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2004年01月31日(土) 食事が偏っている

 相変わらずどんぐり2号は死んだまま。子どんぐりも咳き込んでいるから、私もほとんど家にいるのであった。本当はクリムゾンのライヴDVDを買いに行きたいのだが…。
 子どんぐりの食事も、朝はシリアル・コーン、昼はほか弁、夜は食堂でオムライス…。すまんのぅ。

 昨夜はやはり東横線の桜木町駅に沢山の人が集まったらしい。ニュースを見る限り、廃線は仕方がないという雰囲気のようだが、やはり地元の人もあの線の不経済さは判っているのだろう。残念だが仕方がない。
 これで当時の三菱造船所もそこに至る通勤電車の駅も完全に姿を消す訳で、以前通っていた身としては少々寂しいものがある。

 そんな中、海外ではSPACE:1999のイーグル・トランスポーターが発売になったようだ。国内向けにはパッケージングを変えるため、少し時間がかかっているようだが、とにかく早く出して欲しい物である。なんとか予約はできた事なんだし。
 まあネットでは、原型と機首の窓の形が違っているとの未確認情報も一部流れているが、私としては、あのトラスフレームがきちんと再現されていれば多少の差異は許せる(と思う。現物を見ないと断言できないが)。
 いずれUFOの食玩の時と同じくらい期待しているのである。

 地方のニュースを見ていたら、青森地裁弘前支部で危険運転致死の罪についての判決が下りたという記事があった。
 これは弘前市内の交差点で、赤信号で停止していた車二台を追い越し、信号を無視して交差点に進入し軽乗用車と衝突して、二人を死亡させたもので、危険運転致死罪を適用した判決は、酒酔い運転で女性をはねて死亡させ逃走した元大学生に対する懲役四年六月(求刑同七年)の実刑判決に続き、県内二件目となる。

 しかし、である。
 判決理由で裁判長は「被告は職場に遅刻することを恐れ信号を無視したもので、非常に危険かつ悪質な運転。被害者の無念さや遺族の心痛は察するに余りある」と述べており、七年の実刑判決というのは当然の事で判る。
 ここで判らないのは、酒酔いで人を殺して逃げた奴が4年6月という判決だ。どちらも人を殺しているのは同じだし、しかも酒を喰らっているから逃げるという非常に悪質なもので、これなど10年でも不満なくらいだ(ちなみにこちらは青森地裁だから、地域による温度差もあるのだろう)。相変わらず酒に甘い地域である。

 昔読んだ本に、殺人についてのある方法が書かれていた。ここに書いてマネでもされたらやばいので書かないが(それほど簡単かつ効果的なのだ)、それはこの事件の判決に深く関わっている。やはり「社会的に効果あり」という点で実に正しかったという訳だ。
 実に怖い社会である。何がって、酒が絡んだ犯罪が軽い罪で通ってしまう事がである。


2004年01月30日(金) 桜木町駅がなくなる

 相変わらずどんぐり2号は死んでいる。子どんぐりは通常の風邪という感じだ。いずれ気管支系の炎症であろう。という訳で、料理が全く出来ない私のために、子どんぐりはろくな食事をしていないのであった。今日の晩御飯はラーメンだしな。

 本当なら会社を休みたいところだが、月末だから休めないのである。月末だから会社を休めない状況を放っておく会社というのも、変ではある。大体、給与の高い人とか、決定権を持っている人というのは、休めない状況が存在しないから、どれだけ大変か判らないのである。
 だから世の中、過労死とかが起こるのだ。あれは上の連中が下の状況をまったく判っていないのが原因である。「判ってはいるが…」なんて言い訳は嘘なのである。その証拠? そういう人は風邪を引いたら休むだろうし、葬式とかで休むでしょ? こちらは無理なのだ。
 ま、そういう事だ。

 さて、全然知らなかったが、東急東横線の横浜駅から桜木町駅間が、1/30の終電をもって廃止となるのだそうだ。つまり今日の夜だ。これにより横浜−高島町−桜木町の区間がなくなる訳である。一時期の通勤路だっただけに、寂しいものがある。
 廃止の経緯は、みなとみらい21線という、横浜駅からみなとみらい21地区を経て元町・中華街に至る延長4.1kmの鉄道新線を引く事で、観光客の利便性を図るという事らしい。

 東横線とみなとみらい21線との相互直通運転を開始するためと言っているが、要は枝分かれした部分をばっさり切るのが目的なのは明白だ。歩いたところで大した距離ではないから、要らないという事なのだろう。それにより採算割れを防ごうという訳だ(この辺の話は、地理の判る人は自明の理なのだが判らない人には徹底して判らないよなぁ)。
 いずれは池袋から中華街までのまっすぐな路線を作ろうという遠大な計画なのであるから、経営としては判らない事もないが。
 運営は、1989年に第3セクターとして設立された横浜高速鉄道株式会社なのだが、そもそもこういう会社がその頃出来ていた事すら知らなかった。

 こうして横浜は、紛れもない観光都市へと向かって邁進していくのであろう。


2004年01月29日(木) インフルエンザの紋章

 ついにどんぐり2号もインフルエンザ。完璧にダウンである。段々ウイルスも強くなっていくのか?

 まこさんのところにも書いてあったが、昨夜の「トリビアの泉」はつまらなかった。
 なんというか、その業界では常識(ヘリはエンジンが停止してもそのまま墜落はしない)という程度ならともかく、普通に見ていれば常識(ウルトラマンのウルトラ水流)なんてのは、もうネタとは言えないだろう。あまりと言えばあまりである。
 やはり放送業界が視聴率を取る場合、視聴者の頭脳レベルを低いものとして設定するようだ。困ったものである。従って、深夜枠の3%とプライムタイムの40%では、前者の方が明らかにいい番組になってしまうのだ。

 昼休みに「アビイロード」のLPを引き取りに行く。今時ビートルズのLPを出すなんて、酔狂だとしか思えないが、まずは良い事である。一枚しか買えないけど。
 外観は、帯まで含めて見事に昔のままである。なんだか嬉しくなってしまう。出来ればレコード自体は赤にして欲しかったなぁ。

 で、この時「仄暗い水の底から」のCDも買う。映画は見ていないし、特に見たいとも思わないけれど、音楽が川井憲次なので以前から迷っていたのだが、なんと7割引きだったので買ってしまった。
 実はいつも利用しているNレコードが、3月一杯で町中から移動するという事で(ただし開店の日程は未定である)、いよいよラストセールに入る事となり、その前哨戦として、売れそうもない物から処分価格にしているのだ。
 もう一枚川井のがあり、目をつけているのだが…。さて、金がないがある程度は買っておきたいものである。

 CDと言えば、知らなかったが\1,200のアルバムがあるのだという。別にクラシックではない。
 「ウルトラQ」「スターウルフ」「宇宙刑事シャリバン」という、一般に高いといわれる特撮物のサントラなのである。いくら古い作品とは言え、これは驚いた。まあ限定扱いになっているから、なかなか買えないのも事実なのだが、「スターウルフ」はちょっと欲しいところだ。

 ところで、昨日のニュースによると、みちのく銀行の黒石支店で1000万円紛失事件があったのだが、どうやら内部の犯行らしいとの事。だが実は先日、身元確認をきちんとせずに入行した奴がいるのに、警察は気がついているだろうか。
 ほら、先日入行したASIMOである。きっとあのパックパックの中には札束が…。

 確か一年契約で「入行した」と新聞に載っていたはずなので、こんな話を会社でしたら少し受けてしまったが、これは話していて、自分でも結構気に入ってしまったのである。
 平和な奴だねぇ。


2004年01月28日(水) 急に人が増えた

 昨夜は子どんぐりが熱にうなされて、訳の判らない事を言いながら起きるから、怖いのなんのって。あの辺の幻覚については、私もそうなので事情は判るのだが。
 おかげで眠いぞっ。

 会社の人が「ミニミニ大作戦」のソフト新旧両方を買った。
 評価を聞くと「」が断然いいのだという。理由はきっちりストーリーに落とし前がついているから楽しいのだそうだ。オリジナルはどうもラストが物足りなく、結論がつかないところが不満らしい。なるほどなぁ。
 私にしてみればああいうラストだから色々と考えて楽しくなると思っていたのだが、どうも最近の観客はそういうものではないらしい。やはり映画は、見る人が100人いれば100の意見がある訳だ。
 ただし昔の映画は、最近のと違って「作家の作品」という傾向が強いのだが、それはつまり同時代性というか、ある程度その時の社会状況が影響している事を理解していないと判らない部分もある。少なくとも私は色々と考えさせてくれる映画が好きだ。もちろんアクション物も大好きだが、やはり何か考えさせてくれるとなお良いと思ってしまう。
 ま、そういう事も含めて、色々な人の意見を聞くのは楽しいものである。

 さて、冬の国体が始まり、皇太子が移動するのに警官隊総動員での警備という感じらしい。
 聞くと宮城県警だけではなく、関東近辺の警官、東京の機動隊、さらには退職した元警官までも動員しているのだという。全くもって、なんだかなぁ、である。こういうのは「税金の無駄遣い」と言わないか?

 現在の要人護衛警備というのは、数を頼りにするものではない。いや、仮に数を頼りにするにしても、10メートル毎に警官を配置し、空き地という空き地、駐車場という駐車場に警官を配置するなど、無駄の極致である。
 実際問題として、皇族を狙う右翼など存在しないし、左翼も皇族に手を出すと全ての日本人から反感を買うのは判っているから、そんな事はしない。ましてや外国のテロ組織や暗殺者だとて、皇族に手を出すメリットとデメリットを秤にかければ、かなりのバカでも手を出す事の無意味さに気がつく。北朝鮮でさえ手は出さないだろう(外国のテロリストなら、公安の仕事だ)。

 結局一番やばいのは、いわゆるピーであるが、こういうのは周囲に優秀なSPを配置する事で、充分防げるのである。車での襲撃に対する防御など、マニュアルがあるくらいだし、そもそもピーは単独行動なので、防御は難しくないのである(バイクだけで警護してはいけないのだぞ)。

 そもそもああいう警備状況でなら、本気でテロ行為を行われたら多分防げないだろう。むしろ警察側が「テロ行為はない」という前提で動いているとしか思えないのである。事実、テロ行為などありえないのだし。
 という訳で、税金を無駄に使っているとしか思えないのであった。

 しかし開会式等で上げた花火は、正月でもないのにいつもより余計に火薬が入ってなかったか? 会社でみんな本気でビビッていたぞ。

 ところで7時のニュースで、次世代の乾電池が発売になると報じられていた。乾電池にはうるさいので、気になってネットで調べてしまった。
 それによると正極の材料にオキシ水酸化ニッケルを使用し「オキシライド」乾電池と名づけられたという。材料にオキシ水酸化ニッケルのほか、純度を高めた新開発の二酸化マンガン、導電性を高めた新黒鉛を採用し、電池内部への注入量も増加、高い電圧と大電流を得る事に成功したのだという。従来のアルカリ乾電池より平均1.5倍長持ちだと謳っている。
 発売は松下電器産業なので、少なくとも安心して使用できる製品にはなるだろう。

