいのだが、塗装は凄い。一体どうやって塗ったんだろう。一点物なら判るが大量生産品である。さすがは中国四千年の歴史だ(関係ないか)。とにかくこれと同じように塗れといわれても困るくらいの出来なのだ。
 ただし、ランナーから切り離すと塗装部分がそこだけ抜けてしまうという問題点はあるが、ガンプラで鍛えたバンダイの事だ、最小限で済むのではないだろうか(と信じたい)。

 それと電飾パーツが入っており、写真どおりだとするとかなりの効果が期待できるのだが、電球がムギ球というのはちょっと心もとない。やはりここは高照度のLEDにすべきだろう。多少価格が上がっても、結果としてその方が長持ちするのだ。まあ抵抗などが必要になるからやめたのだろうとは思うが。
 結局この照度の問題からなのだろうが、肝心の第一船体を照らす灯りがない。これがあるだけでイメージが全然違ってくるのだから、とにかく非常に惜しまれる部分であろう。

 しかしこうなると、本当にドライドック風のショーケースが欲しいなぁ。バンダイがB-CLUBあたりで作らないかな。いや、どこかサード・パーティでもいいぞ。欧米なら作る奴がいそうだな。


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