娘さんいろいろ
未来のイヴ(2)




ハダリ・ヴァリエーション

でまあ、なにはともあれ大騒動の上「お迎え」したハダリなのだが、なにしろボディのサイズが市販の
どのドールとも合わない、特異なサイズである。

したがって、服を作ろうにも、既存の型紙というものが存在しない。

まあ元の映画からして、冒頭に登場した襦袢ハダリ以外は全部素体状態なわけで、無理になにか着せなくてもいいとは思うんだけど、何しろハダリが届いたのは秋口。
なんか、そのままにしておくと寒そうでねえ…。

※ちなみに、映画冒頭のハダリが娼婦然とした襦袢姿でいたのは、後でハラウェイ捜査官によって明かされるとおり、『そういう』目的で「特別仕様」になっていたためであり、同時に「そういう仕様」になっている以上、全裸で格闘シーンを展開するわけにはいかなかったであろう、というオトナの事情もある…はず。なんせ、いきなりバトーに上段から足ゲリ食らわせてくるんだから。

ハロウィーン

でまあとりあえず、ハロウィーンネタで一枚。
映画冒頭のアレを再現するなら、体は左側にねじらないとダメだったんだなあ、と今頃気づく。
外部に記憶装置を持たない人間の記憶なんて、いいかげんなもんだ(笑)。



そんなこんなで、私事が重なったのと箱から出すのが大変だという理由でなかなかハダリ「で」遊ぶ機会が得られず、あっという間に12月。

12月にはちょっと札幌まで行く用事があったので、そのついでにと札幌のボークスショールームへ行き、運良く6ミリのグラスアイをゲットすることができた。
なので、本格的にハダリカスタマイズ計画に着手。
クリスマス


ひとまず第一弾がコレ、クリスマス仕様のサンタドレスハダリ。
スカートの裾が花びら状になっているのは、原作の「攻殻」2巻に登場した素子の一人である『スピカ』が身につけていた、ブルーグリーンのドレスを踏襲している。
…いや、要するにアレを作ってみたかったんだけれども、腹部が球体仕様で「くびれ」と無縁の体型であるハダリにはムリだった。
ので、まあその残滓というか。
生地はエンジの綿シーチング、襟回りの白い部分は短毛のボア。


クリスマス2

一応、全身図のような感じで。

髪の毛は、ヘアアクセサリー屋でみつけた、束ね髪の上からかぶせて使うタイプの付け毛。
ハダリのカツラとして使えないこともないサイズだったので、ためしに装着させてみた。

カットした部分の髪の毛がちょっと落ち着かないので、このへんはそのうち一考する予定。

ブーツに見えるのは…実は、某100円ショップにあった5本指靴下をカットして縫ったもの。
親指の部分が、ちょうどハダリの足と同じサイズだったりするので、重宝している。
ブーツ上部の白い部分は、服につけているのと同じボア。
サンタハダリ3
同梱のカツラで撮りなおして見た一枚。

なんというか、きっちりしたポーズより、微妙に崩れた体勢の方が似合っている…ような気がしないこともない。
黒ワンピ1


続いて(というか、サンタ服と平行して)作っていたのが、「攻殻」ラストで、素子が少女型義体に入っていたときに身につけていた黒いワンピース。
「イノセンス」で、トグサとバトーがハッカー・キムの屋敷へ乗り込んだときに(バトーだけが)見た、「カード遊びに興じる少女の像」が身につけていたものは、どうも同じ服であるらしい。

で、ちょっと「投げ出された人形」風の絵を撮ってみたけれど、黒髪に黒ワンピでは、ほんとにワケワカラン状態になってしまうのであった。

「どこが髪でどこがドレスだかわかるまい〜」
黒ワンピ2
あんまりなので、デフォルトのカツラに取り替えてみた。

…キム屋敷のカード少女のポーズを取らせたかったのに、きちんと座らせるのが難しいんでやんの。

いろいろ形をつけて、やっと安定したポーズ…上のサンタハダリとどこがちがうんだ。

黒ワンピ3


いろいろ試してみて、かろうじて落ち着いたのがこの形。

スカートの中では、足がいろいろとエラいことになっているのだけども。

サンタハダリと同様、ソックスは100均の5本指ソックスを利用したもの。

ほんとうは、ワンピースと同じ生地でトゥシューズ風の靴を作る予定だったんだけど…いや、作ったことは作ったんだけど、どうもどこかでサイズを間違えたようで、冗談のようにデカい靴になってしまった。

1/6ドール用の服を作っている時は、そばに着せる対象の人形を置いておいて、随時合わせて調整しながら作っていくのだが、なにしろハダリの場合、作っている間そばに転がしておく、というわけにもいかないので、いろいろと不都合が生じるのであった。

正面とか煽り気味の角度では不気味に見えるハダリの顔、斜め上から見下ろすと、憂いを帯びてなかなか美しいと思う。
黒ワンピ5
バトーの「守護天使」、かつては「少佐」と呼ばれていたゴーストは、バトーの危機に舞い降りて、また去って行った。

バトーに「幸せか」と尋ねられ、「懐かしい価値観ね」と返すほどに、『人』とは一線を画す存在になってしまった、にもかかわらず。

「あなた(バトー)がネットにアクセスするとき、私は必ずあなたの傍にいる」

超越した存在になってもなお、「彼女」にとってのバトーという存在も、ある種特別なものであるらしい。
こりゃもう、ある種の告白というかなんというか。

ベタだけどまあ、「イノセンス」という物語は、要は「自分を棄てた女を未練たらしく想いつづけている男」が、その自分を棄てた(と思っていた)女自身によって癒され、復活する、というお話…なんだろうなあ。

個人的には、バトーのキャラは原作漫画の「攻殻1.5」あたりの、色々思惑はあるけれどとりあえず表面上は「カルく」振舞う男、というあたりが好きなんだけれども。
でも1号によると、「イノセンス」版のバトーは女性陣に非常に人気があるそうな。

…まあこっちはこっちでハダリ萌えしてるからいいか(いいのか?)

さて、今後の懸案はハダリ用の白装束と緋袴の製作。
まずは型紙を作ることから始めないとアカンわけで…完成はいつのことになるやら。


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