 なぜ松下電器産業なら安心できるかというと、もう30年以上も前、小学から中学にかけて、どこの電池が一番長持ちして、なおかつ液洩れしないかをテストした事があるのだ。これは当時ほとんどの電池が液漏れを起こし、高価な電気製品を使う上で障害になっていたから、切実な問題だったのである。
 3年以上続けた結果は、松下電器産業の乾電池が唯一、液漏れを起こさなかったのである(一部は出し忘れて7年位経過したが、サビはともかく液漏れはなかった)。他のメーカーは液もれしないと謳っているにも関わらず、2年もすると液洩れを起こしていた。
 こういう自分で行った実験によって安心感を得たため、以後基本的にはこのメーカーの電池しか使用しない。そしてこの判断は、充分に正しかったのである。そういうメーカーが開発した電池だから、少なくとも製品性能上の不安は全く感じない。
 あとは価格の問題だけだなぁ。希望小売価格は2本入り360円、アルカリ電池より40円高いのである。う〜む…。


2004年01月27日(火) インフルエンザだよ

 ついに子どんぐりがインフルエンザに罹ってしまった。どう考えても昨日からインフルエンザで休んでいる担任からうつされたのであろう。難儀だなぁ。
 ワクチンをうちたくても、ずっと体調不良だったし、本当に困ったものだ。
 ちなみに医者から渡されたのは、タミフルである。

 で、子どんぐりがフラフラするというので病院まで送っていったのだが、いやもう周囲は警官だらけ。冗談抜きで10メートルおきに立っているのだ。これは例の冬の国体のために来る皇太子の警備なのである。
 後でどんぐり2号に聞いたら、スーパーの駐車場に宮城ナンバーの警察車輌やらバスやらが停まっていたという。あっちから応援が来たのかい。ご苦労なこった。
 サミットなんかの時も思うが、地理や地元情報に疎い警官は、いざという時まったく役に立たないのだ。本当に警護をするつもりだったら、私ならこんな無駄な事はしない。税金の無駄遣いだね。

 さて、今日はようやくAERAを買えた。
 確かに2ページでは物足りないのは事実なのだが、どうもキワモノ扱いという感は否めない。まあいいけど。

 ところでまこさんの掲示板では、ロックのグループ名を省略する事について書き込まれている。
 私は今まで、洋物は基本的に省略せず、省略する場合は特別なもの、という概念だった。略すのが好きなのは日本のグループのファンだけだと思っていたのだ。
 だが近年、キング・クリムゾンをキンクリというファンが出没し始め、ピンク・フロイドをピンフロなどという奴までいるという。なぜクリムゾンフロイドではだめなのだ?
 レッド・ツェッペリンをレッツェとか略す奴はいないだろう。短く言う時はツェッペリンなのである。結局それと同じだろう。
 極端に長い場合は、確かに省略形が通用する場合もあるが(イル・バレット・ディ・ブロンゾはさすがにイルバレと言う呼び方が流通している。個人的には抵抗があるが、こう長いと仕方がない)、基本はそのまま、もしくは一部を略す、ではないだろうか。
 だからジミヘンなんてのは、例外中の例外だと思っている。

 そして今日は久々に見かけた「ストレンジデイズ」の3月号を買う。表紙が「太陽と戦慄」でなかなかかっこいいのだが、これはもちろん、紙ジャケ・リマスターの決定版という触れ込みである再販品の宣伝を兼ねている訳だ。まあ今回はほとんど買えないが…。
 他に新譜情報を見ていたら、クリムゾンの昨年の東京ライヴがDVDで出るという。1/21…、あ、もう出ているのか。これはまずい。しかも収録日が2003.4/16、私の見に行った日である。どうりであちこちケーブルやらカメラやら沢山設置してあった訳だ。でもWOWOWで放映したのかな?
 それはともかく記念という意味もあるし、まずは買わなければ。


2004年01月26日(月) 素晴らしきかな、ニッポン

 プログレをカルチャーとして捉えた記事が載るというので、今日発売のAERAを探すも、見つからず。入荷していないのか整理していないだけなのか。でもあちこち回ってどこにもなかったのだから、多分未入荷なのだろう。カメラ雑誌は必ず20日には入荷するのに、不思議だ。
 まあ明日には店に並んでいるだろう、と信じたい。
 でも2ページだけとは、かなり物足りない記事なのかもしれない。

 その明日から、この町では冬の国体が開催され、皇太子が来るそうだ。
 本を探して歩き回って気がついたのだが、皇太子が立ち寄りそうな所は見事に整理されている。公園の自転車置き場が撤去されていたり、会場を広く取るために職員の車をあちこちに停めていたり(邪魔なんだよ)、そしてこれが凄いのだが、いたるところに融雪剤がまかれていた。
 特にこの融雪剤は、今まで町にまかれているのを見た事がない。冬は障害者や年寄りが非常に苦労していたのに、何ら改善されていなかったのだ。それが皇太子が2日間来るというだけで、町中の氷を溶かそうとしている。
 それなら毎月皇族が来てくれないだろうか。それだけで障害者や年寄りに優しい町になるのである。いやぁ、役人が見栄を張るって、本当に素晴らしい。

 素晴らしいと言えば、中三児童の虐待事件も、例によって無能な児童相談所の実体が曝け出された形だ。一体あいつらは何をやっているのだろう。
 もちろん虐待したバカ親が一番悪い。結局こいつらは、人間としての価値はないのだが、しかしあんなに酷くなるまで放置していた児童相談所とは何なのだ? バカの集まりか?
 トラックの運転手というのは、普段の生活でトラックという強者を使用し、あらゆる弱者を脅かす快感を得ているから、一度暴走を始めると手がつけられない奴が多いのは判る。しかし児童虐待に周囲が気付き、何とかしてくれと言っても、いつも児童相談所のレベルで止まってしまい、取り返しがつかなくなっているではないか。何の役にも立たないなら、さっさとこういう組織は廃止すべきだ。なまじ頼ってしまうから取り返しがつかなくなる。
 警察の安全協会のように、退職後のジジイを食わせるだけの組織では困るのだ。税金を使っているのだぞ。

 恐らくあのバカ親たちは、直接殺していないからという軟弱な論拠から、どうせ数年の刑期で出所するのがオチだ。新潟の長期監禁事件の犯人だって15年が限界なのだ。日本はなぜか加害者に甘いのである。そしてそういうキ×ガ×がそのまま社会に舞い戻ってくるのだ。
 その頃多分あの子は死んでいるか、重度の脳障害から廃人になっているだろう。それを放って置いて、あいつらはのうのうと暮らすのである。もちろん子供を引取るなど出来る訳もない人間のクズなのだが、結局はそれが日本の現実なのである。
 こう考えると、一連の流れの中に児童相談所が全く必要ないという事になる。学校と警察だけで充分ではないか。といっても警察も民事不介入をたてに取るだろうし、学校にはそもそも家庭に入り込む権限はない。
 しかし社会が本当に児童を守りたいのなら、強権発動できる新たな組織を作る必要がある。
 それがない今の日本は、被害者になるより加害者になった方が、将来は安泰なのである。いつまでも被害者の事を考えない社会って、素晴らしいもんだ。

 と、児童虐待には熱くなってしまうのであった。


2004年01月25日(日) あっという間に日が暮れる

 一昨日の宴会の後始末として、景品の余りなどの持ち帰った物を、今日会社に置いてくる。盗まれなきゃいいけどな。まあ盗まれても別にどうでもいいが。

 帰りに100円ショップで、食玩などを入れるケースを三種類買ってみて、色々入れて試してみたのだが、これが見事に役に立たない。サイズ的にあと数ミリ大きければ入るのに、と言う物ばかりなのである。
 逆に一番大きいのは、スカイダイバーサンダーバード3号は入るのだが、他のには大きすぎて見栄えが良くない。当然だが、やはり所詮は100円ショップの製品という事だ。
 ただし、スカイダイバーにちょうどいいサイズの物は、海を作ってやればなかなかいい感じになりそうである。

 午後になって「ミニミニ大作戦」を最初から最後まで通しで観る(昨日観た時は、一部を飛ばしたのだ)。やはり非常に面白い。そもそも主人公側のボスが、強烈なるイギリス愛国者という設定がなんとも言えずおかしい。
 しかしイタリア国内が舞台で、出てくる車がのきなみFIAT500というシーンには笑ってしまう。
 もちろんメーカーが協力したのだろうが、出しすぎであろう。そもそもイタリアをおちょくった作品なのに、いいのか?

 ついでなので、またまた「リベリオン」のGUN-KATAシーンだけを見るのであった。かっこいいよなぁ。ドルフィンが二挺手に入ったら、マネしたいところだ。かなり危険だけど…。
 やはり理想としてはドルフィンのエジェクターとエキストラクターを改造して、真上にカートがエジェクトされるように出来れば、かなり楽しい事になるのだが。まあそもそもドルフィン自体があまり流通しなかったから、中古市場でさえ二挺揃えるのは難しそうだ。

 観終わって、会社の人から「壊れたので」ともらった機関車のおもちゃを徹底分解してみた。機械オイルを入れると煙を吐きながら走るタイプで、走行動力はモーターである。
 完全に分解してみたところ、オイルを溜めるゴムのパーツが溶けかかって緩くなっており、また本体とシャーシをつなぐ部分が完全に割れていた。
 割れた部分は別パーツを作ってかませようと思ったが、煙を吐く部分がすぐそばに配置されているため、熱に弱いパーツを挟めないと判明。さらに熱部分から離すためか外装が非常に薄く、ネジをつける場所もない。そもそも煙を出すユニットはオイル・タンクの周囲に電極をつないだ金属パーツが巻いてあり、これでオイルを煙にする訳であり、ストレートに温度が上がる部分だから、迂闊な物は使えない。
 また車輪なども、オイルの影響で割れかかっていて、車軸から簡単に外れる。本来こういうパーツはオイルに強いABSでないといけないのだが、普通のプラスチックなので、いずれは長持ちはしない運命なのである。
 修理は思いの外大変そうだ。というより、メインフレームもあちこち割れかかっているから、修復するのはかなり難しそうだ。来週ダメだったら諦めよう。

 ところでまこさんのところに書き込みがあった銀座のPROGBARについて、そこのホームページ・アドレスが載っていた。場所は資生堂の裏手あたりで、東京に行ってもほとんど寄り付かないエリアだが、いつか行く事がある、かな?
 ちなみに料金は、場所を考えると安いようだ。

 こうして今日は特に何もしていないのに、あっという間に一日が終わるのだった。


2004年01月24日(土) ミニミニ・バンバン

 ようやく「ミニミニ大作戦」のDVDを買ってくる。もちろん1969年公開版である。2003年版は公開時に観たが、まあ特に急いで買う事もないだろう。
 ただ朝一番で店に行くと、予想通り2003年のリメイク版は大量に置いてあったが、オリジナル版は3枚しかなく、しかもこの3枚があっという間に2枚持っていかれたのである。という訳で、残りの1枚をあわてて買ってしまったのであった。
 こんなイナカでもこれを待っていたファンが、そんなにいたのだろうか。まあ一昨年からさんざん発売延期のアナウンスを聞かされていたから、判らないでもないが、間違って買った訳じゃないだろうな。

 まあ中身については散々言われているし、あの時代の映画の良さが見事に出ているから、現在の若い人でもそう退屈はしないだろうが、やはりカーチェイスは現在の派手なのに見慣れていると物足りないかもしれない。
 もちろん現在の目で見てしまうとそれは仕方がないのだが、当時は非常にユニークなアクションだった訳で、その後のカーチェイスの基本パターンをひとつ確立したという事では、やはり名作なのである。

 もちろん脚本がしっかりしているし、低予算なりに真面目に撮られているから、多少の無理はあるが破綻はしていない。ラストは犯罪物としてはああせざるを得ない部分がある訳で、これは仕方がないのである。
 だからこそ犯罪が割に合うと言い切った「ゲッタウェイ」は名作なのだが、私に言わせるとあれはペキンパーの撮った恋愛映画なので、ハッピーエンドは当然なのだ。

 ところでこのオリジナルの「ミニミニ大作戦」は、低予算というだけあってカットしたシーンはほとんどないのだが、ただひとつカーチェイスでカットされたシーンが 今回のソフト化にあたり特典映像として入っている。
 これはミニ3台とパトカー3台のワン・シーンなのだが、なんとオーケストラの前で踊っているかのようなシーンなのである。しかも曲が「美しく青きドナウ」である。
 このワン・シーンだけ観ると実に楽しいのだが、実際の流れの中では浮いてしまうのでカットしたという。まあこれは正しい判断だろう。あの流れでは明らかに余計である。
 現在は、ラストに迷ってDVDに二種類の結末を入れるなんて本当に呆れる事を平気で行う監督(製作側か?)も多い中、あの当時はソフトに特典映像を入れるどころか、ソフトすら販売されていない時代であり、それでこういう判断をしたというのは、素晴らしい事だと思う。やはり緊張感が現在とは段違いなのである。ラストの責任は監督の物だった時代なのだ。
 そういう意味で、初公開時の「ブレードランナー」は駄作であり、「最終版」をもってあれは名作といえる出来なのである。

 そして帰り際、ざっと棚を見たら「リベリオン」がベストセラーのコーナーに置いてあった。ウソか本当か判らないが、ジワジワと売れているのであれば、それは喜ばしい。あの監督には、とにかく何か次の作品を作ってもらいたいものである。

 帰宅後、新譜情報をチェックしていたら、「俺がハマーだ!」のコンプリートボックスが出るという。うーむ、欲しいなぁ。これは本当にバカバカしくて笑えるのである。主人公は刑事なのだが、「動くなよ〜、はずれるから」というセリフからも、どういう話か想像がつこうというものだ。
 このハマーは、ダーティ・ハリーをもっと凶暴にしたようなキャラであるが、第一シーズンのラストはテレビ史上に輝くバカバカしさである。こういうオチはもう誰もマネは出来ないだろう。

 夕方になって、ニュースを読んでいたら、ヘルムート・ニュートンが自動車事故で死去したそうだ。83歳で壁に激突というのも、なんだかなぁという感じではある。
 いずれこの人の撮った写真というのは、好き嫌いはあっても非常にユニークな事は万人が認めるところだ。私も見ていて、そのユニークさには圧倒された。
 まあ最近のカメラマンの写真というのも、見ていて「なるほどなぁ」とか「こう撮れば良かったのか」とか、とにかく感心するものが以前より増えたように感じる程に、明らかに写真の質が変わってきたのだが、そういうきっかけを作った作家の一人と言える。

 夜は子どんぐりと、NHK総合のからくり人形の特集を見る。
 しかし相変わらず総合は演出がヘタだ。もっとカラクリ人形を見せる事に重点を置くべきで、頭の悪そうな芸能人など出す必要はない。彼らのコメントも、的外れも甚だしく役には立たない。この部分は無駄金であり、我々視聴者から取った金を浪費しているだけだ。
 そもそも、からくり人形は日本が世界に誇れる数少ない文化アイテムなのである。こんな半端な放送ではなく、教育で二時間くらいの特集を組んで、しっかりとドキュメンタリー・タッチで見せるべきものなのである。実にもったいない。

 思うにNHKの放送料金は、総合と教育を分けるべきなのではないだろうか。もちろん現状では教育にしか払いたくないが。


2004年01月23日(金) 新年会

 今日は会社の新年会である。
 まあ皆飲んだり食べたりするのは、こちらとしてもセッティングした甲斐があるというもので、ほほえましいのであった。
 だが、中にはやたらと賤しい奴もいるから困り者だ。まあ大人数がいれば仕方のない事だが、こういう席で賤しい人間性を出すというのも、どうかと思う。こういうのが本当の意味の「イナカ者」であり、これは住んでいる場所や出自は関係ないのである。やはり多少は見栄を張るという事を覚えた方がいいのではないだろうか。

 あと余興で地元のマジシャンを使ったのだが、率直に言って今ひとつであった。
 元々この辺にはマジシャンズ・クラブがないので、仕方がないのだが、やはりこなれていないというか、どうしても演出が悪いのだ。
 しょせんこういう宴会でやる手品など、観客がいい加減酔っているのだし、プロのマジシャンではないのだから限界があるとは思うが、もう少し演出を考えればもう少し楽しいものになるはずなのだ。なんだか個々の手品を見せているだけという感じで、トータルバランスがどうにも悪いのである。

 そしてこれが一番問題なのだが、あの程度のネタでは、私など仕掛けが判っているし、多分そういう人もそこそこいたと思う。だからこそ演出が大事なのである。
 小学生相手のネタというのもあり、これは見ていて寒いのだ。

 外も寒いし…。なにせ車のウオッシャー液を出すと、そのまま凍ってしまう位である。


2004年01月22日(木) この冬一番の寒さ?

 そう言えば昨日は「バジリスク」の3巻目を買った。まあ原作がそうだからなのだが、実に惜しげもなくキャラが死んでいく。今の漫画家では、逆立ちしてもこんなストーリーは作れまい。
 密かに思っているのだが、実は「ワイルド7」も作者は当初、こういう展開を望んでいたのではないだろうか。「忍法十番勝負」なんて漫画もあった時代なんだし。山田風太郎は当時の漫画家にも絶大な影響を与えたのではないだろうか。

 そしてこの時ついでに講談社新書の「化学兵器犯罪」も買ったのである。同じ新書で核兵器のもあったが、一緒に買うのもあまりだろうと思い、留まったのであった。
 そしたら今日はなかったぞ。誰が買ったんだろう。

 そんな今日は寒い一日であった。まあ最高気温が1度位だから寒くて当たり前か。
 その寒い中、「映画秘宝」を買う。
 特集が2003年のベストという事だが、「リベリオン」がそこそこ評価されているようで、少しだけうれしい。でも映画公開時の題名が「リベリオン」だったのに、現在売っているソフトが「リベリオン−反逆者−」になってるのは、何故なんだ。今ひとつ納得できないぞ。そもそも原題からして違うけど(EQUILIBRIUMなんだな、これが)。

 しかし新作情報に「サブウェイ・パニック」が載っているのには驚いた。全然知らなかったではないか。とりあえず今度の休みにでも探しに行かなくては。
 これは買えたらLDを捨ててもいいかもしれない。このLDは中古でようやく手に入れた物だが、盤の状況が悪く読み取りエラーばかりなのである。私が持っているLDの中でも「ナイトホークス」に次ぐ悪さである。それ以外のLDは別に問題がないのだが…。

 そしてついでに「ミニミニ大作戦(1969年版)」も捜さなくては。リメイク版は映画館で見たから、別に買わなくてもいいのだが、やはりオリジナル版のチープさがたまらないし、ラストも本当にバカバカしいのだ。そういう全てを考慮しても楽しい作品なのである。

 ところで映画秘宝を買った時、そばにあった「航空情報」の表紙が真っ白であった。これはこれでなかなか趣があるが、どうしたというのだろう。編集長でも変わったか?

 さて、明日は会社の新年会であるが、出張者などが多く、最終的に75名となった。
 しかし明日は天気が悪い上に寒いのだという。なんだか面倒くさくなってしまったなぁ。親睦会だから行かなきゃならないんだが…。
 その親睦会だが、そろそろ来年度のスタッフを決めないといけないのに、実は候補があまりいないのである。有望な人がいたが断られたし、変な人に頼むのも嫌だ。別に私がまたまたやってもいいが、だとすると変な奴はもっと選びたくない。
 そもそも親睦会の活動に文句をつけるような上司もいるらしいし、そのくせ何も活動しないと怒るという、実に人間とは不思議な生き物である。単なる自己中心的条件反射とも言うが…。さてどうしようかねぇ。
 だが実は私としては一度親睦会という物を解散してもいいと思っているのだ。忘年会などは「ピンポイント親睦会」を都度結成すれば、それで用が足りるのである。

 という案を出した事があるが、労働組合がない会社なので、役所に提出する代表社員に親睦会が必要らしい。だったら上で勝手に決めてもいいのではないかとも思うがなぁ…。


2004年01月21日(水) 色々な才能

とある会話。

「おい、この辺に押井作品をかける小屋はないか? 暗い過去を秘めた監督が撮った作品を観に、哀しい男たちが一時の温もりを求めてやってくる、そんな映画館だ」
「お客さん、ご存知なかったんスか? 押井作品は昨年末から公然化されたんスよ」
「なにィ?」
「ディスコミュニケーションを求める若者が深夜集う不穏な作品。また、その監督が暗い過去を秘めがちであるなど、両側面から考察の結果、公序良俗に従わせるってことで。ま、潜在的には相当な反対勢力があったんでしょうが、なにせ、押井作品に群がるような人間には連帯の可能性なんざ、これっぽっちもありゃアしませんからねぇ。『オタクによる押井作品アクセス禁止条例』、通称『オタ・禁・法』」
「オタ禁法……? じゃあ、絶版本も」
「無論、復刊されますゥ」
「『ダロス』や『迷宮物件』は…」
「来月DVD化」
「なぜだ!」
「だァから! 健全になっちまったんですよォ」

 いやあ、これは笑った。うっかり会社で見てしまい、実に危なかった。
 本当はこの後も別のネタになって続くのだが、相当にコアな押井ファンじゃないと判らないと思われるのでカットした。ちなみにここまでの元ネタは、もちろん「紅い眼鏡」であり、多分判らない人の方が多いと思われるネタではある。
 なにせこの映画の公開時、押井ファンは全国に二千人しかいないと言われたものだ。つまり最初のLDがそれ位しか売れなかったという事なのだろう。

 それはともかく、上記のネタは、某押井ファンサイトの掲示板に載っていたのだが、これを書いた「桃色の悪魔」氏とはどういう人なのだろう。かなりコアなファンなのは間違いないが、ネタの使い方が非常にうまい上に、言っている事が極めて正論なのである(プロじゃないのか?)。
 このファンサイトは、管理人も含めて考え方が非常に偏った人ばかりではあるが、その中においては「まともさ」で一際目立つ人物である。書き込みの感じでは、年齢的には私とそう違わないという気がするし、なかなか目を離せない。
 これで管理人がまともなら、本当にいいサイトなのだが…。
 結局ここの管理人も、狭い範囲でのマニアなのである。守備範囲が狭すぎるのだ。押井ファンを名乗るなら、色々と勉強するべきだろうに。情報量は膨大なので、非常に惜しまれるのだが…。

 話は変わって。
 親会社が会社更生法適用となった「花やしき」だが、ここのホームページはなかなか凄い。
 見ていて楽しさと脱力感が同居する見事な出来だ。須藤真澄チックと言ってもいいかもしれない。構成はしっかりしているだけに、なおさら内容の不可思議さが目立つのである。

 しかし世の中の企業のHPというのは、なぜあんなにつまらないのだろう。
 いや、理由は明確だ。目的がはっきりしないままに製作しているからだし、製作者の自己満足で終わっているからだ。 
 HP製作にはある種の才能が必要なのであり、見栄えや軽さを重視するあまり、中身がないHPを作っていたりするのが、大方の企業のHPなのだ(ここでいう中身とは、もちろん情報の質もあるが、文章能力の有無も含まれる)。そういう悪いサンプルは、見渡せばいくらでも見つかると思う。
 結局、何が目的かがはっきりしていないまま作ってしまい、仕事にも遊びにも役に立たないのであれば、見捨てられるのは当然であろう。

 実は私の会社のHPも、そんな気配が濃厚だが…。


2004年01月20日(火) ASIMOが来たりて

 今日は昨夜少しだけ積もった雪が溶けかかって、もう道路はメチャクチャである。
 そして夕方になると急激に気温が下がり始め、がちがちに凍ってしまった。暖気に10分ほどかかってしまったなんて、初めての事だし、走れば走ったで車があっさりと滑ってしまう。
 明日の朝はどうなっているのやら。

 そんな悪条件の中、子どんぐりとどんぐり2号はASIMOを見に行ってきたのである。
 これは青森県内の某みちのく銀行がレンタルし、各支店を回っているのである。ここは昨日と今日だけイベントをやったのだが、16時からなので、私は行ける訳がない。
 まあ直接触れないようにして、動きもかなり制限していたようだが、子どんぐりにしてみれは、めったにないチャンスである。歩く姿を直接見られたのは、なかなか貴重な体験と言えるだろう。

 しかし私も見に行きたかったぞ。あれだけの機械なのだから、その作動音を聞きたいではないか。どうも油圧部分は少ないらしいが、ギアの作動音は非常に興味があるところだ。
 そもそもなぜ16時からなんだ。夜、大人を対象にしたイベントを組めばいいのに、どうにももったいない。一応月末までいるというのだが、飾っているだけでは意味がない。ASIMOは歩いてなんぼ、なのである。かざっているだけなら、ぬいぐるみとなんら変わりはないではないか。銀行側は判っているのかなぁ…。
 明日にでもうちの会社担当の人に電話して、歩く姿を見られないのか確認してみよう。

 さて。
 聞くところによると、押井の「イノセンス」の宣伝方法が、どうもおかしいという。完全にOL相手になっているらしい。どうした鈴木、気でもふれたか?
 押井がここまで来られたのも、我々初期からのコアなファンが、せっせと映画館に行き、出るソフトは買い、本もひたすら買い続けてきたからだという自負がある。わが身を削ってパックアップしてきたのだ。
 それがいきなり、「あんたら、いらんもんね〜」である。もちろん押井自身はそうは考えないだろうし、そもそも彼自身がマニアな人種であり、今さら普通の格好など出来ないタイプなのである。だが彼はまたプロでもある。売るための方針が決まれば、当面それには従うのだ。もちろんいつものパターンなら、後から内幕を暴露して楽しませてくれはするのだが。
 いずれにせよ、今までバックアップしてきた人種を急に切る事はなかろう。これではいざ公開となった時、一般人の意見は、次々と叩かれるようになる可能性がある。
 いくら寛容なファンでも、自尊心というものがあるのだ。

 しかしこれに関する某氏のコラムの結末には笑った。
 曰く「女子供に押井作品が判ってたまるか。男でも寝ちゃうのに」である。少なくとも実写作品に関しては、ある程度頷ける。
 ただし私はまた「紅い眼鏡」が大好きでもある。これ以後明確に「押井監督作品」にハマっていったきっかけなのである。何度見ても寝る事はないんだな、これが。


2004年01月19日(月) つまらない本と出来事

 ようやく「ペトロシアンの方程式」を読了。
 予想外につまらなかった。ストーリーの展開事態は普通の冒険小説なのだが、いかんせん肝心の科学部分がどうにも面白くない。いかにもトンデモという感じでワクワクする興奮が全く得られないのである。そもそも説明があまりに中途半端であり、ネットで調べたりしたがうまく理解できない。結局擬似SFにすらなっていないのである。これでは主人公が何故逃げなければならないのか、どうも良く判らなくなってしまう。
 またストーリー自体も、かなりご都合主義である。まあ多かれ少なかれ、この手の小説はある程度ご都合主義的展開になるのは仕方がないのだが、主人公の助手として動く女性が、あまりにスーパーウーマンである。ここぞという時に見事な活躍をする。これではダーク・ピットと変わらない。
 これなら単純な冒険小説にした方が楽しめただろう。なまじ謎のスーパー・エネルギーというテーマがあって、それが面白くないために損をしている。

 ところで。
 静岡県伊東市の成人式で暴れた奴らが市長に謝罪しにきたというが、市長は刑事告訴を考えているという。これは当然だろう。法的責任というものを理解させるためには仕方がない。
 極論を言えば、殺人を犯して謝ってもそれで済む問題ではないのと同じである。
 よく暴走族上がりが、「今まで迷惑をかけたが卒業する」なんて戯けた事を言うが、冗談ではない。彼らによってどれだけ社会が迷惑を被ったのか、そもそも誰に迷惑をかけたのか、まるで理解できていない。今回のはそれと同じで、他の大多数の新成人にとって、甚だ不愉快にさせた迷惑な奴らであり、これは一生忘れられない出来事なのである。根本的に暴れた奴等は謝る相手を間違っている。
 なまじ、暴れた奴等が謝りに来て市側がそれを受け入れ美談にしてしまったという事が、去年だったかにあったので、そういう自分勝手な連中は世の中を甘く見ているのである。暴れるにも責任がついてまわるという事を理解させる、いい機会だろう。

 でもそういう自分勝手な成人が出てくる背景の一端には、教師の質の問題もある。
 大阪府は2年半にわたって勤務中に飲酒していた教師を懲戒免職にしたのだが(随分と悠長だ)、当の本人は「酒好きの自分にとってビールは酒でなく酔わない。飲酒後に授業はしていない」と発言し処分に不服を示しているという。こいつは50歳なのだそうだ。
 呆れて物が言えないとはこの事だ。こういう教師を見た生徒がどうなるか、想像もつかないらしい。まさに自分勝手である。
 そもそもヨッパライは皆同じ事を言うが、特に飲酒運転をした犯罪者もそうだ。酒を飲んでも酔わないなどと腐った思考回路をしているだけで、もう教師の資格はないのである。
 そういう人間がいつまでも教師をしていられる国って、平和だねぇ。


2004年01月18日(日) テレビ界の現状?

 ここの日記は一応容量制限があるので、ホームページの「備忘録」に過去ログを収納し、「エンピツ」に載っている古いのを少しずつ削除している。
 その途中、2002/04/01のエイプリル・フール・ネタに関した部分を読んだのだが、これがなんと「シベリア超特急の9部構想発表」というのであった。もちろん当時はただの戯言であって、誰も実現するとは考えてもいなかったから(「スターウォーズ30・フォースはつらいよ、ルーク銀河望郷篇」とかね)冗談になったのだが、今となってはこれが現実になりそうである。なんだか恐ろしいぞ。
 そのうち寅さんシリーズを抜いて、ギネスに載ったりして…。

 さて、今日からテレビで「砂の器」をやるらしい。
 それはいいのだが、犯人の動機はどうするつもりなのだろう。私の興味はそれに尽きる。いや、それだけなのであまり見る気がしないのも事実なのだが。
 そもそも昨年、九州のホテルが元であれだけ世間で騒ぎになった過去の病気である。軟弱なテレビ界がそのまま作るとは思えないし、事実テレビ局側も「原作とは異なる動機にする」と明言しているのだが、よほどアクロバティックな事をやらない限り、映画の「砂の器」に遥かに及ばない作品になるだけだ。本当にどうするつもりなのだろう。

 まあ昨今のテレビ界は、マンガだの小説だのと過去様々なジャンルで評価を得た物をリメイクしているのが多いのだが、一向に名作や傑作が出てこない。一体何をやっているんだか。
 そもそも映画界では、リメイク流行りは映画界の能力不足という事になっている。つまりテレビ界もまったく同じ状態に陥っている訳だ。
 大体リメイクするにも、「なんで今さらこれを?」という物だとどうしようもない。どうせやるならとんでもない物でやって欲しいものだ。

 実際問題として、例えば「怪奇大作戦」なんかはテーマも色々と現代に合わせたものが作れるし、恐らくそれなりの作品が完成するはずなのだ。実は現代こそ意外と作りやすい作品なのである。つまり元々が少し頭をひねればいくらでもテーマが出てくる作品で、そのくらい時代を先取りしていた事になる。後は脚本家の腕次第か。
 ただしこれ、絶対に円谷プロの介入は避けなければならない。版権は仕方がないが、実際の製作に口を出させてはいけない。なにせ現在の円谷プロは、クリエイティヴな存在ではないのである。何かを創造するだけの能力は皆無である。間違った意味での子供向けがせいぜいだ。
 過去の版権で辛うじて生きているだけなのだが、その過去の遺産だって、現在の彼らが作ったものではない。過去の偉人が創造したものなのに、それすら認められないほど、円谷プロは腐ってしまっているのが現実だ。
 なまじ版権で食べていけるだけに、困るのだ。だから私は円谷の版権が付いているものは買わないようにしている。ただし出来のいい物は買ってしまうから、なるべく、ではあるが。


2004年01月17日(土) スネークマンショーは再評価されるか

 午前中はTVブースターを探してあちこち巡り歩く。
 油断していたが、実はほとんどのブースターがデジタル対応になっており、価格が異様に高くなっている。しかもどの店に行っても同じ物しか置いていない。だから高すぎなんだってば。
 そして最終的にまあまあの物があったが、それでも予定より少し高い上に、アンテナ線は直接結線するタイプである。これは大変だ(私は別に苦労しないが、一般的な人には大変だと思う)。とにかくブースターの問題点は、接続したからキレイに映るという保証がない点なのだが、それでも試してみなければならないのだから、厄介なのである。
 しかし隣に置いてあった卓上テレビアンテナを見てみると、随分とおしゃれになったものだと思う。これなら違和感なく置けるというものだ。そういう部分ではいい時代になっていると言えるだろう。

 午後は郊外のショッピングセンターへ。
 ようやく「フォトテクニック」を買えた。
 今回のはストロボ用の紙製デフューザーが付録なのである。まあ作ろうと思えば作れるのだが、せっかく簡単に作れるのだから、ものは試しである。実際これを装着すると、色々と微調整が必要になるのだが、とにかく使ってみない事にはどうにもピンとこないのである。
 しかし内容もそろそろデジカメ(この言葉は三洋電機の登録商標なのだそうだ)一辺倒になりつつある。欲しいとは思うが、やはりまだまだ高いと思う。もちろん一眼レフタイプがあの内容でこの価格というのは安いのだが、写真というクオリティの問題を考えるとちょっと抵抗がある。現在のEOS-1Dの内容まで進歩して20万なら、納得できるというところか。
 EOS kiss Digitalがそろそろ10万程度になっているらしいが、それならEOS-7を買うよなぁ。

 あと紙ジャケはなくなり、プラになっていたが「スネークマンショー海賊盤」を買う。確か以前カセットテープ盤を持っていたのだが、行方不明になって久しい。誰かに貸したのかも知れないし、どこかに埋まっているのかも知れない。いずれどこかから出てきても、キレイに再生できる状態かどうか保証の限りではないから、これはまあ仕方がないのである。
 そして聞いていると、ほとんどは覚えていたが、覚えのないネタもあった。変だと思ったらボーナストラックである。やはりボーナストラックというのは、オリジナルを聞いた人にとっては、なかなか厄介な存在と言えるだろう。まあスネークマンショーのボートラなら喜ばしいのではあるが、音楽だとそうもいかないのが実情だ。
 そもそも音楽のボートラというのは、出来そこないだとか、アルバムの流れに沿わないというのがほとんどなのである。

 それはともかくスネークマンショーはYMOの「増殖」に入っているのが傑作だが、その後に出た「スネークマンショー」がやはり最高であろう。どれか一枚というなら、これを勧めておく。とにかく音楽との融合という点からみても傑作である。いずれ「スネークマンショー」と「増殖」を聞けば、スネークマンショーの60%は理解できると言えるだろう。
 まあ残りの40%は、「死ぬのは嫌だ、怖い。戦争反対」と「ピテカントロプスの逆襲」を聞いても理解は出来ないと思われる。これはラジオでの番組だったという事が非常に大きなファクターなのであり、その事が現在では理解の妨げにもなっている。結局同時代性という、ある意味嫌な要素が入り込んでしまうのである。

 ところで。
 「紅い追跡」が載っているので相変わらず「エース特濃」を買っている。買ってはいるが本当に読むところが無い。本当に文字通り無いのである。
 そして次号は押井特集という事で、「売切必至」なのだそうだ。つまり次号の印刷部数は極端に少なくなるという事で、それは次号で終わりだと言う事を暗に示唆している訳である。
 まああの内容では売れないのも判るが、創刊号から売れない予感がした雑誌というのも珍しい。


2004年01月16日(金) 風がないと過ごしやすい

 気温は昨日と変わらないのだが、風がないだけで、えらく寒さが違う。ちょっと暖かくさえ感じてしまう。気温はマイナス4度位なのだが…。

 昨日書くのを忘れていたが、巽さんのゼミの機関紙「Panic Americana」が朝日新聞に取り上げられていた。おかげでゼミには注文が殺到しているという。確かに他の機関紙にはないユニークな視点からまとめられているようなので、知られれば売れるであろう事は容易に想像がつく。

 でも昨日の芥川賞騒ぎのように、普段文学に興味がないと思われる人が話題になったから買うというのは、実に不思議な行為だと常々思っている。本来売れるべき物が何かのきっかけで売れるのと、とうてい売れるはずがない物が話題性だけで売れるのとでは、意味合いが全く違うと思うのだが。もっとも出版社にしてみればどちらも同じなのであろう。
 おかげで直木賞の京極氏受賞がかすんでしまったではないか。

 帰宅したらあかいメガネさんから荷物が届いていた。
 見つけてもらった浴玩の707ジュニア、しかも1号と2号である。とても嬉しい。おまけで1/6のファミコン・モデルも入っていた。これもまた良く出来ていて、子どんぐりがしばし遊んでいた。
 しかしこうなると、レア・アイテムの超小型水中モーターも欲しいと思ってしまう。これでお風呂で遊べたら、さぞかし楽しい事だろう。やはりこうしてみると、出来のいい食玩で癒されるのは確かだ。

 しかしあかいメガネさんといい、センデロさんといい、包み方が丁寧である。これは是非とも見習わなければならないと思うのだが、どうも難しい。やはり器用さも必要だが、それよりもきちんとした性格がものをいうのだろうと思ってしまう。

 等とお気楽極楽な日々を送っている訳だが、明日はうしくんがセンター試験だという。是非とも頑張って受かって欲しいものだ。と言ってもこれは一次試験のようなものらしいからまだまだ大変なのだが、とりあえず入り口は突破しなければ次はないのである。
 しかし私はセンター試験どころか、共通一次試験というのも知らない世代なので、こうころころ試験制度が変わると、まったくついていけないのである。こうしていつの時代でも、受験生は振り回されているんだなぁ。特に日本は…。

 今日の眼から鱗。
 今朝は道路公団の考え方というのを聞き、非常に驚いてしまった。つまり金を借りて作った道路はその金と等価だから価値は全く同じであり、単に金が物に変わっただけなので、それは借金ではないのだという。
 なるほど。彼らには借金どころか減価償却や損益計算書などの会計感覚も欠落しているらしい。とにかく借金と製品が等価であり続けるという感覚には驚く。減価償却という事を考えなくていいとは、公団とはなんて楽な商売なのだろう。ガキでも運営できそうだ。

 そんな道路公団も株式会社となるのだから、これからが大変だ。旧国鉄もJRになってしばらくは本当に大変だった事からも容易に想像がつくが、とにかく株式会社となったからには、期限を決めた年数で利益を出さなければならないのである。
 だからこれからも道路を作るかどうかなんて議論は、極端に言えばどうでもいい事なのだ。つまり道路公団を株式会社にする事が、小泉政権の目的であり、高速道路の建設の議論は別に関係ないのである。要は利益さえ出れば作れるし、出なければ作れないという、ただそれだけの話になってしまうのだ。

 どうも道路公団にしても自衛隊のイラク派遣にしても、現在のマスコミは本質の議論や報道をすべて避けているとしか思えない。これでは議論どころか、抜本的な問題解決にはならない。一体マスコミは何を考えているのだろう。

 北朝鮮問題問題にしても、本当にきちんと理解して報道しているのかこれまた疑問である。そう言えば竹島騒動で、韓国と日本の関係も改めてクローズップされている。元々両国は仲がいい訳ではなく、結局北朝鮮という共通の問題があるから仕方なく「同盟ごっこ」をしているだけである。
 そもそも北朝鮮が崩壊した場合、一番困るのは韓国であり、もし北朝鮮と韓国がひとつになれば、せっかく築き上げた韓国経済は間違いなく崩壊する。彼らにすれば太陽政策というふざけた事をしなければならない程に、北朝鮮というのは非常に厄介なお荷物なのだ。

 だから今後の北朝鮮の動きを考えて、韓国はもっと日本に歩み寄っていた方がいいと思うのだが…。実は日本の海外へ向けた経済援助というのは、世界でも有数なのである。いずれ朝鮮半島がそれを必要とする時が来るとは思わないのだろうか。
 まあ思わないんだろうなぁ。


2004年01月15日(木) 今日は何の日

 以前の成人の日である。
 まあ最近はアホ二十歳が目立っているから、成人の日など不要なのかも知れないという世論になりつつあるようだが、やはりお偉いさんの晴れの舞台でもあるから、そうそう簡単になくなりはしないだろう。
 だいたいにして、よくここまで育ったと親にすれば嬉しい事なのだが、日本の社会においては、18歳にラインが引かれているのである。つまり現在の20歳というのは、中途半端な年齢なのだ。そういう訳で、現代に成人の日などどういう意味があるのか、私にはよく判らない。
 因みに私は、成人の日の式典には出ていないので、まだ成人ではないのであった。

 会社にて。
 ある人が今年公開された「ソラリス」をレンタルで見たと言っていたので、私は当然の如く「とても判りやすい映画だったでしょう」と聞くと、帰ってきたのは「意味深で良く判らなかった」…。
 あれはタルコフスキーの「惑星ソラリス」を恋愛ヴァージョンに構成し直した、極めて判りやすい映画だと思っていたので、かなり意外な答だった。非常に単純に作ってあると思うのだが。
 しかし良く話を聞くと、感情移入先がケルヴィン博士ではなく、妻であるハリーなのである。なるほどそういう見方もあるのか、と妙に感心してしまった。確かにハリーにしてみれば、今の自分は何物なのかという疑問は付いてまわる。
 でもソラリスの上空という部分は現実で、ハリーも作られたにせよ現実なのであり、「ソラリス」に仮想という概念は存在しない。
 人によってあんなに単純な映画でも解釈が異なるものなのか、と妙に感心した出来事であった。

 そしてクリムゾン
 1/28発売予定のキング・クリムゾンの紙ジャケ・シリーズだが、今回の再現度はとんでもなく素晴らしいのだと言う。とにかく前回の紙ジャケなど話にならないほどらしい。
 なにせ内袋はついている、スクラップ・ブックはついている、日本盤の写真を集めたギャラリー冊子はついているという、もうイタレリ、タミヤ、モノグラムてなもんである。
 とりあえずLP、CD合わせれば全ての公式版は持っているから、やはり今さら全部買うというのも抵抗があるが、それでも欲しいと思ってしまうのであった。
 情報元のKENさんが言っているが、確かにこういう時は新しいファンが羨ましいと思うのも事実である。


2004年01月14日(水) クリスマスは12月25日だってば

 昨夜はついつい「ブルークリスマス」なんかを観てしまった。1987年の東宝映画である。
 これは多分群像劇を狙ったのだろうが、視点が散漫になってしまい、成功したとは言い難い。またテーマも曖昧である。露骨にナチスのシーンを挿入して、結局独裁政権の怖さを表わそうとしたのかも知れないが、結局見終わって、何が言いたいのかよく判らないのである。
 あの時代は終末思想が充満していたのだが、どうもそれだけではなさそうだ。実は本当にラエリアン・ムーヴメントの走りだったのかもしれないと勘ぐりたくもなる。いずれナチスの再来を恐れるのは判るが、ラストの殺戮など、あれではただのテロであり、民衆に恐怖を植付けるという意図からは程遠く、意味が無い。
 でもまあ退屈はしないのが不思議といえば不思議である。

 あと、脇役で結構有名人が出ているのだが、岸田森と天本英世が並んで歩くシーンなど、この映画くらいでしか見られないのではないだろうか。しかも本当にちょっとしか出ない。言ってしまえば特に意味はないという感じでもあるが。
 なんだか無駄に豪華である。

 ちなみに、クリスマスは12月25日なんだが…。ここのところを、この映画は勘違いしていないか?

 それはともかく、会社の人のウチでテレビの映りが良くないというので、夜に様子を見に行く。 
 見てみると、確かに局によってばらつきがあり、一番ひどい局は、本当にしばらく見ていると疲れてしまう。
 なんでも近所に住む友人の話では、季節や昼夜で移りが変化するともいう。こうなると電離層によるEスポの影響が出ている訳なのだが、そこまで影響する地形でもないし周囲に大きな建物がある訳でもない。
 とりあえずブースターを取り付けてみるのが一番良さそうだとは思うが、これで改善するという保証がないところがなかなか辛いのであった。価格にもばらつきがあるしなぁ。


2004年01月13日(火) 静脈で本人と認証

 昨夜の段階で「ペトロシアンの方程式(上)」を読み終わる。ようやく半分であるが、意外と面白くない。
 なんというか話の要部分が今ひとつ面白くないのだ。ストーリーの展開にもやや無理がある。ここまで主人公に都合のいい展開だと、×××は×××なのではないか、と勘ぐってしまう。本当にそうだったら、あまりに安直だから多分違うのだろうが、それはそれでやはり都合がよすぎる。
 やはり巽さんが解説を書いている「南極大陸」から読むべきだったか。

 ところで「スルガ銀行」は、手のひらの静脈を読み取って本人確認する預金口座を、6月から取り扱うそうだ。これは、手のひらにある静脈が形作る模様が、大きさの他は年齢による変化がない事に着目して開発されたらしいが、人体というのも不思議なものである。
 しかし指紋や虹彩よりもメリットが多いのだろうが、パターンが変わらないというのはどうやって実証したのだろう。セキュリテイの問題なのだから、今時統計学的根拠数を調べた、なんてのでもないだろうに。この辺は疑問である。
 いずれ身体的特徴を利用して本人確認する、バイオメトリクスの技術を使った預金は邦銀で初めてだそうだが、スルガ銀行は昔から、常に他の銀行とは違うサービスを行う事で、地銀としては一歩抜きん出ていた。必ず預金者の事を念頭に置いて、サービスを展開しているのである。相変わらず頑張っているという訳だ。
 実は私も「駿河銀行」だった頃に7年ほど利用していたが、特に当時土曜日は休みあるいは14時までという時代に、唯一17時までATMを稼動していたのである。しかも無料である。これは本当に助かったものだ。

 まあ消費者の立場に立ったサービスを行い続ければ、結果は自ずと付いてくるものだ。結果が出ない場合というのは、消費者の立場を理解していない自己満足であるケースがほとんどなのである。
 あと意外と経営者は気づかないが、サービスを提供する側のモチベーションが持続しない環境のため、結果としてサービスの質が低下するケースも多い。
 わがままな消費者の立場に立つというのは、本当は非常に大変な事なのに、経営者がそれに気づかない事がなんと多い事か。きちんと計算されていない過剰なサービス体制は、身を滅ぼすだけなのである。


2004年01月12日(月) どかん、どかーん

 昨日よりは暖かいが、所詮冬なのである。しかし道路は雪が溶けてぐしゃぐしゃ状態なので、これがまた凍ってツルツルになってしまう訳だ。

 子どんぐりがトイザらスに行きたいと言うので午前中出かける。
 しかし行って驚いたのだが、あれほどあったサンダーバード・グッズが見事に姿を消していた。こないだまであったあれだけの量が、本当に一つも無い。これはちょっと感動物である。

 そして近くの書店で「GUN」を立ち読みする。
 くろがねゆう氏のコラムに、モデルガン用火薬についての歴史などが載っているためだが、これだけのために買ってもいいかもしれない。特に最後の方にあった、モデルガンにおける火薬の発火についてのレクチャーは、今となってはかなり貴重な情報でもある。

 そもそも玩具用の火薬は、断層がずれる摩擦で発火するので、打撃による衝撃面積は少ない方が発火しやすいとの事である。だから昔の巻玉火薬は、全面を潰しているのに発火しない事が多かった訳だ。納得である。ただし打撃面積が広いと、音は大きくなるから、あの当時のおもちゃとしては、それを優先したのかもしれない。
 また、安全だと思って針等で火薬をほじくり出そうとして発火する事があったが、これは当然だったという事になる。

 昔から不思議だったのだが、一度不発になると、何度叩いてもなかなか発火しない事が多い。これは不発により断層が圧迫され、断層が動きにくくなるためなのだそうだ。なるほど納得。特に玩具用火薬は発火しやすい範囲内でギリギリまで圧縮されているので、一度不発になると発火しにくくなり、発火しても音が小さかったり、まったく音がしない事もある。これは燃焼速度が遅くなるためらしい。

 これは火薬の開発陣が、開発中に発見したらしいが、火薬表面の打撃面は円形より方形の方が発火しやすいのだという。
 つまりデトネーターの先端は、面積が少なく、かつ円形でない方が良い事になる訳だ。ただしこれは、デトネーター内部のエネルギーを溜める空洞の問題等もあるので、簡単に方形にすればいいという事でもないが、不発のトラブルが続き解決しない時は、考えてみて欲しいという事だった(ただし慎重に。少なくともデトネーターの長さに関しては、絶対に手を加えてはいけないのである)。

 そして最後に、キャップ火薬の間に必ず入っている紙のシートについて。
 これは静電気防止のためにわざわざ挟んであるそうである。つまりモデルガン用の火薬はなるべく簡単に発火するように調整してあるので、プラ同士の摩擦による静電気でも発火する可能性があるのだという。従って保管する時は、必ずキャップとキャップの間に挟んでおかなければならない物なのである。
 ま、ある意味物騒な物ではあるだろう。
 しかし我々(誰だ?)は、知らないうちに経験則から安全な火薬の扱いをしていた事になる訳だ。凄いなぁ。だから指も目も耳も、全部無事なのである。数回は恐ろしい経験もしているが…。

 関係ないが、一行知識掲示板にて。
 『前野良沢がターヘルアナトミアを探しに長崎まで行ったが、見つからなかった。
 江戸に帰った良沢は杉田玄白にそのことを話したら、「この本かな?」と目の前にターヘルアナトミアの現物を出された。

 なんだか、我々も昔は良くこういう事が起きたものである、と懐かしんでみたりする。


2004年01月11日(日) イラクとイーグルと…

 今日も今日とて、えらく寒い。とにかく風が強いので、たかがマイナス3度程度でも寒さ倍増である。その上雪まで少し積もっている。これは少し溶けてすぐ凍るというパターンになるので、がちがちに凍ってしまい、危なくて仕方がない。

 さて、陸自がついにイラクへ派遣される。
 その是非は色々あるが、前日の地方紙の投書で「よりによって陸自を海外に出すとは」という論調のものがあった。どうもその年寄りは、第二次大戦の関東軍のイメージで捕らえているらしい。そもそも関東軍と今回の陸自では、意味合いも姿勢も全然違うのに、そういう誤った考えから意見を述べるのは、良くない事だ。
 そしてそういう意見を新聞に載せるのも、どうかと思う。どうしてそういう時代錯誤、認識錯誤的意見を載せるかな。これではデスクも不勉強だと言わざるをえないし、意図的ならば、世論を誤った方向に導こうという事になりメディアとして不謹慎である。

 なんでも今日は派遣反対の集会もあったようで、『女優の吉永小百合さんが「日本が戦争への道を進むことのないようみんなで声を出しましょう」とメッセージを寄せ』たというが、本質が判って反対しているのだろうか。なんだか雰囲気で動いているようで、どうにも心許ない。結局雰囲気で動いてしまうと、逆に戦争推進の気運が高まった時、非常に怖いのだ。
 反対であろうが賛成であろうが、自分の意見の根拠をきちんと持っているならいい。少なくとも自分なりの根拠を、他人に示せる程度の事は出来ないといけないのである。そうでなければ、議論は始まらないのだ。
 もっとも日本は、議論でなく雰囲気で動いてしまう傾向が強いから、いくら自分の意見を持っていても無駄だという可能性もあるが。

 そんな真面目な事と同時に「スペース1999のイーグルはどうしよう」という、超絶的に俗世間な悩みを抱えてしまった。現物が店にあれば、その時点で悩むのだが、今回は本当にこちらには入荷される可能性が低く、ネットでも受け付けているところが少ない。楽天でも数量確認しているという事からして、まず絶望的だ。

 なんて思いながらメールを開いたら、あかいメガネさんから連絡が来ていた。
 昨年捜索を依頼していたジュニア707が想定価格内で入手できたとの事だった。ううっ、嬉しい。正月に富田さんちで現物を見て、予想以上に出来が良かったので、欲しかったのである。
 そしてこの時イーグルの現物も見たらしい。結局金属部分はコンテナだけらしく、あのフレームはプラのようだ。まあ仕方がないか。それでもフレーム部分のクオリティがあれだけ高い物は、少なくともマスプロダクトの製品では今までなかったのである。
 問題は数量と価格で、限定にしなければ多分5000円以下になったのだと思うが、まあ諸事情がある訳だ。

 昨年、エンタープライズ社の次期発売予定はインターセプターだとのアナウンスがあったが、これも日本で出る可能性が高まった訳である。
 待てよ、インターセプターという事は、3機必要なのか?


2004年01月10日(土) イーグルも超合金モデルが出る

 今日も粗仕事…。
 忙しいには忙しいのだが、どうも時間を無駄にしているような気がするのは、何故?

 仕事だとばかりに油断していたら、とんでもない情報が引っかかってきた。
 ミラクルハウス(アオシマ文化教材社の関係会社だ)から、「スペース:1999」に出てくる「イーグル」が発売されるのである。
 1/72スケールで全長は約30センチ、材質はダイキャスト及びABS樹脂とあり、写真で見る限り、かなりいい出来だ。調べてみたらそれも当然で、以前ニュースになっていたイギリスはエンタープライズ社の製品なのである。このイーグルにおけるデザイン上の特徴は、モデラーでも製作が難しいパイプ・フレームなのだが、これが異様な程リアルに再現されている。
 予価¥9,880という変な価格で1月中旬発売予定となっており、まだ発売したというアナウンスはない。これは激しく欲しいぞっ。

 という訳でネットで検索したところ、楽天で見かけたので、とりあえず予約をしてみた。ただし予約数が入荷数を上回れば、当然キャンセルとなる。
 心配になって海外のサイトを調べてみたら「Limited to 6000 worldwide」という恐ろしい表示があった。いくら英語に疎い私でも、これは判る。「スペース:1999」の人気があったのは、本家イギリスの他はイタリア等の周辺国と、あとは日本くらいのものなので、ある程度の数は期待できるが、はたしてどれだけ入荷するのか、非常に心配である。もうすぐ発売なので、かなりきわどい勝負になりそうだ。
 そもそも日本の発売では、海外製品のパッケージングを日本仕様に代えた物になるらしく、そうなると数量も初めから決まっている訳で、追加輸入という処置は取らないだろう。まあ最終手段として海外発注という手はあり、これだと70ドル弱で(もちろん手数料などは含んでいない価格だが)、数量的にも余裕がありそうだ。

 そして今回は全体が白のノーマルタイプだけだが、売れれば赤いストライプが入ったレスキュータイプも出すのだろうか。できれば出して欲しいが、非常脱出用ブースター付きコンテナとか核廃棄物回収コンテナとか、そういう付属品も出して欲しいと思ってしまう。
 いや、実際そう思ってしまうほど、出来がいいモデルなのである。

 とか書いていたら、メールが来た。
 「予約殺到で注文打ち切りが間に合いませんでした」だと。しくしく…。念のため輸入元に確認するらしいが、キャンセルになる可能性が高いらしい。
 さて、どうしよう。NODAYAにも予約をかけてみるかな…。


2004年01月09日(金) 今日は天気が良かった

 今日も何人かから年賀状が届いたが、NATZさんからは年賀CDが届く。
 実はこれ、昨年一年に自分が知らない部分でどういう物が出ていたのかのまとめとして、非常に参考になる情報なのである。やはり私も若い頃と違って、最近は情報の入手がヘタになって来たと感じる。というか情報の収集に対しての熱意が弱くなりつつある。
 もちろん後から知って大騒ぎという事も多いから、知らない事を良しとしている訳ではないのである。情報は欲しいが昔のように必死になれる時間が少なくなっているのだ。
 だから他力本願だろうが何だろうが、自分の好みのものを教えてもらえるのは、非常に助かるのである。アクティヴかパッシヴかの違いはあっても、それが自分にとって有効なら、優れた情報に変わりはないのだ。

 しかしNATZさんはしばらくネットで見かけないと思っていたら、体の調子が悪い上に交通事故に遭っていたそうだ。やはり友人関係だけでも体の具合が悪い人が何人かいるし、本当に健康には留意してもらいたいと思う。
 やはり菅田のように、働き盛りという歳で死んでしまっては、残された家族も大変だが、あれだけ人望があると友人のショックだってかなりのものなのである。

 ところで読売オンラインに、1月1日の新聞に掲載された押井と鈴木プロデューサーの対談が再録されている。
 読んでみるとなかなか面白く(というか押井が日頃言っている事が多いが)、それについて書くだけで一日分の日記が埋まってしまうくらいなので、割愛するが、その中で「なぜ宮崎監督の新作が遅れているのか」が判る部分もあった。
 要は原画を元にセル画のベースとなる絵を書く動画スタッフが、宮崎の要望どおりに登場人物の気分や感情を描けないのである。それでリテイクを出しまくっているのだと容易に想像できる。そしてこれが問題なのは、個人のスキルの問題ではなく、押井が喝破している「今の若い人たちはとっくにそうなっている」という点なのだ。
 だから鈴木プロデューサーが「『踊る大捜査線』を見た時に本当にびっくりしたんです。登場人物が汗をかかない。これは、感覚を失った若者たちの映画だし、実写の演技もずいぶん変わってきた。」と言っているのは、まさに時代が本質的に変化している証拠なのでもある。
 でも前の「もののけ姫」製作時に宮崎監督もそれに気づいていたはずなのに、なんで今さら、という感じではある。こういう製作進行部分に関しては、押井の方が遥かにプロだ。

 そんな中、テレビのニュースで、アメリカはブッシュ大統領の再選狙いとして、火星への有人飛行計画を推進すると流れていた。再選狙いでも、とにかく大規模な宇宙開発が行われるのは喜ばしい。
 ただ現在のアメリカ人で、宇宙開発を支持する割合はどの程度なのだろうか。アポロ計画だって、いざ月面着陸に成功した途端、一気に熱は冷めてしまったのである。特に「病めるアメリカ」といわれて久しく、下層階級の連中にとっては、宇宙開発など金をドブに捨てているのと同じなのである。
 はたしてブッシュ再選の推進力となり得るのか、お手並み拝見だが、こうなると対立候補は「無駄な宇宙開発は阻止する」というスローガンを掲げそうだなぁ。それはそれで嫌なんだが。

 そして今日、ようやく書店で本を買う。
 「南極大陸(上)(下)」 by キム・S・ロピンスン、「ペトロシアンの方程式(上)(下)」 by ビル・ネイピア、「壜の中のメッセージ」 by 山川健一の、計5冊である。
 本当は上下巻という本は好きではないのだが、今回は色々と面白そうなので、まとめて買ってしまった。いずれ内容については、読み終わったら書いていこう。
 でも「ペトロシアンの方程式」はその上下巻合わせた厚さが、なんと「南極大陸」の上巻一冊とほぼ同じである。そう厚いものではないのだから、一冊にして欲しかった。私は基本的に一冊物が好きなのであり、買う時の基準に「上下巻物はつまらないものが多い」というものがあるのだ。
 今回はどちらも期待しているのだが、はたしてどうなるか。


2004年01月08日(木) 今日は寒いぞ

 今日は朝から荒れ模様で、ほとんど横殴りの雪である。
 昼休みに「南極大陸」を買いに行こうと思っていたのだが、外が南極状態だったので断念してしまった。なんて間がいいんだか悪いんだか。いずれ軟弱である事だよなぁ。
 たしか山川健一の昔のヤツも文庫化されたので、一緒に買おうと思っていたのだが、とりあえず明日以降にしよう。
 しかし夜になっても風は強いままだが…。

 さて、全然期待していない今夏公開予定の劇場版「サンダーバード」だが、これから公開まで前売券を買うとオマケが付いてくるのだが、これが毎月変わるのだという。すると何か、前売りを7枚買えという事なのか。
 そしてその半券を何枚かまとめて応募すると、抽選で何かが当たるらしい(まだ未定だとの事)。なんだか凄まじい戦略ではないか。つまり配給元は尋常の手段ではコケると踏んだのではないだろうか。前売券は、買ってもらった時点で動員数決定なのだから。
 そして多分、これは非常に正しい戦略なのだと思う。もちろん付き合う気はないが。
 ちなみにこれを扱っているのは、現時点で東北地区にはないそうだ。なんだかなぁ、である。イナカであるほど口コミやノベルティが大きく作用するものなのだが、所詮は都会中心の営業展開なのであろう。そういうのはコケるぞ。

 またまたネットのニュース。
 「カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)の研究者たちが、政府のテロ対策機関と協力して、爆破シミュレーターを開発していると発表した。世界で初めて、爆弾による爆破の衝撃を本格的な規模で再現する」という記事を見つけた。
 これはなかなか面白い事になるだろう。つまり近いうちに映画にフィードバックされると思うのだ。アメリカというのは、例えそれが軍事目的の物であれ、使えると判るとどんどん利用するのである。こういうところでは倫理など微塵もないのはさすがであろう。
 はたしてどういう映像になるのやら。

 ところで昨日書いたアトールのネタを他の掲示板で振ったら、意外と「サード・アルバム」の人気が高いことが判明。悪いアルバムではないのだし、これは判るような気はする。
 結局アルバムの好みなんて千差万別なのである。かのビートルズだって「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」を最高傑作と言う人は多いが、私はあくまで「アビイ・ロード」を推す。これが最高傑作だと今でも思っているのだから仕方がない。
 こういうのは理屈ではなく、聞いた時の条件も大きい。結局インプリンティングという奴が作用する事も多いのである。


2004年01月07日(水) アトールなど少々

 今月から、会社で今まで取っていた新聞や雑誌を、かなり購読中止にしている。
 どう考えても情報の先取りが必要なのに、変なところで経費削減だと喜んでいる。そのくせ産経なんかは取り続けているのである。本当にこういう感覚は理解できない。
 やはり形のない情報という物に金を出すのは、嫌なのだろうな。

 そんな会社で、「食玩」を読めないという人がいた。私と同じ位の歳なのだが、やはり興味がないと読めないのだろうか。散々ビジネス雑誌などでも取り上げられているのだから、不思議ではある。

 そしてその食玩だが、そろそろあちこちでコナミの3/8発売分「謎の円盤UFO」(再販分)を受け付けている。
 今回の目玉はエリス中尉のミニスカ・フィギュアなのだが、ネット上に載っていた写真を見ると、結構いい出来である。うーむ、今回は諦めるつもりでいたのだか、ちょっと触手が動くではないか。困ったものだ。
 なまじ前回張り切ってコンプしちゃったからなぁ…。

 そんな事を考えながら、アトールの新譜「大地の囁き」を聴いている。
 前半は昔のアトールを彷彿とさせる部分もあり、まあ悪い出来ではない。少なくとも「オーシャン」よりは純粋に楽しめた。この適度な軽さは「ロック・パズル」の延長線上に位置付けられるだろう。あ、クリスチャン・ベアって、その頃の人だったっけ。
 いずれ現在のアトールとしては、まあ正しい方向にあると言ってもいい。決して傑作にはなりえないが…。

 アトールのアルバムは、セカンドアルバムである「組曲・夢魔」と「サード・アルバム」が有名だが、「ロック・パズル」は当時としては軽めではあったが、その演奏力の高さもあって、なかなか楽しめるアルバムに仕上がっている。「組曲・夢魔」に馴染めなかった人には「ロックパズル」の方が楽しめるかもしれない。
 ちなみに私は「組曲・夢魔」以後ユーロ・ロックにはまったクチで、今でもこれが彼らのベストだと思っているし、実際にこれと「ロック・パズル」はずっと聴き続けている。結局「組曲・夢魔」の良さはその緊張感にある訳で、これは作曲能力よりもむしろ演奏力の高さを表わしていると言える。
 だから油断して聴いてはいけないのであり、ユーロ・プログレの傑作だと言えるのである。

 なんて、好き勝手に書いてるなぁ。


2004年01月06日(火) 本を少々

 仕事がどんどん忙しくなる。
 そして職場では相変わらずバカが多い。最終的に社長の鶴の一声が出るまで、何もしないのである。なんで社長がいちいち指図するまでトラブルを放っておくかね。それで売掛金を回収できないって、当たり前だ。これでは本当に会社も長くないぞ。

 という事で、現実逃避として、帰省先で買ってきた本などを読んでいる。
 まずはマンガで「飛葉2」。
 これはもうワイルド7の外伝ですらないだろう。最近の望月マンガとしては内容的には悪くない、というよりここ数年の作品の中では際立った面白さと言ってもいいのだが、もはや飛葉が主人公である必然性がないし、なによりバイク・アクションがほとんどない(個人的には、あの程度では全くないのと等しいのだが)。これではただの傭兵物となんら変わりはないのである。アクション物としては悪くないだけに、非常に惜しまれる。
 結局、都会を舞台にするストーリーには限界があるという事なのかもしれない。

 続いて「小林宏明のGUN講座」。
 銃器に関しては素人だという筆者が、翻訳の必要から勉強した事柄をまとめた訳だが、どうしてどうして、なかなか良くまとまっている。
 翻訳の同業者からの質問なども載せており、それがまた銃器のいい勉強になる上に英語の勉強にもなる。こういう特殊なジャンルでは、翻訳された言葉が間違って定着する事もあるが、翻訳のプロが原語と一緒に解説する部分などを読むと、長年の疑問が氷解する時もある。
 銃器が好きな人には、へたな図鑑などよりいい参考書として機能する、優れた本であろう。

 「これ、なんですか?スネークマンショー」もいい本だ。
 監修が「桑原茂一2」という形式をとっているだけあり、資料的にも優れているし、なにより読んでいて面白い。また、結構あやふやだった時系列がこれを読む事で再構成されていき、そういう意味では歴史参考書のようでもある。いずれスネークマン・ショーのファンには必携の書だ。CDとともに手元に置くべきだろう。
 しかし一昨年、3巻まで発売されて直後に回収騒ぎとなった全10巻からなる予定だったスネークマン・ショーのCDは、本当に世の中に出して欲しかった(某ルートにより聞く事ができたのは、本当にラッキーだった)。様々なトラブルがあったと言うが、さすがにその辺の事情は書かれていないのが残念である。
 いずれスネークマン・ショーは日本のモンティ・パイソン、というかある形式の中でいかに意表をつくかという意味では、彼らを超えた存在だったと言えるだろう。

 「近くへ行きたい」もようやく読めた訳だ。
 これは渋谷に住む唐沢俊一氏が都内のあちこちを回るという話だが、やはり目のつけどころが違う。例えば中野ブロードウェイの描写は、まさに魔窟であるという事を強調しているのだが、オタクの巣窟という見方はしていないのだ。つまり人がいない所も多いのであり、あくまでここを謎の生活空間として捉えているのである。
 この描写の仕方は非常に共感できる。私も東京に行くとあちこち回るが、街中といえども人がほとんど存在しない空間があり、こういう所があるから東京は面白いと感じてしまうのだ。
 やはり彼も地方出身だからこそ、こういう見方ができるのかもしれない。

 こうして、今回は意外と本の当たりが良かったと満足しているのであった。


2004年01月05日(月) お仕事、粗仕事…

 短い休みも終わり、今日から粗仕事、粗仕事…。
 朝から忙しいので、社長訓話なんてのは聞かずにパタパタとしていた。まあ聞いたところでその内容のなさに頭に来るだけだから、別にいいのである(やる事が10年遅いのだよ)。

 それはともかく、4日以上ネットから離れていると、リカバリーも大変である。結局いつも見ている掲示板の書き込み量が多いので、それをざっと見るだけでも一仕事である。まあ無理しても仕方がないので、本当に大雑把に見るだけでよしとしなければならないのが現実というものだ。
 そしてそんな時に限って、色々と面白いニュースが引っかかってしまい、ますますはかどらなくなってしまうのは、百科事典時代からの伝統か。

 例えば、発光ダイオードの照射でキズの治りが早くなったり、網膜の損傷がある程度回復するという記事があると、つい読んでしまう。このへんさすがはワイアードであり、面白い。
 そもそも研究者も「何故そうなるのかさっぱり判らない」と正直なところが、なんとなく本当っぽいのだが、現実に携帯型のLED照射器『ワープ10』(もちろんスタートレックからのイメージだ)という機械で、全快までの時間短縮が認められているというあたり、なんとなく楽しいネタではないか。

 かと思えば、「テレポーテーション実用化へ向けた実験」などという、いかにもSFファンが喜びそうな記事もある。
 こちらはある物質の量子粒子が全く同じ特性を持っていれば、本質的には同じものだと言うところから、「ある物体を形成している量子粒子の特性を別の粒子群で再現すれば、元の物体と寸分も違わない複製ができる」という、言われて見れば確かにそうかも、という内容である。

 ただし今回の実験がユニークなのは「物体を転送するのに必要なのは、粒子の特性に関する情報だけであり、粒子そのものは必要ない」という点だ。
 当然これだとオリジナルと複製の両方が存在してしまうから、実用化しても生物の転送には問題があるが(クローン騒ぎと同じだ)、少なくとも物質なら何かと便利ではある。それこそ物の転送だけを考えれば、「どこでもドア」が存在するのと同じ事だ。まあ生物が無理なら、テレポーテーションとは言いにくいが、ある程度の研究成果が出れば、かなりワクワクする内容である事は確かだろう。

 今のところこういう実験は、正しいのかトンデモなのかは不明だが、少なくとも現段階ではなんとなく納得できるレベルなので、興味が湧く内容なのは事実である。
 こういう記事が簡単に読めるというのは、ネット時代の利点だとつくづく思う。


2004年01月04日(日) 現実への帰還

 帰省移動日。いよいよ本拠へ帰還である。
 途中、安比近辺はさすがに吹雪いていた。除雪車も出ていて渋滞となり、国道を走った方が速いくらいだ。

 なにはともあれ、無事に帰還したのであった。車は塩で真っ白になったが。
 いつも思うが、高速道路では塩を撒き過ぎである。塊が車に当たる音がする位だし、車体が真っ白になるようでは、利用者としては困るではないか。車体下部は簡単に洗えないし、洗ったところで焼きついた塩は取れないのである。あとはあちこち錆びるだけなのだが、一体誰が保証するというのだ。プンプン。
 帰宅してから洗車場に行き、3回にわたって車を洗ったが、まあ車体下部の塩は簡単に取れないし、気休めでしかないのではあるが。

 そして例年どおり、アパートは冷え切っており、寒い。ストーブをたいても13度からなかなか上がらない。これでも例年よりはマシなのであるが、やはり寒いものは寒いのである。
 はたして今日中に20度まで上がるだろうか。ストーブをつけて3時間経過しても、まだ息が白いのであった…。

 そして風呂も、43度のお湯を入れたがみるみる40度まで下がり、子どんぐりが入った後は38度である。まだまだ下がりそうで、追い炊きが出来ない風呂は、北国では不便な事この上ない。
 結局部屋も寒いままなのであった。


2004年01月03日(土) だんだん寒くなる

 気温が少し低めのようで、少し寒い。冬だから当たり前か。

 午前中は町中へ出る。
 本屋で、ずっと探していた「小林宏明のGUN講座」を見つけ、購入。翻訳家の目から見た銃に関する解説書であり、なかなか面白い内容である。
 そしてちょっと面白そうだったので早瀬重希の「アクション・バイブル」も買ってみた。これはスタントマンとしてアクションをする上での参考書である。ただしある程度の素人向けという内容ではあるが。もちろん医学的バックボーンもあり、少なくとも映画を見る上では参考になる。

 その後、先日撤退した西武の後に出来たLoftに行き、HMVを覗く。どうせたいした物はないと思い、実際そのとおりだったのだが、なぜかバンコのファースト(壷ジャケ)があったので、私以外の誰が買う、という感じで購入。

 その足で新星堂に行くと、アトールの新譜なる物が出ていたので、とりあえず購入。まあクリスチャン・ベアのユニットらしく、本当はヌーベル・ヌーベル・アトールとでも言うべきものらしい。
 この人は3人目のギタリストなのだが、創設時も解散時もいなかった人であり、他のメンバーの了解を取った上でアトールを名乗ったらしく、なんだか我々のESIFCONのようだ。
 帰り際抽選があるというので、どうせティッシュかと思ったら、千円の商品券が当たってしまった。これで一年分の幸運を使い果たしたかもしれない。

 午後は子どんぐりと近くの古墳に再度行く。今日はおじいちゃんおばあちゃんと一緒である。
 昨夜は暗すぎて訳が判らなかったのだが、明るい場所で見るとそれほど大きくは感じない。それでも全長110メートル、高さ6.5メートルの前方後円墳であり、それなりに立派な物ではあるのだ。
 しかし寒い上に雨が降ってきたので、写真を撮って早々に帰るのであった。


2004年01月02日(金) 初売りでも本を買う

 初売りへ出る。
 なんだか例年より車が多いようで、駐車場で1時間近く待ったのは初めてである。
 待っている間に2号と子どんぐりが駅ビルへいき、科学実験の福袋を買う。ここで千円の商品券が当たったとの事。

 その後、例によってジュンク堂で買い物。
 ようやく「飛葉2」を入手。雑誌休刊で中断していた「飛葉」の続きである。
 あとは唐沢俊一の「近くへ行きたい」もやっと現物が見られたので、内容を確認の上購入。
 そして今回最大の拾い物は「これ、なんですか?スネークマンショー」である。一応スネークマンショー・オフィシャルBOOKという事なのだが、監修が「桑原茂一2」という人物である。どうにも謎だが、とにかくスネークマンショーの歴史を知る上では、非常に参考になる本だ。少なくともスネークマンショーが好きな人には必携の書であろう。

 関係ないが、ここのビルは1〜2階が若い娘向けファッションフロアなので、福袋の呼び込みが非常にうるさい。子どんぐりは怯えていた位だ。そしてそれを買った娘達が、会談なんかに座り込んで中をチェックしていたが、非常に見苦しい。やはり書店とファッションとは相容れないと、つくづく思う。

 一度帰宅し、午後改めて、駅ビルの玩具屋へ行く。ここではサンダーバードのキーホルダーなどを買ったが、これで二千円近くなるというのも、高すぎないか? 午前中に当たった商品券を利用したから別にいいけど…。

 ボークスもちょっと寄ったが、ここで妙な女の子三人組を見かける(別にキャンディーズではない、なんてのも古いか…)。
 黒のロングコートを着ていたのだが、中の服とかが明らかに軍服、しかも第2次大戦のドイツ軍に似ていたのである。そういう子も東京では見かけた事があるが、3人とも妙に様になっていたというのはここでは見た事がない。かなり背筋もピシッとしており、隙がないのである。ゴスっ娘というには、あまりにも格好良すぎる。いや、カメラを持ってたら是非撮らせてもらいたかったところだ。
 多分あの3人はもてるだろうと思う。しかも一人はメガネっ娘である。ああいう格好良いメガネっ娘というのも、実際見たのは初めてで、こういう娘が普段見られるようになるとは、随分と地方も変わってきたものだ。

 夕方、子どんぐりをつれて近所の古墳へ行く。
 古墳の隣が小学校なので少しは照明があるかと思っていたのだが、少なくとも古墳の周囲にはないため、異様に暗かった。子どんぐりが懐中電灯を持って来たのは正解だったが、いずれ明日また来なければ、全体は良く判らない。
 しかし高さが結構あり、市内が一望できるのは意外である。

 夜は富田さん宅へ行く。事前に連絡していたので、チャウチャウも来ていた。竜男さんは忙しく今回帰省できないとの事で、非常に残念。
 しかし「リベリオン」は予想通りウケた。さあご購入を、と言うと「これは買う!」との返事である。ヘタな営業マンより私は売っているのではないだろうか。まあこれはB級映画ファンのツボを見事に押さえているのだから、説明さえきちんとやれば絶対にウケるのである。
 後で707Rや海外の軍用機のドキュメンタリー、サンダーバーズ(アメリカ空軍の方ね)の記録なども見せてもらう。何故かこういうのは見ていて楽しい。
 その後もいろいろとムダ話、バカ話で夜も更ける。7時過ぎに出かけ帰宅は朝3時であった。



2004年01月01日(木) 明けましておめでとう、なのだ

 2004年が始まった。今年もあと余すところ366日である。

 子どんぐりの要望で、初日の出を見に行く。5時半に叩き起こしたが、とりあえず行くと言う使命感からか、ちゃんと起きたのであった。
 家からそう遠くない海水浴場へ向かったのだが、狭い場所の上に道が2本しかないため、とんでもない混みようである。とにかく車がまったく動かないのだ。結局皆考える事は同じという事だ。
 昨夜のニュースで日の出が6:52と言っていたのだが、ほとんど間に合いそうもなくなったため、途中で2号と子どんぐりを降ろし歩いて海岸まで行かせる。私は車をどこかに停めたくても、停めるスペースがないので降りる訳には行かなかった。
 子どんぐり達はなんとか間に合ったようで、かなり綺麗な日の出が見られたとの事。去年は雨で完全にダメだったから、まさに小学校最後の初日の出を拝めた訳である。一応念願だったようなので、まずは良かったという事だ。
 しかし家からたかだか5キロなのに、往復だけで2時間以上である。これだけで疲れてしまった。

 そして9時、なんとしても「1/1へぇボタン」が欲しいという子どんぐりの要望で、トイザらスの初売りへ。入ると子供には小さなバッグを配っていた。あとでチェックするとチマチマとしたおもちゃが入っている。無料としてはなかなかの内容であった。
 結局「1/1へぇボタン」を買い、1/32のポインターとかR/Cのジェット・モグラなんかは横目で見て諦める。ちなみにこのへぇボタン、番組公認の1/1スケールとの事だが、ボタンの周囲についている透明の突起が、このモデルには10個付いているが、実際には12個なのである。何故だ?

 その後ノダヤへ行くも、たいした物はなかった。
 その代わりといってはなんだが1/700の格納庫等の小物を買う。まあいずれ写真の背景に使う予定である。あくまで予定だが…。
 ただ今回は買わなかったがこのシリーズには、斜めに「田」という文字がついた潜水艦格納庫がある。良くみると太さが微妙に違い、オリジナルが判る。つまりハーケンクロイツをつぶしてあるのだ。いや、確かにヨーロッパではナチス関連は非常にうるさいのは判るが、なんと言うか…。

 夕方KCと連絡をとって合流。二時間ほどダベリング。
 色々と話すが、やはり経済的に苦しいのは皆一緒だ。大手に勤めている訳ではないので、業種は違ってもかなり厳しいのである。それについてはかなり危ない話題も出たが、ここには書けないなぁ。
 あと昔のSF仲間の写真を見せてもらう。当然だが皆若い。でもJamanyaと忠二さんは変わっていない。
 最後に約束していたダースべイダー等のおもちゃをもらう。これは光ってなかなか綺麗である。

 別れてから町中を通って帰ったが、さすがは元日、ガラガラだった。結局15分もかからずに帰宅する。


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